土曜日。支度が遅れたので中央自動車道をぶっ飛ばしたいところだが、元年式ポンコツアルトは4速までしかないし、88km/h以上出すと警告音がピーピーうるさい。燃費も心配なので、なるべく鳴らさないようにしながら山梨県の甲府昭和ICで下りて食事。ここから国道140号を雁坂トンネルに向かう。山に入ると紅葉真っ盛りで、予想外の動きをするクルマが多くて危なっかしい。
埼玉県側に抜けると、よくこんな所に道を通したものだという、さらに凄い山の中。へとへとになって小鹿野町両神のハマーズキャンプに着いたが、ゆっくりしてる間もなく自転車を組んで秩父市吉田に向かう。25分ほど走り、どうにか龍勢ヒルクライムの前日受付に間に合った。どんより曇っているし、もう暗くなってきたので秩父市街への聖地巡礼は諦め、龍勢祭のロケット発射台だけ見てキャンプ場へ戻る。
先月の両神山登山時にも泊まった所だが、今日は他に客はおらず管理人も不在。好きに使っていいよと電話で言われたので、屋根のある所にテントを張り、クルマも横付けする。ケータイは圏外。まさに秘密基地といった様相だ。素パスタとワリトアルトバイエルンを夕食にし、近くの両神温泉であたたまる。
日曜日。これでもかという厚着で寝たが、それでもちょっと寒い朝だった。ゆっくり撤収をしてクルマは置いておき、またチャリで龍勢ヒルクライムの会場へ向かう。ウォーミングアップとしては短いくらい。誰にも知っている人に会えないだろう、と思っていたら、乗鞍連盟(チーム寿)のIさんに遭遇してサプライズ。
このレースは車重6.8kg以上という規定があるが、自分のランドナーはその倍近くあるから大丈夫だ。やがて男子Dクラスの号砲が鳴る。しばらくほぼ平地のパレードランで、大集団のまま進むなか青ざめる自分。しまった、ビデオカメラのスイッチは入れたのに、ICレコーダーは入れ忘れた。出来上がる動画は呼吸音がうるさくなっちゃうなぁ。やがて県道から右折していよいよヒルクライムになるが、今回はそこが工事中で狭い迂回路を通るからさらにゆっくり。先導バイクのクラクションが鳴りいよいよレースが始まった、と思ったら先頭は牽制が入っているらしく、まだしばらくパレードラン状態が続く。
が、やはり9月以降ろくに練習してない脚では集団からちぎられてしまった。@Norikura_1059さんからの「序盤は先頭集団に」というアドバイスは果たせたし、あとはマイペースだ。鳥居からの急坂だけはフロント3段のインナーを使用して対応。ぽちぽちペースダウンした人を抜かしつつ、終盤は「美ヶ原で見たよ!」と声を掛けてくれた白ジャージの人とマッチレース状態になる。残り2kmくらいで仕掛けて勝負は付けたが、腕が酸欠でキンキンになり、残り500mでちょっとスパートが緩む。抜き返されはしなかったが、人は「限界」の3倍は頑張れると言うし、ちょっと悔やまれる。まぁ今の力なりには追い込めたのは良い。
目標タイムなんて全く考えてなかったが、Iさんが「50分」と煽るのでそれを意識した。結果は50分55秒、エントリー144名中32位で終わり、サービスの甘酒と玉コンニャクで少し温まる。このへんからでも武甲山が遠望できるが、せっかく山に来たんだから山にいこうぜ。歩いて6分、城峯山の頂にある一等三角点に立つ。展望台があって、そこからのパノラマは見事。武甲山や両神山はもちろん、榛名山、赤城山などを背景に、眼下の紅葉もいい。雨の予報があって心配だったが、持ちこたえてくれた。自転車に戻ると、私の動画を観たのが自転車を始めるキッカケになったよという人や、ヒルクライム動画をよく上げているボヌールさんにも声を掛けて頂いた。今日は充実している。
下山し、これと言ってブース出店もないのでお別れ。宮沢賢治が泊まったと云う小鹿野町の旧本陣にあるゑびすやでわらじかつ丼を食い、また両神温泉に入ってからクルマでの帰途へ。iPodが行方不明なのでオーディオは諦めつつ雁坂トンネルを抜け、甲府市内は酷い渋滞。疲れたので中央道双葉SAでiPadをいじりながらしばらく休憩し、あとは順調に…。ところが強い雨と風で、かなり冷や冷やな運転になった。50km/h規制が天佑に感じたし、音楽なんて掛けていたらぶっ飛んでいたかも。自転車のタイヤは太いのに、クルマのタイヤは細いんだ。
夜に帰宅、もうドライブなんてしない。iPodは荷物の奥から無事発掘された。これで今年のレースイベントは全て完了。さらに怠けるか、明後日あたりから頑張れるか。
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