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5/13 旅人の群はいくつか 雨中の道を急ぎぬ

Hato(前日編からのつづき)
地元市内などの例外を除き、私が同じイベントに2回参加することは滅多にない。しかし某運営さんがモデルと思われる新キービジュアルを見て笑い転げてしまい、勢いでポチってしまった。当日を迎え、小諸市の高台にある会場に続々と集まる参加者たち。昨年にも増して多種多様な痛ジャージが群れをなす。凛ちゃん、曜ちゃん、ルビィちゃん…吸い込まれそうになるな。だがよく見ろ、それはピカッとオジ☆チャンどもの哀愁を帯びた背中だ。無理解自慢な大人など存在しようはずもない。朝7時ちょっと前、「痛」快な300人のメンバーがグランフォンドKOMOROを一斉にスタートする。

少しずつばらけながら、とりあえずKさんGさんと編隊走行。だが距離100km、積算標高差2,270mを謳うルートの中で、DPTNな道は序盤のみ。軽井沢の第1エイドでタイヤキを食べてからいよいよ登りが始まり、「むりー!」と叫んで脱落する。恋のヒメヒメぺったんこを口ずさみながらマイペースで登っていくと、浅間山が目前に大きい。峰の茶屋を過ぎて群馬県側に下りて行くと北軽井沢の第2エイド。チーズが旨い。

Kita自分はレース向けとは違う実用的な脚力の維持向上を目的として、また目立ってナンボというイベントの性格から「クロモリ重戦車ゆるキャン装備」と銘打ち、自転車に全ての荷物を積んで走っている。ウェアは黒森峰女学園。下り坂で防寒しても痛さがスポイルされないよう、ゆるキャンのウインドブレーカーも買っておいた。これ隙を生じぬ二段構え。他の方もおよそロングライド向けとは思えぬ痛ディスクホイール、小径車、ファットバイク、コスプレ衣装など思い思いのこだわりが見られる。ただ今日に限ってはスピード重視も正解であろう。雨がぽつぽつと降り出してきた。

県道112号「大前須坂線」の登りに入る。去年とはコースが変わり、より奥まで行けるようになった。懐かしい干俣の集落。そしてこの山のどこかに、私の身代わりになって死んだランドナーが眠っているはずなんだ。いつのまに毛無道分岐を通り過ぎ、嬬恋の第3エイドに到着。炊き込みご飯と豚汁は旨いが、これから地蔵峠に向かうにはちょっと物足りない。いや、私の燃費が悪すぎるだけか。

Tsumaルートのハイライトであるつまごいパノラマラインはすっかり本降り。愛妻の丘に寄り道して、赤アミノバイタルゼリーを補給してから次の登りに挑む。新鹿沢温泉ミニエイドでウインドブレーカーを脱ぐと、その下に現れたゼッケンを見てスタッフが「あ、参加者の方でしたか! てっきり旅の人かと」。長い長い登りを経て、新・最高標高地点1732m地蔵峠に到達。湯の丸第4エイドでカレーライス等を頂く。今年はうまい棒食べ放題とかは無いのか。

ここでカレーメンを作って食べる予定だったが、もう土砂降りでそれどころじゃない。クッソ重いガソリンストーブ、コッヘルと余計に積んだ水は全て単なるバラストとなった。雨に強いランドナーの面目躍如とばかりに、長野県側へ豪快に下りてゆく。着替えも全部積んであるのだから着込もうと思えばいくらでも出来たのだが、ビジュアル重視で上2枚のまま下りてしまった。里に着くころには「これ、やばくない?」ってくらい体がガタガタ震える。上り勾配がむしろ有難いが、このままではガス欠必至なので一旦バス停小屋に避難し、砕氷艦しらせツールボックスに入れておいたレーションを補給する。

Hishiおかげで、去年めちゃくちゃ苦しんだ最終難関「菱野温泉コークスクリュー」を余裕を残してクリアできた。第5エイドのいなりや苺を食って、あとほんの2.5km走ればゴール! 目標の午後2時を少し過ぎたが、上々のペースだった。シャカリキにペダル回したあとはアイスクリーム! アイスクリーム! それと暖かい山菜蕎麦も頂いて・・・あれ、大幅に先行していたはずのKさんGさんがいない。あまり雨が強いようなら先に帰るよう伝えてあったし、低体温症で連絡どころじゃなかったとか、あるいは…。

ゴール入口に気づかず、軽井沢まで行ってしまったと半泣きでスタッフに訴える女性を見た。ツイッターを確認しても、少なからぬ人が同様に通り過ぎていたことが分かる。道路の右側になつまちポップを置いただけでは、分かりづらかったかも知れない。極度の疲労と空腹、低体温症に襲われれば、脳力指数300ある人でも1くらいまで落ちるもの。スタッフにそこまで想定しろというのは酷だろうか。自転車に対する標識は徹底的に左側に置かなければならない。あと去年に比べて立哨がごっそり減ったが、この雨では仕方ないね。いずれにせよ、昨夏マウンテンサイクリングin乗鞍の運営がやらかした大失態に比べればかわいいものである。

Gelato確証が無いまま、列車時刻の都合もあり会場をリーブ。ここから駅への下りは、道路が川のようで一番怖かった。雨に濡れてさらに重くなった輪行。松本に帰宅して石油ストーブをがんがん焚くが時既に遅く、体調を崩してしまったようだ。

最後は少しほろ苦かったものの、むちゃくちゃでゆるくて試練で天国で。不思議とまた参加したいと思えるイベントだった。他の参加者や運営さんのアフターレポートを読むのも楽しみなものである。

(※今回動画撮影はありません。)

5/12 浅くのみ春は霞みて 嫁の色わずかに青し

Sta去年(参加記)に続きグランフォンドKOMOROを走るべく土曜の朝、列車輪行で小諸を訪れる。駅のホームには相変わらず御神体りのん様が鎮座する。チャリを組みえっちらおっちら信州青少年の家まで登ると、皆のスマホから地震警報がこだまする。長野県北部で震度5弱。大きな被害は無かったとのことだが、波乱含みの週末か。とりあえず前日イベント「エンジョイ!KOMOROGAINING」に申し込んである。あまり募集が掛けられておらず(公式サイトから正しいエントリーリンクも無い)、参加20数名ほど。住所データがシャッフルされ、参加証が届かないトラブルもあったみたい。当日参加もOKとなったが、何人いたかな。500円クーポン2枚貰う。

Muse競技説明やスタートの合図もなく、だらだらと走り始める。というか今回は競技ではなく、ただのフォトロゲ風スタンプラリーである。最近全くジョギングしておらず走力減退の危機なので、チャリを使わず二本足で巡ることにした。中心街まで下りてスタンプポイントのティーサロン寿徳でまったり、あんクリームトーストと紅茶うまー。観光案内所や懐古園入口の写真を撮って、停車場ガーデンでサンドイッチや菓子を買い食い。高原美術館へ登ると浅間山はもちろん八ヶ岳や富士山も望む。晴天穏やかな今日がグランフォンドだったら良かったのに。菱野温泉薬師館を経由し3時間弱でフィニッシュ、良い汗をかいた。報酬にクリアファイル等を貰うが、あるはずのコモロゲイニスト認定証が見当たらない。小諸のイベントはいつもgdgdなので、これくらいでビビってはいけない。

Talkもう物販の目ぼしいものは売り切れてやがる。グランフォンドの受付も済ませ、また500円クーポン2枚を貰う。キャラクターオプションのニパ子Tシャツかわいい。乗鞍仲間のKさんGさんと合流すると、痛ウェア大勢に驚いてらっしゃる。明日はこんなもんじゃないぞ。前日祭に突入しオーメストグランデ主宰のCHOCOさん、さやパカ店長こと声優の東城咲耶子さん、ろんぐらいだぁす!作者の三宅大志さんという豪華なトークショーが楽しい。三宅さんは明日本番も参加されるとのこと。

Prizeお待ちかねのビンゴ大会は、さやパカさんによる抽選で進む。コモロゲイニングとグランフォンドで2枚のカードがあるのになかなか揃わずやきもきしたが、無事狙っていたplanetarianほしのゆめみちゃんストラップを2種類ゲット。何でこんな誰も知らなそうな、でも私にはドストライクな(見るだけで涙が溢れそうな)景品があったんだろう。あと景品が大量過ぎて参加者全員当選、少し余るというハッピーな結末だった。

Aguri別れてチャリでまた街に下り、古久清食堂でモツ煮定食うまー。ふるくせーと誤読しても差し支えなさそうな佇まいと、店主の人柄が暖かい。さらに下りて千曲川の向こうを登って、あぐりの湯こもろで温泉入浴。浅間連山と正対する眺めは夜景へと変化する。松電ストア(元マツヤ)で朝食を買い、いつものようにゲリラキャンプ。あまり経済を回せず申し訳ないが、これが趣味なんだ。しかしテントのポールが…折れたぁ。ゆるキャンの激安品じゃなくてアライさんのエアライズなんだけどなー。ここは応急処置で。

5/5 馬越にも衣装

Hira野辺山で迎えた朝、時間調整のためルートを少し戻りJR最高地点1375m。さらに少し登った平沢峠からは、八ヶ岳の雄大な山塊が目前に拡がる。左手には南アルプスの北岳・甲斐駒ケ岳、右手には宇宙電波観測所のパラボラアンテナ。ついでの時間調整のつもりが、一番のハイライトになった。何で今までこの峠を知らなかったのか。次は飯盛山ハイキングに来よう。

一昨日と同じように川上村に入るが、今日は信州峠ではなく北の馬越峠へ。読みは「まごえ」又は「まごい」らしい。野辺山ウルトラマラソンでは終盤の壁で「どうしてこんなキツい峠を走らされるんだ」とコースプランナーを恨めしく思いながら十年前に越えたものだ。今日もウルトラの練習らしいランナー達が走っている。チャリは楽ちんだよ。

Inukoro峠で一休みし、南相木村に入ると眺望に優れた岩場も。坂を豪快に下り「滝見の湯」に寄っていく。地元民やライダーさんに人気で、オープン時刻からそこそこの賑わい。長野県の温泉はぼったくらない所が良い。ゆっくりさっぱりして服も替え、小海駅のスーパーで昼食。

あとは慣れた道、まっすぐ佐久に向かおう。と思ったら佐久穂町に黒澤酒造を発見。ラブライバーとしては無視できぬ? 純米大吟醸「黒澤」を入手する。

Orpheus旅の目的地、佐久市子ども未来館に到着。プラネタリウム数がやたら多い長野県内にあって最高級のシステムだったものが、今年3月さらにリニューアルされたので早く観たかったのだ。なるほど最新投影機オルフェウスのメリハリある星空は素晴らしい。しかし春の夜空は天の川が目立たず、日周運動軸を殆ど動かしてくれないまま、生解説を15分でさっさと切り上げてしまうのが勿体無い。

後半は配信番組「ドラえもん 宇宙ふしぎ大探検3」。やたらとふしぎ道具を乱発する脚本が投げやりというか、このシュールさが藤子不二雄の味な気もしつつ。内容はドラちゃんが地球環境の大切さを説くものだが、これを観て感動している子供も、大半は「必要以上に」環境を汚す側の大人になるんだ。ショッギョ・ムッジョ。

Pr139あの県道139号を経由し、小諸駅でチャリを分解する。駅前ティーサロン寿徳の小倉クリームトーストとコーヒーで一休みし、あとは列車で松本に帰る。大弛峠には行かれなかったけど、大好きなキャンプツーリングとプラネタリウム巡りが出来て、至福の旅だった。GWの残り1日はテント干しなど後片付けに充てる。 

5/4 ムーンナイト伝説

Manriki山梨市の公園で迎えた朝。このままチャリで大弛峠に挑戦すべきか、ぎりぎりまで情報収集して考える。私は冬季通行止を守るような善人じゃない筈だが、ゲートでがっちり閉鎖されているレベルだと、無理に突破すれば様々な不都合が生じることも想像できる。何より昨日で登り疲れた。うん、やめよう。

という訳でここから富士五湖か神奈川か東京か、どこに向かうのも自由だー。けれどやっぱり明日は佐久に行きたいし、南の甲府を回っていこう。時間調整のためいったん逆方面に走り、塩山市の恵林寺をお参りする。小学生の頃2度は来ている筈だが、記憶に無い。

Kofu甲府市の山の手通りから愛宕スカイラインのつづら折りを登ると山梨県立科学館。県で唯一のプラネタリウム常設館と思われるが、それだけに先進的なシステムだ。午前はキッズ向けで、小さいお友達にはプリキュアで言うところのミラクルライトみたいなのが貸与される。猛烈に場違いだけど午後の回を待ってられないし、なるべく気配を消して入るしかない。しかし前半の生解説だけでも意外としっかりやってくれて勉強になり、大満足。後半はオリジナル番組「ムーンナイトモンスター」。ドラちゃんの恋物語を通じて月の満ち欠けを学ぶもので、声優陣も三石琴乃をはじめスター揃いなのはさすがプラネタリウム。

午前は暑かったのに、午後は北風が冷たい。それに逆らうように韮崎、須玉と国道141号「清里ライン」を登って行く。反対車線には凄惨な渋滞が発生している。人々はなぜこぞって、おのれの20倍も重量・体積がある鉄の塊を動かそうとするのだろう。

Kuso清里と言えばかつてはファンシーグッズの店が立ち並びまるで原宿のような賑わいだったが、今は廃墟マニア垂涎の寂れた街になった。世界で唯一の、あのソフトクリームを販売する店も潰れてしまったが、カフェレストラン「睦」が引き継ぎ復活したようだ。という訳で、わざわざ排ガスまみれの国道を登ってきたのだ。その名も「ク・ソフト」。和式便器形の容器に盛られたチョコソフトが、想像以上にどっちゃりしている。なめらかで美味しいのに、我慢して食べてるという新感覚がたまらない。食べ終わった姿はさらに汚い。下品だけれど高尚なユーモアセンス、嫌いじゃない。

すっかり冷え冷えになって長野県の野辺山に戻ってきた。今日も累積標高差1,500m近く登ったことになる。駅前の銀河公園は夜になり観光列車「HGH RAIL 星空」の観察会がやってくると、街灯が消されて満天の星空・・・半分くらい雲で隠れ気味か。うしかい座とおとめ座の形は分かるぞ、今日プラネタリウムで勉強したからな。

銀河公園は野営禁止。カタギにゃ迷惑かけないし、騒がない限り通報されることもないと思うが、そう明記されている以上は別の場所でゲリラキャンプとなる。

5/3 なんとなく、クリスタルライン

Shinshu「GWは山梨県の大弛峠に行こう!」と決め計画を立て、出発前夜遅くに周辺スポットを調べるつもりで検索を掛けたら、まだ冬季閉鎖中と判明。ええええ! 混乱と土砂降りのなか松本駅から輪行し、小海線のJR最高地点駅、野辺山で下車。チャリを組み立ててる間に雨は止み、青空も覗く。とにかくサイクリングは始まった。初日はなんとなく予定通り進もう。

川上村から南下し、緩い坂を登って行く。周囲はレタス畑か、あとたんぽぽがデカい。間もなく長野県と山梨県を隔てる信州峠を越えるが、展望は特にない。少し下りると黒森集落。クロモリな自転車なので反応してしまうが、黒森鉱泉は休業中の模様。

ここから、いくつかの林道を繋ぐ「クリスタルライン」に入る。舗装されているが、狭く急でゆっくりゆっくり。瑞牆という漢字をソラで書けるようにしようとか気を紛らわつつ、瑞牆山荘の鞍部を越える。昼食を摂ってまた登り。大弛をルートから外すなら、ここが今回の旅のハイライトになる。坂は一部ゆるい箇所もあり、新緑を楽しむ余裕も出てくる。

Hakama標識のローマ字表記を見るまで読み方さえ知らなかった木賊峠に到着。トクサだと。富士山を望む東屋があるけど、まあこんなものか。と、よく見たら展望台へ通じるらしい遊歩道があるので、当然行ってみる。これが後悔するほどけっこう登るんだけど(比高85m)、袴腰1755mと記された板が落ちている山頂からは、疲れが吹っ飛ぶほどのパノラマ大展望。特に八ヶ岳が雄大で、雲が掛かってない時にまた来たい。

チャリに戻り東へ、木賊平越しの瑞牆山〜金峰山も素晴らしい。いったん黒平に下りて、4つ目の登りが始まる。標高差340m、370m、420mと来てここは580m。こりゃ、明日に脚が残らないかも。どうにか乙女高原まで登り切り山梨市入り。焼山峠に増殖する子授け地蔵をみて、クリスタルラインと別れて南の激坂を下りる。旧牧丘町の谷に、三分割屋根の中央がせり上がった民家を多く見掛ける。(後で調べたら突き上げ屋根とか言うらしい、養蚕農家の名残り。)

Hotta塩山までの予定だったがもう一つ思い付いて、東山フルーツラインのアップダウンを南下。笛吹川フルーツ公園からのエグい坂を登れば、ほったらかし温泉に到着する。また「ゆるキャン△」の聖地に来てしまった。とりあえず温玉あげを2つ食ってタンパクを補給し、あっちの湯へ。混雑しているが順番待ちって程でなければ良い。今日2000m登った脚に癒やしを与える。

盆地に下り、万力公園の一部がキャンプ場仕様になっていてラッキー。例年GWは自炊しない軽キャンプだが、今年はストーブ(コンロ)を新調したばかりだし米やコッヘルも持つフルキャンプ装備で来た。どうりで重かった筈だよ。炊事と言ってもレトルトパックを温めるばかりだけど。

沢山のけたたましいサイレンを聞きながら、眠りに入る。(後で知ったが、近くの踏切で電動車いすが立ち往生し…とのことだった。)

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