8/27 雪渓かな 雪渓かな
同じ松本市内でも、乗鞍高原の朝は予想以上に冷える。毛布一枚じゃ足りなかったが、風邪は引かずに済んだ。宿が会場のすぐ近くにあるというメリットを活かし、先に会場にチャリを置いてスターティンググリッド好位置を確保してから朝食をとる。
第21回全日本マウンテンサイクリングin乗鞍、通称「乗鞍ヒルクライム」。総エントリー者数は4000名を越え、自転車ホビーレースとしては日本一の人気を誇る大会だ。去年までは「ツールド美ヶ原の方が面白いやい」と斜に構えていた私であるが、どうしても乗鞍の魅力を否定できずにエントリーしてしまった。
天候は晴れ。早朝は山頂まで望めたが、やがて曇ってきた。ロードレーサー31〜35歳クラスのスタートが迫る。ランドナー(旅行用自転車)がこんなに前に陣取っていいのかしら。隣では何かと世話になっているGさん@山梨も虎視眈々と上位を狙う。そして号砲。標高1460mからの延々登り坂だ。
早速大勢に抜かれまくる。美ヶ原ではがっつく私にしては、超スロースタートを切ったのだ。この乗鞍は10年前に一度だけ参加しているが、その時はすぐにリタイアしたので実質初参加になる。しかも今月はあまり練習をしていないので、かなり慎重である。さすがに遅過ぎると思って徐々にペースを上げるが、既にGさんは遥か彼方に飛んでった。
決して心肺を追い込んだりはせず、いわゆるマイペースで登って行く。そうしているとライバルの顔ぶれも決まってくる。むしろこっちがマークされているかもしれない。「ゆっくり走ろう乗鞍を」というステッカーを挑発の為に貼ってあるし。
やがて石畳と謂われる急な坂に差し掛かる。ここで初めてフロントギアをセンターからインナーに落とす。やべぇ、足がへたっちゃった。しかし周りもみなガクンとペースが落ちるところで、やはりライバルの顔ぶれは変わらない。ただし隊列走行をしている訳ではなく、私はランドナーの軽いギア比を活かしてインベタごぼう抜きをしては直線で抜かれる、の繰り返し。先にスタートしたクラスもかなり大勢走っていて、うまくオーバーテイク処理できない時はブレーキも必要になる。
いよいよコースは森林限界を突破。いったいナンてところで我々はレースしているんだ! もう楽しくてしょうがない。苦しさ7割、楽しさ3割だけど。大雪渓からはラストスパート…、だめだ、すぐ体中の酸素が欠乏する。なにしろ空気が薄い。やはりマイペースは崩せないのだ。
そのまま標高2720m、畳平にゴール。無意識に右手を突き上げガッツポーズをしたのは、満足のいく走りが出来た証だ。そしてタイムはまさかの1時間18分39秒。ランドナーでチャンピオンクラス出場資格を得てしまった。今の体力・体調にあっては最善のペース配分だったのだろう。相対順位でも美ヶ原より好結果だった(クラス69位/554人中)。
Gさんは1時間10分を切っていた。そりゃあ敵わんわ。筑波大サイクリング部先輩のS浦さんともかち合い、やがてT井さんも到着。みなそれぞれ、良い走りができたようだ。
さすがに乗鞍岳山頂まで登山する気力は残ってないので、すぐ近くの大黒岳という丘だけ散策。去年ほどの見晴らしではないものの、雲上の別天地を満喫できた。チャリでの下山もハイマツ帯から大森林まで存分に楽しめた。宿に戻って温泉に浸かる。
閉会式まで出席。S浦さんが5位入賞、T井さんは抽選会でクロスバイクを当てていた。いいなぁ。そしてお別れ。私はもちろんチャリに乗って帰る。わざわざそのための体力なんざ残していないし、のんびりと乗鞍高原を離脱、無事に帰宅した。
夕食を食べ終わってみれば、何もかもが楽しい記憶として蘇る。
お疲れ様でした。楽しく走れたようで何よりです。ESCA Old Boys組でも「ランドナーで速いのがいたなあ」と話題になりましたよ。
投稿: ESCAのN大N獣医の人 | 2006-08-28 23:37
お疲れさまでした。入賞に迫る記録おめでとうございます。まずは楽しく走れること、そして好記録がオマケで付いてくれば嬉しいものですね。個人的には反省点もいろいろありますが。
レース中にツーリング車(スポルティーフだったかな)の方に会って「あ!ツーリング車が居たぁ!」と声を掛けられました。そーゆーのも嬉しいものです。
スプロケの件等、お世話になりました。またの機会にお会いしましょう。
投稿: むらよし | 2006-08-29 00:18