« 8月23日 寒風負け | メイン | 8月25日 残す人に福はなし »

8月24日 長征四十X千米

明日にも台風上陸の恐れがあるので、予定を一日早めて今日、クルマで信州スカイパークに向かった。いよいよフルマラソンの距離に挑戦するつもりである。準備運動もそこそこに、慌ただしく正午ジャストにジョギングスタート。一周9kmのコースを右回りし、一周毎に駐車場のクルマにピットインし給水する手筈だ。
しかし「曇のち雨」の天気予報に反して夏の太陽が照りつけ、厳しい。体調的にも80%だし、膝や足首が悪化しそうであれば無理せずに中断しようと思った。一周目は47分。
二周目に入っても「やるのか、やらないのか」。まだ迷いがあったが、ペースは落とさぬよう「前へ、前へ」という気持ちで走る。陽は陰り、ようやく体が馴染んでくる。ラップタイム48分。
三周目に突入後も、良好なペースを維持。突然、長いことバラバラだった精神と肉体が一体化した。全てが、ただ「走る」ということに集中稼働している。これが生きてるということだ!!…しかしそれもほんの一時だった。ハーフマラソンの地点で1時間52分ほど。三周目のラップは47分。
四周目。前回ここを走った時はこれが最終周で、大変つらかったが、今日はまだ余裕がある。しかし後半また夏の太陽が現れ、容赦なく心肺を襲う。一気にペースダウン。いわゆる「35kmの壁」にも阻まれる。ラップ51分。
五周目という未体験ゾーンにもどうにか突入できた。もはや前進力は失せ、ただ痛くてたまらない両足と、無理の効かなくなった心肺で、いかに「走っている」という状態を維持できるかだ。少しでも集中力を切らせば足は止まるだろう。こんな思いをしたところで、これまでの人生で意識的あるいは無意識的に傷つけた全ての人への罪滅ぼしになる訳でもない。一体どんな思いをすれば「業」というものから解放されるのだろうか。やがてまた陽が陰ってくれたので、心肺の心配はなくなった。40km地点で、気分転換のためサングラスを外す。そして…

 42.195km・・・3時間55分30秒

グーの両手を軽く広げてみる。「フルマラソンなんて奇人変人のやることで、理解できない」と思いながら、でも心のどこかで憧れつつ私は死ぬのだろうと、数ヶ月前までは考えていた。「自分はチャリなら好きだけど、足で走るのは苦手だから絶対無理!」…その絶対無理を、曲がりなりにも覆してみせた。オマケに、サブフォー(笑)を名乗れる記録にもなった。
ただし、ここで足は止まらない。ちゃんと5周完走したいから、ゆっくりでも走り続ける。いわゆる市民ランナーではなかなか足を伸ばさない領域だろう。頭の中には「サライ」が流れる(安っぽ!)。かくして、五周目のラップタイムは64分。

 トータル45km・・・4時間17分

skypark-akamatsu「よしっ!」とゴールに少しだけ残心し、クルマの元に戻る。このタイミングで雨が降ってきた。残りのスポーツドリンクを飲み干し、その場に立ち尽くす。すぐにストレッチすべきだってことは分かってるんだけど、何も出来ない。ヨロヨロと水道へ向かうが、そこのベンチにくたばる。貧血っぽいような、鼻血が出そうなような。
あとは少しずつ体力を回復させてストレッチやアイシングをし、事故もなく無事帰宅。今後トレーニングをどうするのかは明日以降考えるとして、ともかく今日は「中ボス」を倒した気分だ。

みんな、ありがとう。

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

つぶやき

最近の投稿動画

相互ブックマーク

勝手ブックマーク

更新ブログ

他の所有アカウント

Powered by Six Apart
Member since 05/2005