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8/28-29 犯罪扱いのヒルクライム

Kotobuki例年の八月最終土曜と同様に、チャリで松本市街地から乗鞍高原へ向かう。トンネル街道に入って国道158号から県道84号に分かれると、交通量がえらい少なくなる。今年もまた、乗鞍ヒルクライムという自転車イベントは中止になってしまった。私は予約のキャンセルが出来ないという弱気で融通の効かない性格ゆえ毎度世話になっている寿家さんに泊まるが、かつて30人以上で賑わった同宿のメンバーは3人に激減している。この末法の世にあって他の2人は隠密行動ということで、私も松本市内のポタリングを独りでやっているという建前だ。

夜は、期待通りの澄んだ星空となる。少し目が慣れれば、いて座の南斗六星から夏の大三角を経てカシオペア座まで続く天の川もはっきり見える。月の出が21時半なので、撮影はそれまでが勝負。大口径レンズのカメラが欲しいなぁ。無数の星々を眺めながら様々な空想をする時間ももっと欲しい。地球がどれだけ多くの奇蹟と薄いバリアで護られていて、それを一瞬でぶっ壊そうとする人類。そんなこと。

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Sekkei日曜も朝から絶好の晴天。大会は中止になったけれどもスタッフさんがアミノバイタルなどを配布して、サイクリストをもてなしている。ありがたく頂きスタート。レースじゃないので始めちょろちょろ、やがてエンジンが掛かってきてペースが合う人とデッドヒート。位ヶ原からはまたゆっくりと、絶景を写真に収めながら登る。1:45'ほどで標高2,716mにフィニッシュ。少し休憩してから富士見岳も歩いて登る。素晴らしい突き抜け感。山頂は観光客が多くてちょっと「密」かなと思うのだけど、強風が吹いているのでリスクは無い。

Fujimiスタート地点に戻り、わずかばかりの支援として大会記念Tシャツを購入。というか各地のマラソン参加賞Tシャツが近年の中止続きで、軒並み寿命を迎えつつあるから仕方ないね。神経がすり減るトンネル街道を復路も無事通り抜け、道の駅風穴の里でソフトクリームを頂きつつ、まだ暑い松本市街地に帰宅。ああ、今度こそ夏が終わるのか。

8/7-8 夏汗に 嬉しからずや 高烏谷山

Utou土曜の午後にチャリで、松本から善知鳥峠を越え伊那市へ。高遠城下に入ると少し雨が降り、暑さが和らぐ。ヒルクライムに対応するためランドナーのフロントキャリアを外して来たが、荷物をザックに背負ったので腰が痛い。到着してから外せば良かったな。

みすゞ食堂でカツカレーを食い、さくらの湯でサッパリ。友人H邸に、彼の愉快な仲間たちと共に泊めさせてもらう。

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台風が危ぶまれた日曜だが、天気は回復傾向。霧雨もほぼ上がり、チャリで伊那ヒルクライムレースの会場へ。まずスタート地点に寄ると「自走で来たの!?クルマじゃないと賞品持って帰れないよ!」とスタッフに怒られる。私は自転車に乗るために自転車に乗っているんだし、クルマなんて面倒臭いわ(半年前に捨てた)。一方で「高校を卒業したらチャリなんか乗らない」という長野県民の常識も知ってはいる。

まぁ仮に米10kgくらい当たっても何とかなるでしょ、と思いつつ少し離れた受付会場へ。うわぁ確かにケース入りビールなど凄そうな賞品が盛りだくさん、極め付けは子供の背丈ほどもある鉢植えとか。一般参加賞だけでもTシャツ、1リットルりんごジュース瓶、煮豆瓶などエントリーフィー2000円を軽く超えそうな内容。何でそこまで頑張るのか。あらゆるイベントが中止になる世情にあって、恐らく地元のお祭りの代替として開催されているのだと思う。初開催で運営は見るからにグダグダだが、それを克服し改善していく過程がコミュニティの維持に不可欠なのだ。

Start荷物預けは頂上行きとか無く、受付会場のスタッフ車に入れておく形となる。利用者は私だけ? さてスタート会場に戻ろうとすると、数年使っていたトゥストラップがブッちぎれる。しまった、引き足が使えなくなる。ゼッケン留め安全ピンの下二つを使って応急手当てするが、嫌な予感しかしない。参加者が縦一列に並ぶ。長野県民限定で100名の枠は募集開始2時間40分で埋まったという。ほぼロードバイクだが、私の前後に限ってそれ以外の小径車、クロスバイク、ママチャリが並ぶ。

参加者は二週間前からレース五日後まで体温報告義務あり。また密を避けるため15秒毎の時間差スタートとなる。ニコ動ジャージでお揃いだったかも知れない?某氏がDNSとのことで、ゼッケン17番の私は16番目にスタートを切る。さぁ待ちに待った2年ぶりの自転車ヒルクライムレース、全力で駆け抜けよう! 半年間チャリ通勤をしてないので脚力は落ちていたが、ここ二週間の特訓でだいぶ持ち直したんだ。余裕があるうちは新山地区民の応援になるべく手を振り返す。

序盤平坦のあと、中盤からはなかなかの急坂。道もだいぶ狭くなり、ディレイラー操作が多くなる。慎重にやってるつもりだが、とうとうフロントでチェーンが内側に落ちてしまう。迂闊! すぐに直してリスタートするが、また落ちて今度はチェーンが食い込んでしまう。あたふたあたふた。正常に走れるようになるまで、1分以上のロスとなった。致命的…。

Finishだが上位を争う立場でもなし、残りの距離を最大限頑張るしかない。先にスタートしたライバルを一人ずつ捉え直しながら新山峠に至る。コースは最終盤、右の尾根道に入る。互いのスパートでなかなか追い付けなかった小径車を何とかパスし、呼吸をマックスの二倍にして精一杯もがく。そこにだいぶ後のスタートから追い付いて来たロードバイクが並びかける。「よっしゃゴールスプリント受けて立つぜ」そのときふしぎなことがおこった! 限界だったはずなのにさらにグンと加速したのだ。そのまま形だけは先行してフィニッシュ。もちろん大敗だけど。

6.5km540mUPのコースを、手元の時計でタイム33'06"。脱チェントラブルが悔やまれるが、それも含めての実力なのだろう。いやあ楽しかった! 呼吸を整えながら、止まることなく狭い林道で下山していく。が、せっかく高烏谷山(たかずやさん)に来たんだから高烏谷山に行こうぜ。左に分岐する砂利ダート0.8km50mUPへ寄り道する。最後は担ぎも入り、高烏谷神社奥宮に手を合わせる。

Takazuya「わー!」思わず声が出る。標高1331mの展望所から西一面に、伊那谷と中央アルプスの大パノラマ。あの陣馬形山に準じる絶景である。木曽駒ヶ岳の山頂などは夏らしい雲に隠れているが、それも丁度良いと感じる。晴れて良かった。やはりヒルクライムで一番のご褒美は高所からの景色だと思うのだ。他の参加者も何人か来るだろうと思っていたが、来たのはハイカー1組だけ。何で? ぼくさみしいよ。

無数に洗い越しのある下山路を慎重に通行し、受付会場に帰還。かき氷などを頂きつつやがて閉会式、優勝者は23分台とのこと。また、30分を切って当たり前のH君たちに敵うはずもないわ。無事、妙な賞品が当たることもなくイベントは終了。(現時点の暫定リザルトにスタート時刻のズレが計算されておらず、私の場合15秒速いタイムになっているのが気になる。)

高遠で食事のあと帰途に就く。いちおう輪行袋を積んで来たが、その作業もだるそう。のんびり自走で、矢彦・小野神社をお参りしつつ善知鳥峠を越える。こうして、今年はもう夏が終わったような気分だ。

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ICレコーダーが作動してないなど一部問題はあったが、映像は概ね撮影に成功していたので、いつもの5倍速編集。それにいつものゆっくり独白スタイルでニコニコ動画にアップした。

→ニコニコ動画: 【5倍速】伊那ヒルクライムレース #イナヒル

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