松本駅から予定より早めの中央東線方面に乗り、甲府駅で特急ふじかわに乗り換え。首尾よく先頭のかぶりつき席をゲットした。身延線を南へ進み、やがて雄大な富士山が迫ってくる。
静岡県の富士駅で下車し、近くの新幹線新富士駅まで小走り移動。ここで無料のレンタサイクルを利用する。いちおう3段ギアは付いているけど、ずいぶん久しぶりのママチャリはとても漕ぎづらい。有料の電動アシスト付きを使ってみるのもアリだったかしら。サービスエリア併設の道の駅「富士川楽座」に到着し、日本一の上映回数を誇るとか云うプラネタリウムへ。20分の番組を流してるだけだが、光学式投影機メガスターさんの描写が卓越している。番組「星降る場所へ」ではスタプリのプルンス役などで馴染み深い吉野裕行さんのイケボで、四季の代表的な星座から星の固有運動による10万年後の星空まで案内する。
折しも同館で「ゆるキャン△」のパネル展を開催中。喫茶コーナーではプラス50円でキャラのコースターも付けられる。店員さんに好みの娘を告げなきゃいけないのがこっぱずかしい。安易に化石燃料に頼らない各務原さんも良いが「お、大垣千明さんで」。…新富士駅に戻ってチャリを返却し、こだま号に乗って愛知県の豊橋駅まであっという間。あとは新快速1駅で、蒲郡(がまごおり)駅に初めて降り立つ。蒲郡と言えば競艇場! 入り浸って打ちたかったが、今日は開催日じゃなかった。
もうひとつ有名なのが蒲郡市竹島水族館で、入館待ちの列がその人気を物語る。料金はアニメ「白い砂のアクアトープ」に登場するがまがま水族館と同じ500円。なるほど手作り感満載の工夫を凝らした展示・パネルが盛りだくさんで、魚たちのパーティ楽しもうか。蟹やグソクムシに触れるコーナーも。グソクムシ~♪
虹が架かる夕暮れ、竹島にも渡って八百富神社などを回っておく。おそらく明日はゆっくり参拝できないから。橋がビュービュー唸るほどの強い風で、体が冷え切ってしまう。FDGのスタッフがテント設営などに大変な苦労をしている様子が伺える。付近の道を予習しつつ駅前に戻り、アピタ内の「スパきち」であんかけスパを食う。さらに夜食や朝食として蒲郡みかんなど買い出しをし、OYOホテル海岸荘にチェックイン。自宅ではまだストーブ無しで耐えてるけど、ここはエアコンを付けさせて貰うわ。
まずまずの目覚め、窓の外には朝焼けの三河湾。気持ち早めにチェックアウトすると、まだ風が残るけど昨日よりは穏やかな空気かな。宿から少し歩けばフィールドディスカバリーゲーム in 蒲郡の会場、海に面した竹島園地だ。時間があるので少し散歩をして過ごそう。やがて開会式の時間、3時間の部と5時間の部あわせて304人と盛況。手堅く入賞できれば御の字だが、あわよくば総合トップに返り咲きたい。トレーニング状況はジョギング距離10月220km、11月320kmと上向き。数日間のカフェイン断ちによる頭痛も乗り切った。
地図オープン、範囲は事前に主催者がフェイスブックでリーク?していた通り。蒲郡外輪山を全部登ったらエラいことになるが、そこを頑張らなければ勝ち負けにならないか。他の強豪と被らぬよう、やや奇策ながら山岳は中盤以降に回し、序盤は西端のエリアからにする。9時30分に5時間制限の競技がスタート。繰り返すが大切なのは「勝たなきゃいけないんだ…」という悲愴感ではなく、蒲郡の“旅”を全力で楽しむこと。
だが序盤、点数に対して遠回り過ぎる50点「亀岩臨海公園」を取りに行ったのが悪手。走りながら「これマズいか?」と気付いてはいたが、竹本油脂の工場から胡麻油の香りがするのもまた旅情、まあいいや。先行する快速ランナーが気になるところ、一旦荷物を下ろしてウインドブレーカーを脱ぐ。始めから脱いでおけよ。名鉄のローカル駅など競技には関係ない観光写真も撮りつつ、西端の65点「三河地震地割れ跡」へ。何か良く分からないな(写真例と違う説明板を撮ってしまったが、得点は認められた)。
安手をスルーしつつマップ中央の32点「上ノ郷城跡」へ。入口にあった石碑を見逃して、天守台跡の上をぐるぐる…前回(三河上郷ステージ)で同様に迷った悪夢がちょっと蘇るが、M田さんに声を掛けて頂き元気を取り戻す。「今回も優勝狙ってるの?」「いや駄目かも知れない…」。38点「神ノ郷一号墳」も地図が読みづらい難所だったが、他の参加者が「そこの石垣入るんだよ」と教えてくれた。有り難い。
いよいよ北エリアの登山道に挑む。尾根登りでキツいのは序盤だけだ、怯むな!…と思ったらずっとキツいじゃん。128点「聖山のお皿様」、98点「遠望峰山(とぼねやま)山頂」標高443mを経て、北東へ下りる点線の道がなかなか見つからずうろうろ。ええい、ヤブを突っ切って行け。ようやく廃道らしき筋を見付けたが、ガレ下りは足首が痛む。最近は体脂肪率が20%以上で高止まりしているからなぁ。時間半分が経過、想定より遅れている。
北端の112点「勝善寺梵鐘」から中央の平地へ下る。83点「清田の大クス」から東へ…また登山かと一考するが、行ける脚があるなら行く。カフェイン入りジェルを投入して身体がカーッと熱くなるのはカフェイン断ちの成果だろう。果てしない道でも一歩一歩、諦めなければ200点「五井山山頂三等三角点」(454m)に登頂。これを見ないと蒲郡を去れない大眺望だけど、欲張り過ぎたかも知れない。
さらに息を切らせながら南へ、登山道を下り登りする。平地はついたらたら走ってしまうけど、山なら常にハイパワーが出せるクライマー気質だからな。76点「御堂山丹野城跡」(364m)まで登るが、いよいよ時間が足りなくなり強気の戦術はジ・エンド。もう一つのヤマ砥神山は諦めて、撤退戦に移行する。だが西へ下りる点線の道が見つからない。取り敢えず鉄塔巡視路を降りてみて、このままヤブに突っ込めばとよおか湖の高得点を狙えそうだが、あまり地図に記載されていない道を行くのはルール上NGかも。もったいないけど無難な道に降りて、通りがかりの安手だけ拾いつつフィニッシュに一目散。竹島に渡ろうにも微妙に足りず、4分半を余して戦いを終える。まずは遅刻せず帰還できて良かった。途中何回もスッ転んで、地図がぼろぼろだ。
男子カテゴリで、鞍ヶ池ステージ覇者を擁する二人組チームに敗れ2位。得意の5時間ロゲでカテゴリ別1位になれないのは初めてで、まずこれが重い。3位4位から僅差に詰め寄られているし。暫定リザルトでは宿敵Fチーム(男女混合)を上回っていてぬか喜びしたが、確定ではやはり彼らが総合トップ。しかもわりと大差であった。序盤の悪手が最後まで尾を引いたことや、平地でたらたら走ってたじゃねーか?等々反省点は多い。勝つことの難しさをますます痛感している。
蒲郡の外輪山を攻めた距離40km、積算標高差1200mの激闘を経て手堅く入賞出来たのは嬉しいし、前日の「ぼんちのふち(安曇野・松本)ウルトラオリエンテーリング」から連闘というI神さんY本さんとロゲイニング談義が出来たのも救い。ワイワイ喧嘩しながら競技するの憧れるなぁ。私も存分に蒲郡の“旅”を楽しめたのは確かだ。蒲郡駅で土産にアカザエビせんべいを買って電車に乗り、また来るよ。三河安城~名古屋はこだま号(N700S)、新幹線ホームのきしめんを食ってから特急しなので松本駅到着。自宅へ歩きながら空を見上げれば秋と冬の星座よ、私に力を下さい。
あー今年も終わっちゃったな。次のFDGは2月の岡崎乙川。パワーアップして一矢報いたいが、そのころ私は松本を離れて生活が激変しているはずだ。
獲得得点 | 1266/2000 | (最高点1384, 最少点-307) |
獲得スポット数 | 23/47 | (最多35, 最少9) |
フィニッシュタイム | 4時間55分34秒 | |
男子順位 (チーム・ソロ同カテゴリー) |
2位 | (/出場21組25名中) |
総合順位 (女子、混合、シニア含む) |
3位 | (/出場50組78名中) |