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9/29 Y線上のアリアケ

カフェ・ド・ラペ付近より有明山いつか自転車で行こうと思ってた中房温泉へ。安曇野の長閑な田園風景を横断し、穂高温泉郷から県道327号「槍ヶ岳矢村線」を登っていく。名前から察するに、本気で槍ヶ岳直下まで車道を通そうと考えていた時代があったのだろう。クルマだと離合困難な道だが、自転車で走るぶんには悪くない雰囲気。

自宅から2時間半。駐車場に入りきれないクルマが溢れるような標高1400mの中房温泉に着いて、十分へとへと。だが来週に登山の予定があるので、その予行演習をしたい。ここから燕岳・大天井岳へは登った事があるので、今回は安曇富士こと有明山を目指す(写真右)。かなり急な道でロープを掴む場面も多く、時々立ち止まって呼吸を整えないと辛い。

有明山で登山道をロスト少しなだらかになって「登山口から1.3km、有明山まで1.7km」の道標あり。10時半という遅い入山だったが、このぶんなら不安はない。と思ったのも束の間、一般登山道とは思えぬほど道が不明瞭になる。あれ?でもテープの目印は続いているし、踏み跡がある限りは進む。やがて巨大な岩壁にぶち当たった。巻く道は見つからないし、こんなのどうよじ登れば…。何ルートか試してみるが、危険過ぎるしどうも違うっぽい。正午を過ぎ、引き返す勇気発動!

さっきの道標近くまで下りて、ようやく正規の道を発見。右に行くんだったのか、わかりづれー。それとも俺がバカなのか。登り直すにも、ここからコースタイム通りだと日が暮れてしまう。既にテンションが落ちてるし、膝も笑い始めている。せっかくの絶好天だが諦めて下山しよう。燕岳方面に比べて極端に人気が低いうえ、中途半端な時間に登り降りしたため、登山道では誰にも会わなかった。いつか、クルマアプローチでいいからリベンジを。

国民宿舎の有明温泉に入っていく。まず膝をアイシングしたかったし、ここの露天風呂は広くて好きだ。あとは自転車で信濃坂という若干の登り返しをクリアし、さらに大口沢経由の登りも追加して帰宅する。

有明山についてネットで調べてみたら、同じように迷った例がいくつかあり、初見殺しの運次第という気もする。私が余計な踏み跡を追加してしまったから、また迷う人が出てしまうかも。反省点としては、山にはもっと早い時間に入るべきだった。でも負け惜しみだが、予行演習としてはちょうど良いボリュームだった。

9/21-22 二(二つの)上(上質)山(コンサート)

松本と大阪を公共交通機関で往復するには、18きっぷ系を除けば、高速バス&近鉄線急行が最安と思われる。無線LANのWi2 300に契約したので、バスの中でMacBookをぽちぽちいじりながら名古屋へ。電車に乗り継ぎ難波に到着した。歩いてすぐアップルストア心斎橋がある。新しいiPhoneと心地よさ気なOSに触れる。

Orixさらに北に進むとオリックス劇場。ここで「無限大の旅路」というコンサートがある。後半は宮沢賢治×冨田勲×初音ミクという夢のような組み合わせのイーハトーヴ交響曲。今年No.1の愛聴CDなので。

前半は冨田勲作曲の劇伴集。これを目的に来た年輩層も多く、会場の二階三階は自分の位置からは見えないが、一階席(S席9500円)はほぼ埋まっている。新日本紀行のテーマなど旅をイメージさせる曲目で、生演奏で聴く管弦楽の本当の美しさを享受する。ただ困ったことに隣りの客が(略)。気の持ちようで音楽が全く耳に入らない事態に成り兼ねず、難しい精神コントロールが必要な試練となった。

いよいよ後半冒頭。合唱による牧歌が流れると、ふと先月登った種山ヶ原の情景が思い出される。Macユーザーなら誰れもがみな憧れる、あのイーハトーヴォのすきとおった風、そこからもう涙目なのだ。プリマドンナたるミクの出番は少ない。指揮に合わせて歌いリアルタイムレンダリングで踊るが、公演ごとに別の指揮者なせいかちょっと苦労している。でもかわいい。クライマックスの「銀河鉄道の夜」なんか、隣りの困ったちゃんの事も忘れて演奏者の気持ちと一体化していた。

一回しか聴けない音楽が終わってしまった。モニターの中からは出られないけど愛想を振り撒くヴァーチャルシンガーの姿に、「みっくみくにされるとはこういうことなのだ」と納得。初めて冨田勲の姿を拝見できたのも嬉しい。昔MSXのFM音源で遊んでいた頃、彼のシンセサイザーミュージックにどっぷりハマっていたクチなので。オリンピックも頑張ってください(?)。

梅田まで歩き、ヨドバシカメラで姪たちへの土産を買ってから電車で古市へ。姉の家に一泊する。翌日、午前中はジョギングに出撃。近頃まるっきり運動してないし、昨日の疲れで脚ががちがちだが、せっかく大阪に来たので。

From2jo羽曳野市から太子町へ「日本最古の官道」竹ノ内街道を進み、竹内峠手前で北側の山道へ。奈良県境の岩屋峠からさらにジグザグ歩くと、二上山(にじょうざん)の雌岳474mに到着する。大阪側からも奈良側からも美しく万葉集にも歌われるふたこぶラクダな山で、ほんのいっときでも近くに住んだからには登ってみたかったんだ。山頂からの展望はいまひとつで、馬の背を経て雄岳517mに登っても神社があるだけ。馬の背に戻って少し降りたところに、ようやく西側に開けた草地があった。一際目立つPLの塔、渺々右にあべのハルカス。

2時間50分掛けて家に戻り、午後は姪の吹奏楽部定期演奏会。これが大阪に来た目的だ。今の代は命懸け状態らしく、番狂わせで地区代表になっちゃっただけあって、俺の知ってる中学生レベルと違う…。午前とは別の意味で汗をかく。終わり次第近鉄線に飛び乗って、帰りも名古屋から高速バス。日付が変わるころ松本の自宅に戻った。

9/14-15 万座で頓挫

浦倉鉱山軌道跡14日の土曜日。クルマで早朝の松本を出発し、上田から鳥居峠を越えて群馬県嬬恋村に入る。昨年5月に北西側の毛無峠・小串鉱山から山中深くに迷い込み、泣く泣く自転車を放棄した。その現場に南東側から向かうのだ。最大の目標は自転車の回収だが、「あんなものはヘリコプターを使っても無理だ」と思い込んでいたし、少々気が重い。むしろ同行のHA氏の方がノリノリである。

天候は今一つで、ジャージパンツを濡らす笹ヤブやトレッキングシューズを泥だらけにするぬかるみに阻まれながら、浦倉鉱山軌道跡の平坦路を進んでいく。トラロープを掴んで何とか渡れるような崩落箇所も多く、早々に回収を諦めるハラ。新川を渡渉して廃道度アップ。不動沢川に下りてからは自転車の死体を求めて沢登り開始である。時間はかかるが、飢えも渇きも怪我もない今回はまだマシと言える。

赤沢川の門赤沢川に分岐してさらに進むと、川が物凄い巨壁をくり抜いた独特の地形が門のように現れる。ここだ…。しかし裏山の探検隊さんをして「群馬のオーパーツ」と言わしめたそれは、跡形も無かった。増水時にどこか下流の谷底深くに流されたのだろう。正直ホッとした。もし見つかれば、気が変わって意地でも持ち帰ろうとした。自転車より命のほうが大事ではないか。

CL-11Vコンタクトポイント山に粗大ゴミを投げ捨てた罪は生涯背負うことになる。その罰が早くもやってきた。徒歩での山行は無事脱出したが、クルマで嬬恋ヒルクライムの舞台である万座ハイウェーを登り、温泉街入口の下り坂で強くエンジンブレーキを掛けたらストール。以降掛からなくなってしまった。あーだこーだ議論しつつ、良く分からない部分を開けて良く分からない部品を取り出したら、板バネが割れているのを発見。ガムテで繋げてみたらエンジンは掛かるものの回転数を上げられず走行不能に。これはクルマを放棄するしかない。ミイラ(自転車)取りがミイラ(自動車)になってしまった。温泉どころではない。長野市に宿をとってあるので、HA氏のクルマで上信スカイラインを越えてチェックイン。

たまたま持参したMacBookをネットに繋ぎ、部品について調べてみる。それはプラグに電流を分配するディストリビューターの、コンタクトポイントというものらしい。トラブルが多く、今時は廃止されているのだとか。要するにレアなオールドパーツであり、入手困難の恐れがある。翌9月15日の日曜日、開店時間が早いという理由でスバル信州の長野テクニカルセンター/部品センターを訪ねる。クルマはスズキアルトだが、同じ部品を古いスバル車でも使っていることを突き止めてあった。果たしてそれは発掘された。店の人が「まさか在庫があるとは思わなかった」と言うくらいの奇跡。私が新車を買うことは一生ないかも知れないが、もしあったらスバルにしたい。助かった。

万座温泉空吹とは言え私のドジは終わらない。万座に戻り部品の取付に掛かるものの、今日は指先がちっとも言うことを聞かない。コンタクトポイントを留めるネジがディストリビューター内の穴に飲み込まれ、取り出せなくなってしまった。もう一つのネジで何とか留まるので、それで騙し騙し走ることに。死んだと思われたクルマが生き返ったのはいいが、部品取付角度の微妙な調整がなっておらず、550ccのエンジンが300ccくらいになったかのように力が出ない。

毛無峠の巨大群馬県標識とりあえず恐れていた台風による大雨はまだ来ないし、やっと念願の温泉に入る。麓のセブンで日進舘の半額入浴券をゲットしておいて良かった。絶景の露天風呂だけ浸かっていく。その後また上信スカイラインを越えて、毛無峠に寄り道する。深い霧で小串鉱山はおろか峠の廃鉄塔も見えない。群馬県の巨大標識だけが不気味に目立つ。

須坂のホームセンターで磁石を買ってみるが、問題のネジは取り出せず。もうそれは無かったことにして、新しいネジを買ってコンタクトポイントを固定。相変わらず非力でオーバーヒートし易く、信号停止時はヒールでアクセルを踏んでおかないとストールする状態のクルマを、何とか国道19号で松本に運び終えたのは夜7時半。散々振り回したHA氏には感謝するしかない。

骨折り損のくたびれ儲けだが、これはこれで楽しかったのかも?

紹介遅れたが、全日本マウンテンサイクリングin乗鞍の自転車載映像をユーチューブにアップ。ニコ動向け編集はさらに大幅に遅れている。
→YouTube:乗鞍2013短縮コース(等倍速)

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9/1 Don't you 位ヶ原

期待していたほど天気は好転しなかった。未明までの雷雨で路面状況が悪化しており、今年の全日本マウンテンサイクリングin乗鞍は位ヶ原山荘をゴールとする短縮開催となる。スタート時間も30分遅くなったが、その間にスタッフの方々がコースの安全確保に努めてくれたのだと思う。

Mikustart 宿願の1:20'切り復帰が、4年連続で失敗となり残念。しかしシリーズ戦順位アップのチャンスかもと、気持ちを奮い立たせてみる。チャンピオンクラスのスタートを見送り、1時間後に我らがD1組も号砲を受ける。
…調整不良の言い訳をすれば枚挙に暇がない。その結果として、集合会場で3度もトイレに行くなど悪走フラグが立ちまくっていた。ギリギリまで呼吸を追い込んでいるのに、すごく重い自転車を漕いでるかのようにスピードが乗らない。

三本滝の第1チェックポイントを過ぎ、もしやと思って苦し紛れにボトルの塩水を飲む。すると、ようやく脚に力が入るようになった。なるほど、自覚症状のない脱水状態だったのだろう。リズムを掴めばこっちのもの。マリアナの七面鳥のように撃たれまくった順位も、ここからは上昇に転じる。

Crystop このまま、最高所の畳平まで行ければなぁ。位ヶ原ゴールは58分05秒。仮に最後まで行けたとしても1:20'切りは叶わなかっただろう。また来年。…来年はあるのか。

下山で冷えきった身体に、宿の白い温泉が有り難い。昨晩、今朝、そして昼と、ほんとうにたくさん食べることができて幸せだった。これはレースのタイムより大事だから反省点とはしない。名残惜しくチーム寿の面々と別れ、自走で松本市内への帰途につく。

スタート前の給水の重要性を知ったのが今回の収穫。あとは経験則で走力を考える場合、年齢による衰えを考慮に入れるべき身体になってきたかと。

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