8/17分 津軽海峡線夏景色
ふかふかの寝台で列車に揺られるのは実に快適だった。5時ころ目を覚ますと、車窓には陸奥湾が広がる蓬田付近。『雲の向こう、約束の場所』のテーマが頭の中を流れる。
札幌発の夜行列車降りた時から、青森駅は雨の中。南へ帰る人の群れは誰も無口で、シャッターばかり切っている。私も一人、鈍行列車に乗り、酒田まで続くロングシートに泣いていました。ああ…
鶴岡から臨時特急いなほ84号でワープし、村上で途中下車。散歩に出ると、七夕祭りで山車を引いている。電線に触れんばかりに高く飾られたぼんぼりは、人形劇を模した作りで凝っている。実際に電線に引っかかってぶっ壊れてしまったけど。それにしても本州は暑い。新潟からはこちら方面への旅で毎度世話になる快速くびき野号。増えつつあった溜め息が止まるほど、素晴らしい列車だ。また日本海に夕日が沈む。
高田で乗り換えて長野へ。大雨による徐行で相当な遅れが生じ、乗り継ぎが危ぶまれたが待っててくれた。帰路だけで17回目の乗り換えを済まし、これで松本に帰れる。
この一週間の旅で得たものは何か? 成長したのか? 多分、生命力は上がったと思う。当初の不安は日々解消し、まったりと激しく危なげなく、予定以上の質と量で走りを楽しめた。小旅行を経て、ようやく新しい自転車が相棒になった気がするし。反面、他のチャリダーと会うことが少なかったのは少々残念。もっと旅人が増えるといい。
チャリを組み立て、日付が変わる直前に帰宅を果たす。盆休みはあと二日残っているし、荷物を乾かしたり洗濯したりしながら、ネットの世界へも復帰していこう。ただいま。
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