4/30 ツイストアンド茶臼
昨日は阿南町森林公園キャンプ場へ川沿いに向かう道が通行止で、国道151号経由にしたらこれがかなりの急坂。ループ状に登る道路を見て心が折れ、道の駅千石平で体力も尽きた。目立たない軒下にこっそりテントを張り、夜を過ごす。
今朝5時にずらかって西へ。トンネルを避けて少し登ったところが売木峠。長野県民にもまず存在が知られていない、峠に囲まれた小さな自治体「売木村」に入る。これで県内の市町村は殆どサイクリングかジョギングで通ったことになる。まだ高山村のみクルマでしか行ったことがないので、いずれまたの機会に。
村の中心部から快適な勾配で西南へ登り、もう一つの売木峠へ。根羽村に入ると茶臼山高原の周遊道路となる。やたらパワースポット推しで怪しさ大爆発なのが面白い。登山道を少し登ると愛知県境の山頂に至る。昨日しらびそ高原からも遠くに尖って見えていた山だ。
愛知県の最高峰と言えば満場一致で軽食喫茶マウンテンということになるだろうが、標高が一番あるのはここ茶臼山1415m。長野県的にはありふれた名前のありふれた里山に過ぎなくても、愛知県的には一大リゾート地として開発されているほど。それぞれの県側に展望台があり、今日は曇天だけれど南アルプスをうっすら遠望し、雲海の盆地群や牧場の丘々を見下ろせる。海や名古屋市街までは見えないや。
ここから茶臼山高原道路を西へ下りてゆく。登り返しもあるけれど概ね快適に飛ばせる下り勾配で、元有料道路区間の19kmがあっという間に終わる。国道257号を少し北上して三州街道との交点が道の駅稲武。ああ、やっと温泉に入れる。やっとヒゲが剃れる…。昼食もここでまったり唐揚げ御膳。
西へ行けばマウンテンだが、今回は国道257号をさらに北へ進み岐阜県に入る。新緑美しい川沿いを降り登りして新木ノ実トンネルを抜けると、右手に岩村城への入口がある。これが激坂で狭い上に前後からクルマが来るので、今回の旅で一番息を切らせる登り方をした。城跡は石垣がとにかく見事。日本三大山城の一つで、女城主がキーワードらしい。
ここから市街地へ下る遊歩道に自転車を引いて行ったら、思いのほか階段状になっていて担ぎがかなり入った。もうだいぶパワーを使い果たした。
あとひと頑張り国道363号を西南へ、明知鉄道と並行して走って明智駅がサイクリングの終点。日本大正村を謳う街並みをさっと回り、五平餅を食ってから輪行する。もうね、明智って聞くだけでIQすごく高そうな感じがするね。
この小さな気動車の乗車体験が旅のクライマックス。GWで車内は賑わっているが、架線のない単線にぽつんと駅のホームがある途中駅は風情がある。今や珍しい硬券もいい味出してる。いつも恵那駅を通過するとき指をくわえて見ていただけの路線に、初めて乗ることができた。
あとはJR中央線で普通に松本へ帰る。ネットを気にしたり弁当を作ったりといった日常も帰ってくる。残るのは体中くったくたな感覚。
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