9/14-15 万座で頓挫

浦倉鉱山軌道跡14日の土曜日。クルマで早朝の松本を出発し、上田から鳥居峠を越えて群馬県嬬恋村に入る。昨年5月に北西側の毛無峠・小串鉱山から山中深くに迷い込み、泣く泣く自転車を放棄した。その現場に南東側から向かうのだ。最大の目標は自転車の回収だが、「あんなものはヘリコプターを使っても無理だ」と思い込んでいたし、少々気が重い。むしろ同行のHA氏の方がノリノリである。

天候は今一つで、ジャージパンツを濡らす笹ヤブやトレッキングシューズを泥だらけにするぬかるみに阻まれながら、浦倉鉱山軌道跡の平坦路を進んでいく。トラロープを掴んで何とか渡れるような崩落箇所も多く、早々に回収を諦めるハラ。新川を渡渉して廃道度アップ。不動沢川に下りてからは自転車の死体を求めて沢登り開始である。時間はかかるが、飢えも渇きも怪我もない今回はまだマシと言える。

赤沢川の門赤沢川に分岐してさらに進むと、川が物凄い巨壁をくり抜いた独特の地形が門のように現れる。ここだ…。しかし裏山の探検隊さんをして「群馬のオーパーツ」と言わしめたそれは、跡形も無かった。増水時にどこか下流の谷底深くに流されたのだろう。正直ホッとした。もし見つかれば、気が変わって意地でも持ち帰ろうとした。自転車より命のほうが大事ではないか。

CL-11Vコンタクトポイント山に粗大ゴミを投げ捨てた罪は生涯背負うことになる。その罰が早くもやってきた。徒歩での山行は無事脱出したが、クルマで嬬恋ヒルクライムの舞台である万座ハイウェーを登り、温泉街入口の下り坂で強くエンジンブレーキを掛けたらストール。以降掛からなくなってしまった。あーだこーだ議論しつつ、良く分からない部分を開けて良く分からない部品を取り出したら、板バネが割れているのを発見。ガムテで繋げてみたらエンジンは掛かるものの回転数を上げられず走行不能に。これはクルマを放棄するしかない。ミイラ(自転車)取りがミイラ(自動車)になってしまった。温泉どころではない。長野市に宿をとってあるので、HA氏のクルマで上信スカイラインを越えてチェックイン。

たまたま持参したMacBookをネットに繋ぎ、部品について調べてみる。それはプラグに電流を分配するディストリビューターの、コンタクトポイントというものらしい。トラブルが多く、今時は廃止されているのだとか。要するにレアなオールドパーツであり、入手困難の恐れがある。翌9月15日の日曜日、開店時間が早いという理由でスバル信州の長野テクニカルセンター/部品センターを訪ねる。クルマはスズキアルトだが、同じ部品を古いスバル車でも使っていることを突き止めてあった。果たしてそれは発掘された。店の人が「まさか在庫があるとは思わなかった」と言うくらいの奇跡。私が新車を買うことは一生ないかも知れないが、もしあったらスバルにしたい。助かった。

万座温泉空吹とは言え私のドジは終わらない。万座に戻り部品の取付に掛かるものの、今日は指先がちっとも言うことを聞かない。コンタクトポイントを留めるネジがディストリビューター内の穴に飲み込まれ、取り出せなくなってしまった。もう一つのネジで何とか留まるので、それで騙し騙し走ることに。死んだと思われたクルマが生き返ったのはいいが、部品取付角度の微妙な調整がなっておらず、550ccのエンジンが300ccくらいになったかのように力が出ない。

毛無峠の巨大群馬県標識とりあえず恐れていた台風による大雨はまだ来ないし、やっと念願の温泉に入る。麓のセブンで日進舘の半額入浴券をゲットしておいて良かった。絶景の露天風呂だけ浸かっていく。その後また上信スカイラインを越えて、毛無峠に寄り道する。深い霧で小串鉱山はおろか峠の廃鉄塔も見えない。群馬県の巨大標識だけが不気味に目立つ。

須坂のホームセンターで磁石を買ってみるが、問題のネジは取り出せず。もうそれは無かったことにして、新しいネジを買ってコンタクトポイントを固定。相変わらず非力でオーバーヒートし易く、信号停止時はヒールでアクセルを踏んでおかないとストールする状態のクルマを、何とか国道19号で松本に運び終えたのは夜7時半。散々振り回したHA氏には感謝するしかない。

骨折り損のくたびれ儲けだが、これはこれで楽しかったのかも?

紹介遅れたが、全日本マウンテンサイクリングin乗鞍の自転車載映像をユーチューブにアップ。ニコ動向け編集はさらに大幅に遅れている。
→YouTube:乗鞍2013短縮コース(等倍速)

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1/11 ハヤカッタ退院

おととい職場から自宅に帰る間もなく入院し、昨日手術だった。麻酔で眠らされる瞬間は緊張したし、朝食と昼食抜きは辛かったが、それ以外は終始消化試合ムードで順調に退院。折れた鎖骨を繋いでいたプレートが三ヶ月余でようやく外され、あとは手術痕の痛みが引けば肩が自由に動くようになる筈である。もっとも骨はまだ弱いし筋力も回復してないから「しばらく転ばないで下さい」だそうだ。

今日帰宅するなりお泊りセットを放り投げ、ウォーキングに出る。昨日だって漫画みたいに点滴ぶち抜いて逃げ出したかったんだ。それをひねもす病床に伏せっていたものだから、身体がなまってしょうがない。安静?なにそれうまいの?転ばなきゃいいんだろ。
Toyoshina 左に山脈を眺めながら、マツモト城からアヅミノの町まで片道2時間の旅。豊科バイキングの平日ランチに、マズイマズイ言いながら事故以来4度も来てしまった。少量でヘルシーだった病院食とは正反対の、不健康な大食いをするぜぇ。さすがに学習して、気持ち悪くて動けなくなるほどは食わなかったが。メロンソーダにソフトクリームをトッこむと、昔懐かしい味に…そう、動物園の帰りに上野駅の日本食堂で、お子様ランチとクリームソーダを頼むのが定番だったのを思い出す。集めていた爪楊枝の国旗は、どこへ行った。

栄養は点滴で足りていたんだがなぁ。復路は国道19号で、計21.8km歩行。

1/4 あら、城 雪や

青春18きっぷの余りで頸城山塊をぐるっと一周するように、松本から長野経由で直江津に向かう。さらに糸魚川を経由し、小谷〜白馬間でいわゆる千国街道ウォークをする予定だった。しかし信越本線の列車が対向列車の遅れだのポイント故障だのオーバーランだのでgdgdとなり、新潟県の春日山駅で途中下車する。途端に凍てつく西風に襲われる。なるほど運行障害がでるわけだ。

Kasugayama そのまま歩いて春日山城に向かう。すると「大手道」を示す標識が左に出ている。これがメインなのかと突っ込んだら、とんでもない雪道だった。けれど一筋だけ踏み跡があるから、引き返したら負けかな。靴の中まで雪だらけにしながら、ようやく本丸に登り着いた。冬の高田平野や直江津港を一望する。

あとは春日山神社だけ参拝して直江津駅まで小走りし、数少ない普通列車に間に合わせる。どうせ今日はgdgダイヤだから発車も遅れるが。糸魚川から気動車の大糸線で長野県に戻り、南小谷へ。待ち合わせの間、小谷村役場周辺を散策する。

Aokiko 臨時快速「リゾートビューふるさと」、これに乗りたかったんだずっと。オール電化な区間に何故ハイブリッドトレインを走らせているのかは知らないが、18きっぷに指定席券だけ追加すればピッチ充分の豪華な座席に座れる。停車駅は特急より少ないが、ビューポイント毎に徐行。深々と降り積もる清き雪、青木レイクや木崎レイクを眺めながら食べるアイスクリームは格別だ。

松本で下車し、あとは買い物をしつつ帰宅する。徒歩計19.5km。

1/2 ラスト中井サムライ

軽く豊橋の街を歩き回ってから駅へ。あとはJR飯田線で松本へ帰るだけの旅である。
しかしこの年末年始、食えば疲れが取れるんじゃないかとばかりに甘い物を口にし過ぎた。よくダイエット法なんかで「一駅余計に歩いてみましょう」とか書いてある。

Kowadasta という訳で、本州最強の秘境駅こと小和田(こわだ)で途中下車。ここから歩いて隣りの駅を目指す。皇太子成婚ブームの名残りが朽ちかけ、また秘境感をアップさせているのが良い。ちょっと寄り道で先に小和田神社へ往復を済ませ、それからコンクリ舗装の徒歩道を登ってゆく。2軒ほど民家の敷地みたいな所を通るが、間違いなく駅前のメーンストリートである。不明瞭な分岐については予習しておいた。こんな山奥で遭難とかマジ勘弁。

1時間でやっと車道(天竜川林道)に着く。ガードレールが見えてホッとしたのは束の間、ここからも道は曲がりくねり、ひたすら長い。境橋を渡ると静岡県から長野県に入るが、とても「帰ってきた~」という気にはなれない。さらに高度を上げ、駅から標高差400mは登った。斜面にへばり付く小さな集落が点在し、はるか谷の下に天竜川や小和田駅が見える。わずかに霧雨が降っている。

Nakaisamurai ラストに茶畑のつづら折りを降りて、「隣の駅」中井侍に到着。4時間余りのウォーキングだった。ベンチに置かれたノートを見ると、他にも同じ事をするバカが度々いるようである。

電車だと同区間を5分で駆け抜ける。両駅や道中にトイレが無いから、次の列車が待ち遠しかった。今度こそまっすぐ松本に帰る。

12/26に病院関係でバタバタしたのを含め、怒涛の8日間をこうして終えた。体調管理が難しい季節に、ギリギリ耐え切れたようだ。明日はひねもす部屋で大の字にくたばっていたい。

2013/1/1 ならよし旅日記

2013/1/1 ならよし旅日記
例年通り姉の手伝いで、4日間にわたる餅販売の激務があった。それでも元旦そうそう近鉄古市を出発する。今まで指をくわえて眺めるだけだった吉野行き急行電車、ついに終点まで乗る日が来たのだ。本当は松本から自転車を持って来たかったけど、片肩での輪行はリスクが高いので断念していた。

急行とはいえ橿原神宮前を過ぎると急いで行かない。カーブが多い奈良の奥地をゆっくりと、やがて吉野駅に到着した。古来より信仰深い山域、もう聖地巡礼は始まっている。まずはそうとう旧式のロープウェイに乗る。稜線まで上がったら、ここからウォーキング開始。

金峯山寺などワールドヘリテージな世界遺産が目白押しだが、初詣の名所ではないらしく人通りはまばらである。だがそれがいい。コンクリの急坂をガンガンズイズイグイグイ上昇していく。昔サイクリング部の合宿で通り掛かったことがあるはずなんだけど、全然覚えてないや。

上千本花矢倉からの点棒が抜群で、中千本下千本を眼下に金剛・葛城・二上山などがはっきり見渡せる。あっちが下市。高城山展望台まで登って今回はここまで。奥千本を諦めて引き返すと、別のウォーカーと競走状態になる。ニワカじゃ相手にならんよとばかりに小走りで対抗するも続かず、あっさり負けた。

下山はロープウェイを使わず七曲りを経由し、計3時間半ほど歩いたかな。桜が咲く時に来たら高遠とは別の良さがあるのだろう。近鉄で吉野口まで戻り、あとは青春18きっぷでJR線の旅。和歌山線もレアだが桜井線は激レア、と思ったらやたら混んでた。この路線は駅名も凄いな、揚げ句の果てに京終とか。奈良から関西本線で柘植まで。これまた未乗の草津線を経由して、あとは東海道本線。

素直に松本には向かわず、豊橋のビジネスホテルに宿をとる。全国民が休みたいはずの元日から働く人たちには、頭が下がるというか申し訳ないというか。気まぐれな旅行者のためにドアを開けてくれてありがとう。

12/23 ガリガリ戸狩野沢温泉

青春18きっぷを使い、松本から飯山線の戸狩野沢温泉駅へ。さすが北信地方という雪景色のなか、歩いて野沢温泉を目指す。南側から外湯巡りをする予定が、道を間違えて北側からとなったがまあいいや。基本無料だが時々は小銭を放りつつ「熊の手洗湯」「上寺湯」、洋食屋よしのやで柔らかくて美味しい豚ヒレカツランチを頂き、「真湯」「麻釜の湯」。塩カケホーダイの温泉たまごを頂き「滝の湯」。

Hikage 動く歩道というのが無料なので乗ってみると、降りた先は中学のスキー教室で使った日影ゲレンデが視界に広がる。ネガティブな記憶もあるが何が悪いわけでもない。身体が全快なら、今すぐ板を借りて滑り出したい。
そこでなぜかガリガリ君のプロモーションをしていて、一本ゲット。今年最初のガリガリ君をまさか冬のスキー場で食うとは。

Takinoyu こうしてまた予定外の寄り道があったが、状況に応じてコロコロ経路が変わるのもオリエンテーリング的で面白い。南側に回り込みように「秋葉の湯」「中尾の湯」、大学の部活で泊まったエスポワールエビスも懐かしがりつつ「新田の湯」「十王堂の湯」、ああもう服の脱着が面倒だ「松葉の湯」「大湯」、温泉まんぢうを頂いて「河原湯」、ここまで烏の行水だったがオーラスの「横落の湯」は気持ちゆっくり入る。

これで計13外湯をコンプリート。いっぺんこういう温泉バカな事をやってみたかったんだ。13種を1コずつじゃ頭が無い、と考えるのは麻雀脳か。たぶん一日の入浴数はパーソナルベストで、もう大満足で街をあとにする。リハビリ中の肩の筋肉痛もだいぶ良くなった、気がする。

暗くなるころ上境という小さな駅に着き、あとは列車で松本に帰る。歩行計23.5km。

12/8 You say 湧水

休業中に溜まりに溜まった仕事があるのだから、最近は立ち仕事の残業続きである。それはそれで有り難い事。上昇の一途だった体重も減少に転じた、気がする。左肩の燃えるような疼痛は続くが、コーヒーを挽くときにミルを押さえる動作が出来るようになるなど、徐々に筋肉が復活してきている実感がある。

それでも自転車の遠乗りには不十分で、休日に出来ることはまだウォーキングくらいだ。ときおり吹雪くなか、庄内、並柳方面の買い物がてら、弘法山古墳も登り降りする定番ルートで12.7km。松本の中心街を抜けるように歩けば、湧水群があるから給水に困らないのが良い。

ところで5月のツーリングについて「小串鉱山の写真をもっと見たい」と言ってた人がいたことを思い出し、旅行記ページと一部重複しつつも77枚の写真を一挙にフォト蔵に開放した。
→フォト蔵:毛無峠と小串鉱山遭難記フォトアルバム
彷徨いだしてから極端に撮影頻度が落ちている。10月に友人Hが自転車放棄地点まで到達している筈だが、もう流されてしまったのだろうか。

11/24 Walking class

労働者に復帰できたし、借り物のようだった左肩が、日に日に自分の身体へ戻っていく。けれどまだ体重を掛けられないので、自転車に乗るのは通勤のみにとどめておきたい。ジョギングで体を揺らすのも、くっつきかけの骨には負担が大きい。

Tamizoshita という訳で、外出といえばまたウォーキングになる。休業中に何度も来た城山公園はもう紅葉が終盤だ。遊歩道を新橋に下りて北へ進み、平瀬川東から千国街道の古道を探して山を登り返す。ちょっと間違えてアルプス公園東入口に出たけどまあいいや。もうひとつ謎の山道を発見して入り込む。この辺はとことん迷い尽くしておきたい。果たして一千舎展望台の真下に出た。あとは慣れた道を芥子坊主展望台、田溝池、清水池と遊歩道を伝って帰宅し13.4km。

あとは年末の準備をちょくちょく進める週末である。

11/15 山田たまたま登ってみたが

今まで不確定だった交通事故の過失割合が自分0:相手100に決まった。事故直後にこちらの主張を文章に残していたことが、微妙に効いたかも知れない。これでもう自分を責める必要はなくなった。振り返らなくていい。
骨折の痛みや腕力の衰弱も日々改善しているが、まだ微妙なところ。しかしいい加減そろそろ遊び続けてもいられず、来週から職場復帰することにした。つまり平日の昼間にプラプラできるのは明日までとなる。つーか明日は通院があるから、完全自由なのは今日だけじゃん。

Hirase という訳で下田集落経由、また豊科まで歩く。毎年のことながら奈良井川や犀川に落ちる急斜面の黄葉が見事だ。で、旧豊科バイキングで平日ランチ1180円。マズイマズイ言いながら三度も来てしまったのは、食い放題で得られる満足をもうちょっと極めてみたかったからである。結果、開幕サラダは有効、甘いモノは分散して食う、カルビは要らない、気持ち悪くなるほど欲張らない、など一定の攻略法を習得した。だから何だ。夕食は抜きだ。

Yamada99 電器屋に寄り、帰路は田沢から豊科カントリー倶楽部の道を登る。冷え込む夕暮れだが歩いていれば跳ね返せる。山上の山田地区はたぶん下田と対になった集落なのだろう。すっかり暗くなって、安曇野の夜景が綺麗だ。26.4km歩行で帰宅。

むらよしギムナシオンに毛無峠リベンジツーリング記をアップ。これで今年分の参戦記・旅行記は全部出来た。遅筆ながら、休業中にこれだけは終わらせておきたかった。

11/11 マッ缶不思議

Yagiri 東京都の水元公園から江戸川へ歩く。私の遠乗りの原点たるサイクリングロードは、ジョガーも多い。新葛飾橋を渡り、千葉県側から矢切の渡しに乗る。こんなの観光客向け、と思っていたから使うのは生まれて初めてだ。渡舟はゆっくりゆっくりと、柴又に到着。どうせ観光客だ、寅さん記念館も観てく。…小諸にあるやつの方が良くね?

帝釈天からさらに南へ歩き、小岩で母方の墓参り。私も2歳まで暮らした街で、夢に出てくる景色と重なる気がする。市川橋を渡って再び千葉県入り。自販機であったか~いマックスコーヒーを買い、飲めば気分は最高潮。これが千葉グルメだ。

本八幡駅でひと区切り。都営地下鉄新宿線を完乗しつつ西の京王線に乗り入れ、高尾駅で下車。降り始めた雨のなか30分歩いて、父方の墓参りも済ます。

あとはJR中央本線の普通列車で松本まで一本だ。駅から自宅へも歩きで、本日合計25km。

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