6/7 くらが輪行
えーと何年振りの輪行だっけ。朝の松本駅。間一髪でしなの2号の自由席を確保してスヤスヤ眠り、名古屋からはのぞみ61号の窓側指定席で、速く流れる景色に呆気に取られてるうちに新大阪。梅田ヨドバシで二人いる姪の土産等を買い込み、関西線の柏原駅で輪行を解く。古市にある姉の店に荷物を預け、いざ向かうは大阪と奈良を直線で結ぶ歴史の路、暗峠(くらがりとうげ)。自然の地形を活かした凶悪な斜度は関西のヒルクライマーを魅了して止まない。二年前にもチャレンジしたけど、クランク歯飛びにより序盤でリタイアしてしまった。だからクランクを新調したら絶対リベンジしてやると心に誓っていたんだ。そういえば輪行はそれ以来だな。膝を壊しているうえ体調もろくでもないが、気分は燃え燃え。「今日こそ足を付かずに上り下りしてやる!」と意気込んで向かっていると、安堂駅近くで道に落ちている財布を発見。全く世の中には何て無用心な奴がいるものだ。見たら千円しか入ってないし急いでたから、近くの交番に「そこで拾った」と置くだけ置いて行く。
近鉄奈良線の線路端、住宅街の路地のような一方通行から峠道は始まる。これでも国道308号。住宅街を抜ける前から息が切れ、心臓が破裂しそうである。400mアップの峠まで持ちそうにない? うろ覚えだが距離2.3km余り、平均斜度17%、最大斜度28%、だったかな。普通だったら想像出来ないものが目の前にある。「ウソォ!」と思わず呻く壁が道。何度も前輪が浮くし、深溝トラップも次々に襲い掛かるから、心肺の限界の中で集中力を途切らす事があれば自転車は止まるだろう。そのスリリングさが、…たまらない。これは楽しいですよ。
トレーニング不足で脚にパワーがなく、ヘアピンでアウトに膨れるヘタレ走にはなったが、クルマとの擦れ違いでやむを得ず降りるなんて不利はなく、ノンストップで登りは制覇。石畳の峠に至る。よっしゃ!
ここでも足を付かずにUターン。実は命に不安があるのは下りの方だ。アンチ・ブレーキ・システムと云われるランドナーのカンチブレーキではあまりに恐ろしい。特に急な所ではスピードを殺し切らねばならず、前を歩く爺さんにむしろ差をつけられてゆく有様。こんな無理なフルブレーキを続けて、もう機械か手が故障するんじゃないかという臨死の恐怖感! やっとスタート地点まで戻った時には、リムがアチチッチでとても触れることが出来なかった。達成感でホクホク気分ではあるが、あの下りは二度と御免だ。自分へのご褒美に瓢箪山商店街でソフトクリームをかじり、古市に戻って一泊。
姪にはDSソフトの「もじぴったん」を渡す。ワン、ツー^^
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