1/13 ソクリョウヤマノボレ0113
船外を見ると、男鹿半島上を朝日が昇っていた。幸運にも日本海は穏やかだが、揺れに合わせて常に体を油断させるようにしないと、船酔いの恐れがある。
津軽半島が見えれば「ご覧あれが竜飛みさき北の外れ」と指をさし、函館山が見えれば「キャラメル拾ったら箱ダケ」もとい「はるばる来たぜ鮭茶漬け」と歌い、本州最北端大間崎が見えれば「マグロを釣るなら北山辰夫」と詠む。寒いのに喜々としてデッキで写真撮りまくってるのは自分だけだ。元々客少ないし。
ちっとも退屈しないまま出航から16時間半、フェリーは大きな吊橋をくぐり、夕刻の鉄の街・室蘭に接岸。天候は曇り。雪質が良くて歩き易いのはさすが北海道だ。そのまま予約しておいた室蘭プリンスホテルにチェックイン。将軍様が女性社員を食べに来るあのプリンスホテルとは別資本らしい。
もう暗くなってしまったが、標高200mの測量山に登山開始。直登の山道は雪に阻まれ、山を巻く車道を歩く。人家も街灯もない暗い道だと、体力より精神力を消費する。ジェイソンが襲って来るかも知れない。ビクビクしながら山頂に到着したが、ヒトケはないし雪は深いし、とっとと夜景だけ撮ってずらかる。空気が澄んでいるから噴火湾の向こうの明かりまではっきり見えるんだけど。
下山して、適当な食堂を求めて寂れた街を徘徊するも、猛烈に腹が減ったので、ホテルに戻りディナーバイキングにする。これでもか。これでもか。
そして、まだ、体が揺れている。
う。これの元ネタ、わかりそうでわからない。
投稿: ポールK | 2006-02-19 13:25