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4/10-11 三河と尾張の間には 今日もさんさんの陽が注ぐ

Miyada本当にやるのか難行苦行、無間地獄、懲役七時間…。中央本線・飯田線544Mは上諏訪から豊橋まで96駅を6時間54分掛けて走破する、現時点で日本最長“時間”の列車である(寝台特急や環状運転を除く)。絶好の天気で伊那谷に入ると車窓西側に中央アルプス、東側には南アルプスが流れる。乗り通すのが目的だから、ランニングの方が早いと云われる伊那上郷→下山村(下山ダッシュ)もじっと我慢の乗車を続ける。数分停車する駅では外に出て伸びとかするけど。車両そのものは313系の転換クロスシートで快適だ。

Tenryu天竜峡を過ぎると魅惑の秘境区間。景色は西側車窓の方が良いが、東側だと「渡らず鉄橋」が見られる。表定速度31km/h、列車はだいたい定刻通り愛知県の豊橋に到着。お疲れ様でした!青春18きっぷ最終日かつ土曜だけあって、同じ区間を乗り通す同業者の多いこと多いこと。

東海道線と愛知環状鉄道を乗り継ぎ新豊田で下車。ここがトヨタの城下町。少し駅前を探索してから3km歩き、ABホテル豊田元町にチェックインする。ちょっとした夕食が付くのが良い。足りない分は向かいのバローで調達。体調に不安があり、大浴場は使わず部屋のシャワーで済ませる。

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Morn地平線から朝日が差す日曜。体調も絶好に戻り、バイキング朝食をガッツリ摂る。少し早くチェックアウトしたのでバスは使わず4km歩いて、みよし市の会場へ向かう。みよし市…? 恥ずかしながら徳島県にあるのかと思ってたくらい知らない土地だが、調べてみたら名古屋と豊田を結ぶ飯田街道沿いにある、フェザーン自治領めいた所だ。ここで行われるのがフィールドディスカバリーゲーム in みよし、FDG愛知ツアーの記念すべき初戦である。主催者さん達もドキドキだろうな。FDGとは何ぞや。まぁほぼロゲイニングなんだが、写真撮影・通過証明(チェックイン)に専用スマホアプリを用いるとか、チームではなくソロ参加でも冷遇されないのが違いか。今後はオリエンテーリング形式とかあるかも知れない。

集まった参加者は約270名とのことで、この中で上位を目指すのは容易でないと気後れする。何かハーフマラソン1:12位で走っちゃうランナーも居るみたいだし(自分はベストでも1:24程度)、男女混合の強豪「Fチーム」さんも気掛かり。何とか対抗すべく、いつものトレランシューズではなくマラソン用の匠練ブースト2を持ってきた。

Sakai長野県内の大会でもよく顔を合わせるYさんIさんと再会しつつ、競技説明を経て緊張の地図オープン。予想通りスタート・フィニッシュ会場はほぼ南端にある。スポット(コントロール)数は制限3時間にしては全44とロゲ規格外の多さがあり、いつもはパーフェクトを目指す強豪でも数多の取捨選択を迫られる楽しさがある。事前の計画では左回りだったが、市中心街と会場東側に散らばる低得点スポットを後回しにするため、西側の外周を突っ走る作戦に変更した。

9時30分スタート、参加者が四方に散らばる。スポットに着いたらスマホ画面上の地図からスポットマークをタップするか、一覧から選ぶかしてカメラモードにし撮影!…までは良いが、そこで謎のフロッピーアイコンが小さく表示されて、これを慎重にタップしないと保存されないというトラップがある。「シャッター音が鳴ったら保存されている」のが普通の感覚だと思うのでそうして欲しいが、セキュリティ上の制約でそうなっているのかも知れない。一昨年の知多半島ロゲイニングin東海市でもアプリを使用したので、チェックインに手間が掛かるのは知っていた。だからこその、数より高得点志向の戦略を取っている。さらに今回は先月の朝日村で惨敗した反省から、以下の点に気をつける。

  • スマホが暴走しない設定にする
  • きちんと歩行者用信号を守る
  • 初めからフルマラソンを意識したハイペース

Kurozasaそれでも思ったより時間は掛かるもので、東郷町に跨る西端を一気に北上するも、愛知池付近で時間半分を過ぎてしまう。ここは木曽谷を水源とする愛知用水の調整池で、知多半島にまで続いているのが感慨深い(灌漑だけに)。ゆっくり探索したいが今は競技中だし、のんきに風景写真を撮る余裕もなくなった。スタートから一番遠い所で折り返すべしという基本戦略からだいぶ遅れたが、最高点の53番スポットにアプローチを図る。北西側が崖なのを見抜き東南から登り、水道施設で行き止まり!?…よく見たらフェンス沿いに踏み跡がありそれを進むも、また道が無くなる。この地図は合っているのか間違っているのか? 少し思案したが、今回は全面的に信用しよう。あるべき方向に藪を漕いでいったら見付けた、黒笹三等三角点。ここをほぼタイムロスなくチェックイン出来たのは大きい(30分彷徨った人もいると聞く)。

Route残り1時間6分、メイタンカフェインを投入して急ぎ南下の旅が始まる。ぼうっとして数回のオーバーランをやらかし、終盤の地図読みに課題を残す。ますますピンチだが、東端の40番を含む高得点三ヶ所を取らないと勝ち負けにならないので無心で回る。その後、三好池に向かいかけるも無理であることに気づき、まっすぐ南下。後悔すべきルートミスを残しつつ、猛スピードでフィニッシュに向かう。確実に遅刻するであろう、ゆっくり走っている大勢の人達をゴボウ抜きしていく様は、パニック映画で自分だけ助かろうとする小者めいている。こうして2時間58分45秒でフィニッシュ。最後の最後でアプリ操作に手間取る可能性を考えれば、ぎりぎり妥当なタイムだろう。

スコア725/1200、スポット数は22/44で半分しか取れなかった。でも入賞してるかもという手応えはある。得点申告後しばらくして呼び出しを食らったので、GPSエラーか何かかと思ったが「あなたが最高得点なので、インタビューに使う大地図にルートをマーキングしておいて下さい」とのこと。・・・もう、膝を何度も叩きたくなるくらい嬉しい。去年無冠に終わったうえ前戦は惨敗で、もう自分が上位戦線に割って入るのは無理なのだと考えていたからだ。愛知式の強豪相手にキンボシ・オオキイ!

Fin東海市以来のポディウム中央に立ち、インタビューを受けるのも嬉しい。小者なので気の利いた事は言えないけれど…。ちなみに総合2位はあのFチーム。スポット数は私よりずっと多く、僅かな遅刻がなければ同点だったはず。やはりこのチームには勝ち切れない。上手くいかない点が多々あったのはお互い様だろう。なお遅刻者続出は主催者が意図していた事らしい。

何人かに「一体何キロ走ったんですか?」という質問を受けたが計測しておらず「だいたい30キロくらい」と答えていた。後にジョギングシュミレーターで測ったら33km、表定速度5'25"/kmでロゲ形式としては自分でもびっくりのハイペース。洪積台地特有のアップダウンはあるけど長野県に比べれば平坦な地形だし、スタミナ重点の練習も奏功した。沢山の副賞を手に会場をリーブ。まだ地図読みは続く…近くのバス停まで。乗り合わせた他の参加者とロゲ談義が出来たのは幸い。

Mountain地下鉄「いりなか」で途中下車し、もう一山登るぞ。負けたら罰ゲームで来るはずだった軽食喫茶マウンテンで、何でまた激甘スパゲッティを注文しているのかね。数日カフェイン絶ちをしていたのでストロングコーヒーも旨い、旨すぎる。登頂スタンプカードが数年がかりで無事満了したので、また名古屋に来なくちゃ。帰りは特急券をポンして長野県松本へ。さあ副賞の一つ、日本大正村の光秀バウムクーヘンを夢のホール食いだ。

→Facebookアルバム: フィールドディスカバリーゲーム in みよし2021(全通過スポットほか)

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