定番の万世かつサンドを新宿駅売店で買い、特急あずさ車内で昼食にする。松本駅に降り立ち、小径自転車カラクルS標準仕様を展開。ツールド美ヶ原の受付へ駆け付けて乗鞍仲間のI川さんK野さんと落ち合い、「乗鞍連盟」のサイクルウェア上下を受け取る。チーム員に関連するロゴが随所に配されており、CARACLEの文字もある。明日はこれを着て走ろう。
出店は随分少なくなった印象で、せいぜいジェラートを食べるくらい。急坂を避けて三才山集落経由で美鈴湖畔に登り、カフェピラータさんに到着。だべったりツールドフランスを観たり食事を頂いたりギターを弾かせて貰ったりする。向かいの広場で野田理科大がキャンプをしており、潜り込んでイノシシ肉を分けて貰う。硬くて旨い。ピラータに戻り持参の寝袋で就寝。
フィニッシュ地点で受け取る荷物は前日に預けてあるので、朝は自分の出走時刻まで宿でゆっくりしていて良い。とは言えチャンピオンクラスがスタートする頃、ぼちぼち山を下りる。ここ数年は疫病騒ぎがあったり私の転居があったりで、「ここがホームコース」のつもりが5年ぶりの参戦となったツールド美ヶ原。その5年前が短縮コース開催だったのでフルコースでは7年ぶり参加となるが、それでもイベント別では自己最多17回目の出走となる(次点は乗鞍、今年で16回目)。やっと帰ってきた…。
練習状況から目標タイムは1:30‘と見込んでいたが、数日前に寝返りが打てなくなるくらい腰を痛めてしまった。慣れない筋トレなんてするからいけない。痛みは引いたものの「目標は完走」に切り替えて、ハンドルを高めに設定するなどタイムより安全衛生重点な。サービスのアミノバイタル赤🟥青🟦を頂き、8時05分の男子46〜50歳クラススタートを迎える。
天候は雨の気配がする曇り。気温が低くてヒルクライムとしては好条件だろう。序盤の名物激坂は何とか蛇行せずに乗り切り、ヘアピンまで8’41”。ここからも急坂続きで呼吸と折り合いをつけながら、ひいこらと美鈴湖畔へ。ピラータ前など沿道の熱い応援が嬉しく手を振り返したりもするが、スピードは乗らず第1チェックポイント21'44"。ここから同時スタートのライバル数名が定まっていく流れが、昔のままで懐かしい。ただ、やはり今回は腰痛の到来が早い。頻繁に伸びをしないといけないし、長い登坂に慣れてないから出力(呼吸の荒さ)に波があってなかなか安定しないのも悩ましい。2CP40'33"。
リカンベント以外では小径車をあまり見かけないが、カラクルcozを見つけて頑張れと声を掛ける。Eバイク部門が最終スタートから異音を立ててどんどん抜いてくる中盤戦。1速より軽いギアが欲しかったのかシフトをミスってフロント脱チェンを起こし、足を付いてしまった。すぐに立て直してライバル集団に復帰する。中だるみは後悔するから全力を尽くせよ!と自分を鼓舞するが、そう簡単ではない。標高が上がってくると、涼しいと言うよりちょっと寒いな。3CP1:17'22"…この時点でやはり目標タイムには届かないと悟るが、さてどう終盤を戦うか。給水はボトル塩水で足りているので受け取らず。
腰痛坂をクリアして、思い出の丘からいよいよハイスピードバトル区間。冷たい雨が降ってくるし強い向かい風がライダーを苦しめる。二つある下り坂は小径車じゃ怖いよなーと考えていたが、この風ではどうせスピードが乗らない。それより深い霧も相まって、周囲のロードバイクの方が大幅に減速している。まさかここで小径車の方がゴボウ抜き、という奇妙な展開となった。ここはホームコース、目を瞑っても走れるわ(大袈裟)。
霧に見え隠れするレンゲツツジを横目に、最後の全力もがき…これがツールド美ヶ原だ。FINISH1:32'47"、無事に走り切れて良かった! 順位は上位1/3ほど。荒ぶった呼吸を整えながらカヴェンディッシュ(バナナ)とアミノバイタル金🟨を頂き、荷物を受け取って急いで着込む。それでも時折の暴風雨が容赦なく体温を奪い、立っているのも大変でとても写真を撮り回る余裕などない。
先にスタートしていたI川さんにレース中に追い付きたかったが、年々パワーアップして1:40'を切ったそうな。とうとう同じゾーンになってしまったか。落ち合って一緒にさっさと下山待機列へ移動するが、ここでの待ち時間がやたら長く感じてしまう。ぶるぶるぶるぶる、集団遭難めいた光景に思わず「隊長、あの木に見覚えがあります!」…。
ようやく下山の順番が来る。例年は煩わしい二ヶ所の登り返しも、脚を回せば少しは温まるのだから今回は有り難い。武石峠まで下りてしまえば風雨は止み、心配していたほどの激寒絶叫下山にはならなかった。今年もカフェピラータさんのトマトスープ振る舞いがあり、みんなで命拾いする。私は泊まり荷物を回収。スタート会場まで戻って完走証、菓子類ときのこスープを頂きイベントは終了。表彰式などは廃されたが、それでも充分にホスピタリティの高さを感じた。
・・・さて、明日は休みじゃグフフ。という訳で浅間温泉の宿を予約してあるが、チェックイン時刻まで暇だ。ホテルのロビーもいつまで居られるわけもない。時折の雨が悩ましいが中心市街地に下りて、レース参加者用の招待券で松本市立博物館に行ってみる。移転リニューアル後の入館は初めてで、目玉展示の「城下町全部再現しちゃいましたジオラマ」?が素晴らしい。様々な町人のドラマまで小さく目に浮かぶようで、しかも現代の見知った街並みと脳内で対比出来るから、ずーっと眺めていられる。せっかくだから他の展示がもっとジオラマと興味関心を増幅し合うような仕組みに改善できないかな。
伊東園ホテル浅間の湯にチェックイン。今日まで使える値引券があったので夕食バイキングも付けた。ぶっちゃけすたみな太郎の方がマシだろうという内容だが、まぁ過ぎた贅沢か。お酒飲み放題も、私にはワイン一杯が精一杯。
月曜、朝風呂とバイキング朝食を済ませてチェックアウト。安曇野の気になる店を巡る予定だったが、本降りの雨でとても走る気がしない。レース仕様のため色々外して来たが、つくづくCfa気候の日本において泥除けのない自転車は欠陥品だと思う。バス輪行で松本駅へ。
天気予報によれば、千曲市の方がマシ。篠ノ井線の長野行きに乗って姨捨駅で下車する。小雨が残っているが、自転車を組み走り出して間もなく止んでくれた。ほぼダウンヒルする目的は、平日しか開いてないであろう千曲市役所内にある、アニメTurkey!祭壇。じっくりと制作が進んでいるようで、来年?の放送が楽しみである。
昼食はcafe自転車屋さんで。去年のチクマサイクリングクエストでスタッフ仲間だった。諸事情で今年はロゲイニング形式ではなく、以前のスタンプラリー形式に戻すようだ。それにしても、美味しいものは美味しいな!
しなの鉄道屋代駅で輪行し、上田から新幹線あさまで東京に下る。がらがら自由席で助かる。平日の夕刻に通勤電車は避けたくて、上野駅からは自走で帰宅。昨日体が芯から凍っていたのが嘘のように、酷暑の時季である。
ゴールタイム (全長21.6km 標高差1270m) |
1時間32分47秒222 | (最速者0:59'15", 最終完走者3:35'46") |
一般男子Eの部 順位 (46〜50歳) |
51位 | (/完走152名/出走155名/申込178名中) |
男子順位 (リカンベント含む) |
363位 | (/完走1103名/出走1120名/申込1330名中) |
総合順位 (女子含) |
369位 | (/完走1142名/出走1160名/申込1379名中) |
--- | ||
松本ヒルクライムシリーズ 男子暫定順位 (乗鞍とのシリーズ戦, シニア除く) |
206位 | (/完走521名/出走531名/申込626名中) |