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4/20-21 僕らの走ってきた長野は…

Horn土曜の昼過ぎ、長野駅に到着するとアトリウムでウエルカムイベントをしている。長野ホルン倶楽部の演奏が始まり、金管のどこか懐かしく優しいハーモニーに足が止まる。途中で抜けるのも悪い気がするし、急いでる訳じゃないので最後まで聴く。

シャトルバスでビッグハットに移動し、長野マラソンの受付を済ます。No.753。参加10回以上を示すシルバーゼッケンにも馴染んてきた。出店ブースで次期戦闘機アディゼロ匠練3(今使用しているのと同じだけど)とアミノバイタルセットを買い、とぼとぼと若里公園を散歩しつつ駅に戻る。少し暑い。おやつに明治亭のソースかつ丼を食べ終わる頃、今度はスパークリングジョイという女声ゴスペルが演奏を始める。これも美しくノリノリで最後まで聴いた。

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Track日曜、東横インで朝食を済ませ、チャリティーエントリー特典のタトゥーシールをふくらはぎに貼ってチェックアウト。涼しく無風な曇り空は、想定以上の好条件である。ランナー用切符で北長野駅まで気動車に乗り、毎度の近道を歩けばアクアウイング前、大賑わいのスタート会場。A〜Cブロック選手用のウォーミングアップエリアである陸上競技場トラックを都合4周、少し脚が張っている気もするけど、身体は軽い。パワーバー粘土をポカリで胃に流し込み、荷物を預けてBブロックやや前方へ整列。

長野マラソンでは、去年の第20回記念大会を含む3年連続サブスリー達成者に表彰盾を贈呈している。それは単に速いランナーでなく、強いランナーの証なのだ。だがチャンス初年の第18回は暴風雨に阻まれ撃沈。第19、20回は何とか夢を繋ぎ、今年の第21回は絶対に外せない。たとえ暴風雨でも3時間を切れるようにと、秋頃から練習を積み重ねてきた(例年は年明けから始動している)。加えて今日の好条件とピーキングばっちりの体調。これなら2008年の自己ベスト2:53'台を更新できるかもと、ターゲットペースを4'05"/kmに設定。

8時半号砲。さあ手を振ってランナーの風、沿道の声援、全てを感じよう。もう戻ることはない片道切符の旅に出よう。坂は無理せず、常にハイピッチと呼気を意識して、序盤から良いペースで飛ばしていく。善光寺さんには手を合わせる。道中2つ摂るエネルギージェルはマグオンのカフェイン入り。そのため5日間ほどカフェイン断ちをしておいた。ビッグハット、エムウェーブ、五輪大橋を経て中間点1:26'44"、ほぼ設定通り。

Titan25kmのエイドでアミノバイタル赤ゼリーを頂き、さあこれからという時にガクンとペースが落ちる。あれれおかしいな、まだそんなに暑くないよ? 例年33km地点あたりに居る高橋尚子さんが今年は27kmあたりの更埴橋に居てハイタッチ! これで一旦は持ち直すが…。真田の赤備えボランティアが映える30km付近から問題が表面化した。息がすごく苦しい。そういえば呼吸を追い込むようなトレーニングはほとんどしてなかった。また気胸(病)が再発したらジ・エンドだ。楽になる水準までペースを落とさざるを得なくなった。

こうなったらプランB、つまり安全に3時間を切れれば良い。残りの距離を4'30"/kmペースなら大丈夫な計算だが、問題はそれをオーバーしているという現実。ザ・カナディアン・クラブの演奏や相変わらず途切れない沿道の声援を受け、必死でこれ以上のペースダウンを食い止めている。3時間ペースランナーとゆかいな仲間たちが2集団あって、その両方に抜かれるなど撃墜されまくっている状態はまるでマリアナの七面鳥。とにかく秒単位でやばい。例年失速する39〜40kmラップだけは気張って持ち直したが、じりじり減速する傾向には抗えない。全てが、台無しになっちゃうの!?

42km最後の最後まで判らない、気が抜けない。これが私のドラマなんだなと、ちょっと顔がニヤける。遠くから徐々に近づいていたオリンピックスタジアムがやっと左横に来て、少し過ぎて園路に左折。そしてスタジアムの人工芝に入る。スパートなんて掛けられない。ゴール前のオフィシャル時計を睨むと、まだ2:59'台を表示している・・・大丈夫だ! 両手バンザイをしてフィニッシュラインを駆け抜ける。振り返る間もなく、3時間の刻が過ぎる。終盤に並走していた人に握手を求められ、互いの健闘を讃え合う。ネクストバッターズサークルで素振りの素振りをして、軽くストレッチをしつつ手すりにつかまってしゃがみ込む。

喉から手が出るほど欲しかった三年連続サブスリー賞を頂ける運びになったこと、PB更新がまるで無理だったこと、ボロボロになりながら最後まで戦い抜いたこと。様々な思いが入り混じって泣きそうになるが、涙は溢れてこなかった。さあ笑顔に戻ろう。若いボランティア達からサービスを受け取ってスタジアムを退出、預け荷物も受け取って体育館へ。スマホで結果を確認し、ツイート。グロスタイム2時間59分42秒(ネットは−9秒)。声援、ボランティア、周りのランナー全てに感謝するしかない。

Brassお楽しみの長野マラソンタウン。キャンドルボーイなる食い物と、クレープ。カフェイン断ちでチョコも我慢してたから、チョコクレープにする! そしてホットコーヒー! もうお腹いっぱい。呼吸器トラブルでの失速だったので、脚はもう全然元気。スタジアム観客席やら外周路やら、カメラ片手にやたら歩き回る。今年は桜の花がまだ残っているのね。

大変名残惜しいが、別れの時が来る。乗り込んだシャトルバスが発車し、夢見心地のような会場が離れていく。自棄コーラを呷り、篠ノ井駅からは特急しなの号。車窓は善光寺平を見おろす。ありがとう、そしてさようなら長野マラソン。これまで13回(中止回含む)参加したが、気持ちとしては一旦区切りとしたい。しれっとまた申し込むかも知れないが、選択肢の一つになるということだ。

そうだ、目標達成したんだしアレを買わないと。松本に到着するなり、自転車店「タオ」に寄ってランドナー用の輪行袋とフロントバッグ(取り寄せ)を新調。次のツーリングはワクワクもんだぁ。無事帰宅してバタンキュー。市議会議員選挙の期日前投票は済ませてある。

新しいシューズを買ったからには、ランニング趣味はあとちょっとだけ続くんじゃ。

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