5/3-4 筑波嶺の 肩より落つる ランドナー 恋のシグナル リンリンリンがべー
まだ有休を頂ける立場でないので、連休が飛び飛びだ。憲法記念日に葛飾区の自宅から出撃、江戸川左岸サイクリングロードを北上する。交差する常磐自動車道は酷い渋滞だが、ランドナーはがんがん進む。野田市街を西に抜け、芽吹大橋で利根川を渡り茨城県に入ると、筑波山がぐっと近づいてくる。昼前には豊里ゆかりの森に到着、キャンプの窓口に行くが…「予約で一杯なんでお断りしてるんです」。その言葉を待っていた。ゲリラキャンプをする口実が出来たのだ。
とりあえずスーパーで昼食を買い食いし、国土地理院「地図と測量の科学館」へ。入館無料だが、地図好きにとってはワンダーランドと言える展示の数々。地学アニメ「恋する小惑星」のパネルが残っているのも良い。思わぬ長居で予定時刻をだいぶ過ぎちゃった。地形図を一部購入し退館する。
続けて「つくばエキスポセンター」へ。つくば市に住んでいた頃はプラネタリウムなんて興味無かったし、初めての入館となる。目当てだった回を過ぎて子供向け番組「宇宙兄弟」となるが、ガチ小児向けではなく、宇宙への興味を刺激する好内容だった。オート番組のあとはお待ちかね、光学式投影機を使った生解説。ドーム径25.6mの大きさとジェミニスターIIIの描写は素晴らしいが、子供向け回でもボソボソ声なのは、退屈させてしまうのではとひやひやする。
さて夕食をどうしよう、出来れば「クラレット」で食べたいなと思いつつぐるぐるしていると、3周目でようやく開店している。実に23年ぶりとなる重食喫茶。店の人の話も聞けたし、クラレソースの味とかも昔のままだ。ゴールデンウィークはン十年ぶりというOBがよく来店するそうな。店があるうちに、また何度でも通いたい。
すっかり暗くなり、もう少し北上して小田城跡公園の隅にテントを設営。期待したほどすっきりした星空じゃないけど、うしかい座やしし座など春の星座がいくつか見えるだけでも、東京より遥かに良い。
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みどりの日早朝、さっさとテントを畳んでから小田城跡公園をゆっくり散策する。意外に広くて楽しいが、トイレは昼しか使えない。ぼちぼち出撃しよう。
北条大池の隣りには古代の役所「平沢官衙遺跡」が一部復元されている。こんなのあったんだ。結局使わなかった米やストーブを含むキャンプ装備のまま、いよいよ不動峠タイムアタック開始。こまめに距離標識が設置されてて有り難い。だんだんキツさを感じつつ、19分06秒でフィニッシュ。頭がくらくらする。
さらに表筑波スカイラインを北上し、西の肩にあたるロープウェイつつじヶ丘駅へ。ここまで自転車で来ること自体に余り意味はなく、あくまで登山のアプローチだ。実はちゃんと自力だけで筑波山って登ったことないのだ。ビギナー向けコースだけあって、朝の8時からファミリー層が実際多い。登山者渋滞に時おり脚を休めつつ、40分ほどで女体山877mに登頂。空気は霞んでせいぜい霞ヶ浦の手前くらいまでしか見通せないが、素晴らしい高度感のある眺望に達成感は十分だ。
東側の男体山や親鸞ゆかりの立身石を回り、まだ余裕はあるのでケーブルカー沿いに筑波山神社まで降りる。だいぶ脚ががくがくになってるが、ここからつつじヶ丘へ戻る迎場コースはようやく喧騒から離れ、存分に深呼吸をしながら進める。「マスクを外して森林浴をしないと免疫力が下がり、別の病気が流行る」って一部医学者の予言が現実になりつつある昨今、大切にしたいことだ。
手持ちのカロリーメイトの他、つつじヶ丘駅で幸福だんごを買い食いしてから自転車で下山。風返峠から筑波山神社方面に降りると、登り側が凄惨な自動車渋滞となっている。GWに関東近郊の行楽地におクルマで行く、って発想は異星人の思考回路だと思う。だって、巻き込まれているバスの乗客が可哀想に!
筑波山口の駅跡まで降りて、さてどっちへ進もうか。南風に乗って岩瀬まで北上するのが楽そうだが、後の輪行がちょっと面倒。東の下妻方面など色々考え、けっきょく南の土浦まで「りんりんロード」を走ることにした。ちいさなシグナルリンリンリンガベー♪ 筑波鉄道の廃線跡が実際快適な自転車道になっているが、鉄路が復活したら素敵だな。土浦駅で輪行し、駅ビルで食事をしてから普通列車で帰る。明日はゆっくりして、週末の安曇野行きに備えよう。
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