9月5日 心斎橋奇行

午前中は親戚の和菓子屋の店番。
午後には古市を離れ、電車で大阪中心地へ。今夜は予約しておいた二等寝台で、ワイングラス片手に豪華ナイトクルージングだ。
ところが、その北九州(新門司)行きのフェリーは、どういうわけか欠航だという。がちゃぴーん。
途方に暮れて、とりあえず天王寺から歩き出す。新世界を紀行したり、難波をウォークしたり。大阪の活気と歪みを垣間見る。何でこいつら働いてないんだろう。俺もだが。
「聖地」アップルストア心斎橋店にも寄る。ウワサの透明階段、登ってみたかったんだ。
そのまま心斎橋筋商店街を通り抜け、ミナミからキタに至る。梅田のヨドバシカメラで、何か欲しい物はないかとさんざん物色するが、わざわざ旅の途中で買うこともない(ER6iを探したが置いてなかった)。
さらにキタの繁華街を彷徨い、夜は更けてゆく。「自分はどんなに歩いても疲れない」なんて過信していたが、現実は両足が棒のようだ。
で、今晩の身の振りはどうしよう。もう歩けないよ、パトラッシュ…。
(写真は通天閣)050905_1428.jpg

8月28日 ノリクリ ノリクラ

生きてこの部屋に帰って来れるのか? とアパートを出たのが午前4時。チャリでトンネル街道を西へ、乗鞍高原に向かう。標高600m前後の松本市街地から、たかが900mアップ。余裕で登り切らないと先がないのだが、かなり足が売り切れてしまった。“全日本マウンテンサイクリング”出場者でごった返す乗鞍高原に着いたのが7時前。筑大サイクリング部関係者としてSさんYさんTさんの参加を確認(他に後輩のGを見掛けたが見失った)。
私も参加したかったが、人気の大会ゆえ申し込みが間に合わなかった。だから今日はチャリでここまで登って、応援。
3minutesだがもうひとつ目的がある。(クルマやバスを使わない)完全自力による乗鞍岳登頂である。元々は大会に迷惑がかからず山が静かな別の日に実行予定だったのだが、面倒くさいので一緒くた。その見返りとして、大会規制によりこれ以上チャリではアプローチできず、大幅に目標達成が困難な事態になってしまった。無理っぽかったら大人しく引き返そう。
daisekkeiチャンピオンクラスのスタート3分前に、ジョギングで先行出撃。しかし登坂練習をサボっていたのが祟り、すぐへたる。自転車が雲霞の如くオーバーテイクしていく。だがレースが行われている県道とは別に、それをショートカットする登山道というものがある。熊鈴を装備して、徒歩あるいはジョグで山の懐に飛び込んで行く。このワープ作戦が功を奏し、やや遅いグループとはいい勝負になった。登れば登るほど後には引けなくなり、ハイマツ帯を駆け抜け、レースのゴール地点に到達。
yariho_from_norikuraさらに登山道を進み、正午ついに乗鞍岳3026mを制覇。山頂神社に賽銭をトッこんで目をつむると「てっぺんのてっぺんまで来たんだ!」と涙が出そうになる。
しかも、期待以上の景色。残雪の少ない季節は雲がコントラストの決め手になるんだけど、その雲の出方が絶妙なのだ。幻想的かつ強烈なシャープネスで視界に飛び込む北アルプス、御岳、白山。さらに嬉しいことに、広大な乗鞍高原の向こうに松本市街地が霞んで見える。自分の住むアパートの判別は全然無理だけど、こうやって見下ろしてみたかったんだ。
kuraigahara問題は下山。いくら登坂では自転車と渡り合えても、下りは惨敗。つーか既に一台残らず下山しきっていて、とても寂しいし。…いやそんな問題じゃなくて、既に体力は猛烈に消費し終えており、膝も笑っている。それでもレース参加者が帰ってしまう前に乗鞍高原に戻るべく、走れる所は走るプチ韋駄天。何とか三人に再開できた。
あとはチャリで高原を降り、魔のトンネル街道を抜ければ松本市街地。午後6時、アパートの部屋に生きて帰ってきた。引っ越してきて以来6年間暖めていた夢が、やっと叶った。

(さらに写真等を追加したサイクリング&登山日記はこちら。)

7月13日 プロジェクタX

生活の乱れ極まり、夜更かし暁を覚えまくり。左足首は相変わらず使い物にならず、ならばチャリに乗ってみてはどうか。腰痛以外の万病を治す不思議なチャリ、大事にしていたランドナー。お庭で雨に濡れていた。17日ぶりにまたがってみる。チャリンコ人生でこれほどのブランクを空けたのは初めてで、久々の感触は何だか重い。だけど足首には負担が掛からないみたいで、ガンガンと大町市へ向かう。やがて緩い登りが延々と続くのだが小雨の中、完全ノンストップで標高1433m、扇沢に着いた。まだ朝8時10分である。
kurobe-rainbow実はここ扇沢からアルペンルート最高点の室堂までの往復が¥8,500¥5,770と安くなるクーポン券を後生大事に持っていたのだが、期限が明後日で切れるので是非使ってみたかった。天気悪そうだけどな。まずトロリーバスに乗り込む。バスなのにサウンドが電車だし、架線のあるトンネル内をけっこう飛ばす。頭の中には中島みゆきの「地上の星」がエンドレスに流れる。黒部ダムに着いて、左足をかばいながら展望台へのトンネル階段を登る。そこでむらよしが観た景色とは…?
tateyamaEケーブルカーを経由してロープウェーに乗り込む頃には、興奮のるつぼにあった。なんでチャリンコでちょっとの距離に住んでいながら、今までここに来なかったのかと。高度を上げるに従って、Tシャツ一枚じゃ寒くて耐えられなくなる。立山直下を貫通するトロリーバスの終点が室堂。実に標高2450mまで来た。でも足が悪いから軽く散策だけして帰ろうね。
・・・おい、ふざけるな。あこがれの3000m峰、立山山頂はすぐそこじゃないか。足に魔法を掛けてでも登れ。逆に悪化し始めた天候とスピードを競いながら、岩稜を制し私は一番高い所に居た。プロジェクタのスクリーンじゃお話にならない、全方位の繊細で雄大な地球を感じるか。空気は冷たいか。岩を掴む両手は痛むか。
MURODOfromFUJI魔法もクソも無い、左足首は一歩ごとに金切り声を上げる。おかげで下山には時間がかかり、扇沢への帰りは最終便になってしまった。混むんだろうなと思ったら、トロリーバス乗客オレ一人!? ロープウェーもオレ一人!? ケーブルカーも…。
17時51分、チャリに戻る頃には大雨。空腹が限界なので街へ下りた所のマクドに寄る。セットが安くなるクーポン券を後生大事に持っていたのだが、期限が明日で切れるので是非使ってみたかった。
松本への帰路は睡魔との闘いとなった。ともかく、チャリダーむらよし復活である。

7月2日 遥かなる聖地まんせい

渋谷道玄坂の松本ビル前で、ずっと座り込んで耐える。いったいいつになったら酔いの峠を越えてくれるのか。同じ1時間半苦しむなら、チャリで峠を登る方が楽だ。こんな時に悪い人に因縁付けられたら終わり。
どうにか歩けるようになって、5m先の自動販売機でお茶を買う。しつこく勧誘してくる非ピリン系のバイタを振り切るように、その場を後にした。
まだ気持ち悪くてタクシーにも乗れない。かといってその場に留まっても風邪を引いてしまう。歩いた方が被害が少ない。とにかくおうちの方へふらふらと。「どこが前だろう ただ闇ばかり〜(八甲田山のテーマ)」とか歌いながら。
そのうち「日本橋あと7km」の標識が。全ての道は日本橋に通ず。よっしゃ、意地でもそこまで歩いてやる。持久力なんてこんな時ぐらいしか役に立たない。だんだん酔いも醒めて来て、気分も回復してくると「雪の進軍 氷を踏んで♪」とか歌い出す。こうしてありえない時間帯に東京見物をするのもいいものだ。真夜中にタクシーがいっぱい走ってるから東京って・・・すごい!
tokyomorning皇居のお堀を通る頃には、空が白みがかってきた。まもなく東京駅。ついに山手線内を横断してしまった。もう一息歩いてゴールの日本橋。ゴール? でもここじゃ電車の便が悪いから、さらに歩く。そこは万世橋。聖地だ万歳! 聖地だ万歳! 早朝の秋葉原電気街を抜けて、上野に着いた。
いいかげんまぶたが重い。京成電車に乗って、やっと金町へ。ここからもさらに30分歩く(バスは使わん)。
風呂に入って、酔い覚めに食べるそうめんがとても美味しかった。これから寝る。

5月31日 のりくら君

昨日から大変珍しいことに中学以来の旧友が松本に遊びに来ている。グルメの話はまぁ置いといて、今日は天気も良いしクルマで乗鞍高原に案内した。まだ残雪の多い乗鞍岳を背景に、丘々の新緑がまぶしい。一の瀬園地を歩いて一回りし、クルマでもう少し上、三本滝駐車場(標高1800m)まで登る。ここから先は1,2年くらい前からマイカー乗り入れ禁止になっている。遊歩道を20分ほど下っていくと、三本滝がある。見るのは初めてだ。最近雨が多かったせいかヤバいほどの水量が瀑々と落ちていて、見応えはかなりのものだった。
定番温泉の「湯けむり館」などが休館日あるいは終業時刻で困ったが、○電グループの旅館が風呂に入れてくれた。接客も良く、びっくりした。
ともあれ、無事帰宅。チャリやジョグのトレーニングはしてないが、10km近く歩いた気がする。
sanbon

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