10/29-30 乘鐵廣島
土曜、特急しなのと東海道・山陽新幹線のぞみを乗り継いで、昼過ぎの広島に到着。今回初めてレンタサイクルなるものを借りてみることにした。「ぴーすくる」という、カープカラーに塗られた電動アシスト自転車。この電動アシストってのも初めての体験だけど、すっごく重いしランドナーのような巡航速度は得られない。走り出しは確かに楽なので、ストップアンドゴーの多い街中では良いのかも。
広島城一帯でフードフェスティバルをやっていて、激混みだけど適当に昼食を調達する。原爆ドームはこれ以上崩れないように樹脂が注入されているなどして、徐々に朽ちていく廃墟の趣とは異なる。人類史上最も恐ろしいことが、この場所であった。それをただ伝え続ける。間近にある元安橋の下は、18年前のキャンプツーリング中に一晩、雨をしのいだ所。川が増水して危うく流されそうになった記憶がかすかに残る。
夕刻より、グリーンアリーナでキンキキッズのコンサート。連れの趣味であるが、歌はともかくダンス、衣装、音響、舞台装置、トーク、会場の一体感等、とことん楽しませてもらう。堂本ファミリーバンドに「葛飾ラプソディー」で知られた堂島孝平がいて、元葛飾区民としてはそれだけでも感激なのである。
終了後の民族大移動は、レンタサイクルが超絶有利。お好み焼きを食べて繁華街を通ってみると、ハロウィンの仮装がわんさか。でもみな日本シリーズのテレビ中継が気になる様子。終盤まで分からない熱い試合が続いたけど、結局負けちゃったね…。
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日曜の朝、広島から500 TYPE EVAなる車両に乗る。たまたま、西明石まで乗り換えなしで行ける便がこれしか無かったから仕方がない。世界史上最も速くカッコイイ鉄道車両だった500系も今や山陽新幹線区間で各駅タイプ「こだま」運用が残るのみ。それをエヴァンゲリオンの塗装にしてあれこれやってみたら人気なので、延命運行中である。残酷な天使のテーゼチャイムに加え、先週あたりから渚カヲルの案内放送も始まった。ゆったり4列シートの指定席と特別内装の自由席はそこそこ埋まっているが、そうでない自由席はガラガラ。1号車は実物大コックピット体験があるけど事前予約が煩わしく、だれもやってないのでアテンダントが暇そうだ。ともかく意外な所にキャラがいたりする車内は探検するだけでも面白い。
明石の商店街で明石焼きを食べ、日本標準時子午線に立つ明石市立天文科学館まで歩く。展望塔最上階の望遠鏡で、昼間なのに金星の姿を見ることが出来た。そしていよいよプラネタリウムの時間。東ドイツのカールツァイス・イエナ社製投影機は稼働期間日本一、世界的にも大変古いもので、「プラネタリアン」に登場するイエナさんのモデル。アニメの最期の投影シーンを思い浮かべ、目頭が熱くなる。最新式に比べるとあまり星を明るくできないし、プロジェクターとの組み合わせに苦心しつつ星座の解説を紡いでいる。10月のテーマは「キトラ古墳に描かれた星空」で、当時の天の北極を再現するため歳差軸移動まで行うのはレア。まさにタイムマシンでもある。
山陽電車で明石に戻り、新快速で新大阪まで。あとはのぞみとしなので、ひんやりとした空気の信州に帰る。正直先週の金沢マラソンからの肥立ちが充分でなかったが、どうにか長旅をこなした。左足首痛の完治を期すため、今しばらくはトレーニングを控えるかも知れない。
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