〜楽しく挑め 晩秋の難コース〜
松本マラソン2022 (フル) 参戦記
2022.11.13[日]
東横イン松本駅前本町で迎えた朝。6時開始のバイキング会場は5分前にもう満席状態だが、疫病対策もあってか弁当箱タイプに盛って部屋で食べられるようになっている。今日はお代わりとか要らないし助かる。アスリードビブスや計測チップは事前に郵送で受け取ってあるので準備万端。あと、昨日サロンドピラータという仲間内の音楽会があったため、クラシックギターを持参している。ホテルのフロントに昼過ぎまで預かって貰う手筈とし、チェックアウト。小径自転車カラクルSでマラソンのスタート会場に向かう。どうせ会場のトイレは長蛇の列なので、途中の沢村公園で用を足す。
美須々の総合体育館前はさすがのごった返しっぷり。去年と一昨年は疫病騒ぎで中止だったし、4年前は台風に当たる不運もあったので、公式では「第◯回」と数えるのを止めてしまった。6年間でやっと3回目の開催となる松本マラソン2022である。前回開催時に実施していたビブス番号末尾による荷物預けトラック分けは、通常のスタートブロック・番号順に戻っていた。せっかく合理的だったのに、ランナーが付いて来れなかったのかしら。天候は曇、予報通りひっどい南風で6〜7m/sだとか。不安しかない…いや、僕が一番松本マラソンを楽しむんだ！
とは言え練習状況は九月200km余、さあこれからだという時に膝を故障し十月は100km程度に激減。まあぐたぐた抜かしてサボってたんだけど。今さらばたばたする気にもなれず、カフェイン絶ちとかしてないしサプリ類も摂ってない。補給は全てエイドに頼るし、1km毎のラップも面倒だから取らないというテンションである。Aブロックの最後方に申し訳無さそうに並び8時15分、小平奈緒さんによる号砲を受ける。
スタートラインまで39秒。最初のやまびこ道路下りは周囲の流れに乗るように、当面4'50"/kmくらいが目標ペースとなる。コースは毎年のように（中止であろうと）改善が重ねられ、とりあえず松本城をほぼ一周。中町通りや駅前通りを堂々と駆け抜けた後、地元ランナー定番の薄川を金華橋まで遡り、晴れていれば景色の良い薄川下りのあと南の郊外へ向かう。向い風区間は極力単独走を避けなければならない。ヤーゲンラートの二人組が良きライバルになりそうだ。
田川沿いから離れると、いよいよ登り坂が本格化する。17kmエイドが最初の給食で、信州名物「スティックおやき」をもそもそ食べる。走りながらは難しい…。寿台メーンストリートの大声援がとても良く、これなら登りも頑張れる。赤城山のエプソン付近が最高標高地点701mで、中心市街地からの標高差が114mある。中間地点1:43'31"通過、この調子だと3:25'切りは無理そうだ。西へ一気に下りた後、また微妙な坂道が続く。もうだいぶ脚の筋肉がキテいてフルを走り切れるか不安だ。ちょっとでもペースを上げようものなら脇腹痛が来るが、これは良い抑制になっているのかも。エイドの松本名物「板あめ」が嬉しい。
エプソン大橋や小俣橋を渡り、河岸段丘を登れば紅葉美しい信州スカイパークへ。空港南トンネルのダウンアップにトドメを刺される感じ。・・・市街地マラソンとしては標高が高いうえ、アップダウンも激しい。だがやはり、今回ランナーを苦しめたのは概ねアゲインストで吹き荒れる強い南風だろう。「松本マラソンを走っているんだ！」と終始気持ちはにっこにこだけれど、単独走を避けようと一部無理をしていたかも知れない。30〜35kmラップ25'45"まで落ち込む。スカイパーク内は追い風区間が多く、信州りんごを頂きつつペースを持ち直すが…。
アルウィン（サッカー場）施設のそこ通るのかー、という驚きのあとまた向い風区間へ。アップダウンも相まって、ラスト2kmで心が折れてしまった。序盤から競っているヤーゲンラート二人組のうち一人に抜き返され、40〜41kmラップ6分超。「こりゃ3:30'もオーバーしそう、どう言い訳しようか」。忘れた頃に追い付いて来たのが女性3:30'ペースランナーと愉快な仲間たち。これに一時的にでも付いて行けたことで救われた。脚が攣りそうになり脱落したものの、もうフィニッシュは目の前だ。もがけ！ バンザイしろ！
グロス3時間29分19秒でやまびこドーム前にフィニッシュ、もう歩けない〜。ワーストに近い記録だけど、完走の嬉しさはベストに近い。すぐに蟻ヶ崎高校書道部のでっかい「制覇」という作品展示が強風で崩落する。あれはサブ3.5のご褒美だったのだろう。完走メダル等が時節柄手渡しでないのは残念。ありがたくスポドリ、おにぎり、シャーベットを貰い、ドーム内でぐったりと口にする。あー、再起動に時間が掛かる。
順位は男子353位（約4千人中）で、何とかAブロックランナーの面目は保ったか。記録はやはり練習量なり、でもこの完走は誇って良い。しばし休息の後、やっとドームを退出してブースのチーズハットクを食く。少し写真を撮り回って、知ってる人もおらんしフィニッシュ会場をリーブしよう。シャトルバスの経路は高速道路（梓川SA）経由にパワーアップしている。スタート会場に戻りマイ自転車と再会。雨が降りだすなかホテルに預けておいたギターも回収し、松本駅に逃げ込む。アルピコプラザのクリエでケーキセットを頂き、土産を買って予定の特急列車を待つ。
第1回からエントリーし続けた松本マラソン、改善を重ねて素晴らしい大会になりつつある。そりゃ長野マラソンのように全市民に受け入れられるようになるには、気の遠くなるような輪廻が必要だろう。今後も応援したいが、私自身松本市民では無くなったのだし、一旦「秋マラソンの選択肢の一つ」くらいのポジションにしようと思う。もちろん、いつかまた来るよ。
| 記録 | 3時間29分19秒 | (最速者2:20'25",制限時間6:00') |
| ネットタイム | 3時間28分40秒 | ※スタートラインからの計測参考記録 |
| フル男子40歳代順位 | 129位 | (/完走1091名/出走1135名/申込1354名中) |
| 男子順位 | 353位 | (/完走3785名/出走3988名/申込4745名中) |
| 総合順位（女子含む） | 374位 | (/完走4446名/出走4710名/申込5572名中) |
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