11/19-20 善善善走

Suga土曜、高速バスで中央道日野下車、多摩モノレールで立川シネマシティへ。会員期限が今日で切れるので、何でもいいから観たかった。時刻の都合上「君の名は。」の極上音響上映を選択。アニメ映画に抵抗のない人なら全全全員が観た後だろうから、良くも悪くも改めて感想を述べることはない。敢えて言うなら「また聖地巡礼が捗るな」。という訳で他の予定を放り投げ、中央線の四ツ谷駅で途中下車。界隈を見て回る。続いて銀座ソニービルのIt's a Sony展へ。「おじいちゃんちにこういう大きな機械あった」的な物や、自分が初めて手に入れたポータブルオーディオである初代MDレコーダーなど、輝いていた時代を懐かしむ。例のガチャはやっぱり売り切れていた。

Haradaさらに千葉県の松戸へ。アリオなんて無く亀有も金町もドレッドノート級の田舎だった小学生の頃、あの濃い緑色の電車が停まる松戸は憧れの大都会だった。その主系列星の代表が伊勢丹百貨店である。度々自転車でパパやママにも内緒の遠出をし、ここで手品用品を買うのが悪童の誰にも言えない秘密の楽しみだった。屋上遊園地もあったっけ? 以来三十年連綿と続くサイクリング趣味の原点と言える。…時代は変わり、印象的な謎噴水、そしてド級戦艦の主砲技術で造られたと云う回転レストランは廃止。決算が赤色巨星化し、超新星爆発を起こさず白色矮星となる天体が如く、デパート本体も近々大幅に店舗規模を縮小するらしい。最期に少し買い物をしていく。サヨナラ!

Loop日曜、すっかり毎年恒例となったつくばマラソンの応援に行く。と言ってももう一人の友人とほぼスタバってるだけ。終わった後、サイゼで今後の参戦計画について語り合うなど。何にせよ、予定を立てている時が一番楽しいのかも知れない。そろそろ、ランナーとしてこのコースに復帰したいな、なんて。昨日今日とちょくちょく小走りしたけど、5km以上のまとまった距離はないのでトレーニングはゼロとする。足首安静。バスで松本に帰る。

10/29-30 乘鐵廣島

Motoyasu土曜、特急しなのと東海道・山陽新幹線のぞみを乗り継いで、昼過ぎの広島に到着。今回初めてレンタサイクルなるものを借りてみることにした。「ぴーすくる」という、カープカラーに塗られた電動アシスト自転車。この電動アシストってのも初めての体験だけど、すっごく重いしランドナーのような巡航速度は得られない。走り出しは確かに楽なので、ストップアンドゴーの多い街中では良いのかも。

広島城一帯でフードフェスティバルをやっていて、激混みだけど適当に昼食を調達する。原爆ドームはこれ以上崩れないように樹脂が注入されているなどして、徐々に朽ちていく廃墟の趣とは異なる。人類史上最も恐ろしいことが、この場所であった。それをただ伝え続ける。間近にある元安橋の下は、18年前のキャンプツーリング中に一晩、雨をしのいだ所。川が増水して危うく流されそうになった記憶がかすかに残る。

Kamiya夕刻より、グリーンアリーナでキンキキッズのコンサート。連れの趣味であるが、歌はともかくダンス、衣装、音響、舞台装置、トーク、会場の一体感等、とことん楽しませてもらう。堂本ファミリーバンドに「葛飾ラプソディー」で知られた堂島孝平がいて、元葛飾区民としてはそれだけでも感激なのである。

終了後の民族大移動は、レンタサイクルが超絶有利。お好み焼きを食べて繁華街を通ってみると、ハロウィンの仮装がわんさか。でもみな日本シリーズのテレビ中継が気になる様子。終盤まで分からない熱い試合が続いたけど、結局負けちゃったね…。

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Onomichi日曜の朝、広島から500 TYPE EVAなる車両に乗る。たまたま、西明石まで乗り換えなしで行ける便がこれしか無かったから仕方がない。世界史上最も速くカッコイイ鉄道車両だった500系も今や山陽新幹線区間で各駅タイプ「こだま」運用が残るのみ。それをエヴァンゲリオンの塗装にしてあれこれやってみたら人気なので、延命運行中である。残酷な天使のテーゼチャイムに加え、先週あたりから渚カヲルの案内放送も始まった。ゆったり4列シートの指定席と特別内装の自由席はそこそこ埋まっているが、そうでない自由席はガラガラ。1号車は実物大コックピット体験があるけど事前予約が煩わしく、だれもやってないのでアテンダントが暇そうだ。ともかく意外な所にキャラがいたりする車内は探検するだけでも面白い。

Jena明石の商店街で明石焼きを食べ、日本標準時子午線に立つ明石市立天文科学館まで歩く。展望塔最上階の望遠鏡で、昼間なのに金星の姿を見ることが出来た。そしていよいよプラネタリウムの時間。東ドイツのカールツァイス・イエナ社製投影機は稼働期間日本一、世界的にも大変古いもので、「プラネタリアン」に登場するイエナさんのモデル。アニメの最期の投影シーンを思い浮かべ、目頭が熱くなる。最新式に比べるとあまり星を明るくできないし、プロジェクターとの組み合わせに苦心しつつ星座の解説を紡いでいる。10月のテーマは「キトラ古墳に描かれた星空」で、当時の天の北極を再現するため歳差軸移動まで行うのはレア。まさにタイムマシンでもある。

山陽電車で明石に戻り、新快速で新大阪まで。あとはのぞみとしなので、ひんやりとした空気の信州に帰る。正直先週の金沢マラソンからの肥立ちが充分でなかったが、どうにか長旅をこなした。左足首痛の完治を期すため、今しばらくはトレーニングを控えるかも知れない。

2015/12/31-2016/1/1分 としこしも運ぶよ九州トレイン

Sukumopoホテルの朝食は上々。チェックアウトして小走りすると、すぐに片島という寂れた港町に着く。どうせ宿毛フェリーもガラガラだと高を括ってたら、キップ売場が行列になっていて焦った。朝日眩しい宿毛湾をいま出航する。海崖が続くまたとない風景を目に焼き付け、旅はもっと遠くへ…。

今年最後の運試しにと船内のUFOキャッチャーで遊んでみるが3回とも空振り。やがて大分県の佐伯(さいき)に入港し、九州上陸を果たす。ほとんど船上デッキにいたから、風を受け過ぎて身体の具合が悪い。温まりたいので、今日の昼食も駅前のラーメンにする。白龍という店、旨い。ここから南に向かう日豊本線は普通列車が極端に少ないし、特急にちりんでワープしちゃおう。延岡以南は初乗車の宮崎県。高知県と同様、わざわざ来ようと思わなければ一生通過すらしない県だ。車窓はフェニックス並木。宮崎駅には特徴的なスイーツが色々売ってるけど、まだ食欲が出てこない。

三日目の18きっぷはここからで、都城まで進んで吉都線(きっとせん)に乗り換える。旅のおやつはやっぱりポッキー。それにしてもこのキハ47形2両編成、ノリノリである。ほとんど違法行為ってくらい激しく上下に揺れる。ダイエットマシーンか? おかげでぐったりしていた身体を強制再起動できた。左手には霧島連山が雲に見え隠れし、右手は謎電波塔群。

Yoshima大晦日特有の旅情と言うべきか、自分以外の乗客が2人にまで減る。ちょこんと鹿児島県に入り、吉松はかつての大ターミナル。現在は駅前に温泉銭湯があるくらい。今日は閉店が早いらしく混んでいるが、二つある湯船のうち熱い方は空いている。乗り換え時間にサッと入るには有り難い。お気楽極楽。

肥薩線で北へ県境越え。新型のキハ220形単行に、自分以外の乗客は2人。日本三大車窓はもう真っ暗で、田舎の夜景でしかない。秘境のスイッチバック駅やループを経て、熊本県の人吉で長い待ち合わせとなる。少し歩いて新温泉という古びた銭湯に入ると、こちらはぬるい湯なのでゆっくり。脱衣所ではラジオから紅白歌合戦のアニメコーナーが聞こえてくる。もうちょっと聴いていれば次の歌手は…と後ろ髪を引かれつつ駅へ戻る。夕食はコンビニもの。
八代への最終キハ40単行は、自分以外の乗客がとうとう1人。鹿児島本線に乗り継ぎ、熊本駅前の東横インが年越しの宿。

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Kumamoto元日の未明。こんな日でもクソ我儘な旅人のために朝食まで用意してくれて、しかもおせち風だったりして、済まない。「三が日くらいみんな休んでライフラインも止めてしまえ」という持論とのダブルスタンダードである。おまけに6時半からと意外に早いので、予定外に熊本城をねじ込むことにした。やはりここまで来たからには、一目見ておかないと土産話にもならない。路面電車と駆け足で天守閣のもとに登ると、初日の出を待つ市民でごった返している。自分は急ぎ電停に戻るが…電車が来ない。時刻表を良く見たら元日は休日よりも減便ダイヤだった。運行してくれるだけでも有り難いが、これでは間に合わない。やはり18きっぷ旅は「観光している場合じゃないでしょう!」ってことか。イチかバチか別系統の上熊本行きに乗ったら、ウルトラCで予定のJR線に間に合った。ここで日の出を迎え、手を合わせる。

保線良好の鹿児島本線。フルスロットル飛ばしてみましょ、って思ったらスピード制限!? 濃霧では徐行も仕方ない。福岡県の大牟田で快速に乗り換えてもまだ晴れない。こんな時は悩まないでジェットがあるフライト♪ …いや、そのジェットに乗り遅れそうなんだ。路線は一部佐賀県を経て、博多でバタバタと地下鉄空港線に乗り換え。どうにか福岡空港の展望デッキでぴょんぴょんするくらいの余裕は確保できた。

元々は1月1日の席に余裕がありそうだからと先に航空券を確保しておき、後からトッテツケで組んだ目的のない旅行だった。でも様々な印象と、今後サイクリングするヒントもあったし出て良かったと思う。ききき機内モード!? FDA204便が滑走路を急加速して離陸する。飛行機とかいう鉄の塊に乗るなんて17年ぶり2回目なんだ、ワクワク。北側の窓席は景色が楽しめる。翼がやや邪魔な位置だけど。「空から日本を見てみようplus」という番組のBGMが脳内を流れっぱなし。

Ontake国東半島から九州を離れ瀬戸内海へ。かつてサイクリングやジョギングで渡った来島海峡大橋を始め、瀬戸大橋、高松、小豆島、明石海峡大橋…思い出深い地面が眼下にスクロールしていく。淀のターフ、琵琶湖、雪化粧の伊吹山や白山、木曽川ライン、王滝村、そしてまだ噴煙を上げる御嶽山が間近。手を合わせる。乗鞍岳の横で高度を下げて行き、松本盆地を旋回。自宅付近や松本城の、こんなすぐ上を飛んでいるのか。定刻通り、お馴染み感満点の信州まつもと空港にランディングした。また乗りたい。

23500円の航空券で気持ちスッカラカンなので、シャトルバスには乗らず。うっすら積雪の上を広丘駅まで45分歩く。ここから松本までJRに乗っても、今日分の18きっぷはわずかに元が取れない。まあいいや、早く帰りたい。松本城に寄って「この城が一番美しいな」と手前味噌に思いつつ帰宅。鉄道、バス、船、飛行機…様々な公共交通機関の揺れが身体に残る。

2015/12/29-30分 その先の四国へ。

信州の小雪舞う早朝、中央西線の始発列車に間に合わせるべく松本駅へ駆けるが…乗り遅れたー。でも後続の中央東線に乗れば、塩尻で追い付く仕組みに救われる。青春18きっぷの旅は中津川〜名古屋〜大垣〜米原〜大阪と乗り継ぎ西九条。阪神電車で難波に寄り、姪たちへ土産を買っておく。JR難波〜久宝寺〜柏原、近鉄で道明寺〜古市。姉宅で一泊。

Maiko翌朝に近鉄古市から道明寺〜柏原に戻って、18きっぷの旅は今日からが本番。久宝寺〜天王寺〜大阪と来て、舞子で高速バスに乗り換えることが出来る。初めて渡る明石海峡大橋で、あっという間に淡路島に上陸。日本の原風景を残す車窓が良い。尤も向こうから見れば高速道路なんて無粋な建造物かも知れない。もう一つのハイライト大鳴門橋を渡れば、どっきん四国の徳島県。電車が存在しない県。鳴門バスストップを降り、少し歩いてJR鳴門線に乗り継ぐのは18キッパー特有の行動と言えよう。他にそんな人は見当たらないけど。

Yoshino池谷で高徳線に乗り換え、徳島の駅ビルで徳島ラーメンを頂く。半端な乗り継ぎ時間に丁度良い。よしの川ブルーラインこと徳島線は、不思議なほど広く真っ直ぐな谷を西へ進む。中央構造線って言うんだっけ? 阿波池田で土讃線に乗り換え南へ。ここから高知までの区間は既乗だが、大歩危小歩危の渓谷美に釘付けになる。高知県に入って日が暮れればさすがに疲れて一眠りし、あとは「昔どの道を走ったんだっけ?」と学生時代のWeb旅日記を読み返してるうちに高知着。列車近接音がアンパンマンマーチだったりするし、夕食代わりにあんぱんを買い食いしつつさらに西へ。四国の列車って停車中にドア開けっ放しでもそんなに寒気が来ないのが、信州とは違うな。

Sukumost須崎からは特急あしずり号を利用する。ずっと鈍行ばっかだったから、優等列車の快適さが全身に染み渡る。案内アナウンスの度に自分が呼ばれた気がしてビクッとする終点の中村は、一度寄ってみたい街だが土佐くろしお鉄道線内は途中下車出来ないのよね。そのまま普通列車に乗り継いで四国のさいはて、宿毛(すくも)に終着した。LANもない安宿、ホテルあさひに泊まる。寝るには十分。

10/31-11/2 高岡富山満腹ルート

Fuganlu土曜、マラソン受付のため松本から富山へ向かう。遠征つまり長野県外のレースは今年唯一だ。北陸新幹線の延伸開業記念で初開催となる大会だし、新幹線を使うのが正しかろう。長野では晴れてても上越妙高じゃ雨とか、僅かの時間に気候が変わるのはさすが。JRの東日本と西日本、両社分の冊子を読んでいるうちに富山到着。痛路面電車を横目に、ムクドリ対策音がけたたましい通りを少し歩けば会場の総合体育館。フルの部だけで参加1万2千人、一般募集は2日余りで定員に達したという人気だが、富山マラソンEXPOはショボい。大丈夫か? 隣接する富岩(ふがん)運河環水公園は夕暮れのライトアップが始まり、とても綺麗。

野宿の予定もあったが、雨や荷物が煩わしいので3000円の安宿をとった。ただし片道1時間かかる電鉄黒部駅前。うわあい、初めての富山地方鉄道だ! 車窓は真っ暗だけど仕方ない。ホテルも営業してるようには見えない真っ暗な外観で、風呂は近くの銭湯を使う。充分充分。

Start日曜はまず1km歩き、三セク化して「あいの里」だか「あいの風」だか「あいの土山」だか分からないナントカとやま鉄道の黒部駅へ。ICOCAが使えるのは便利。電車は進む毎に超満員になり、一般客がかわいそう。ギリギリ席を確保できて自分は楽をしたが、次回から早い時間の臨時列車を運行すべきと思う。高岡で下車し、痛バスを横目にスタート地点の市役所前まで歩く。せっかくだからゆるゆり3期の聖地、古城公園朝陽橋(ちょうようばし)に寄っていこう。会場は案の定、トイレに絶望的な長蛇の列。さっき古城公園で済ませたからいいや。荷物預け時間がタイトなのも改善して欲しいところ。

やや冷えるけど青空が締まる絶好日和。午前9時に第1回富山マラソンの号砲が鳴る。スタートダッシュは先頭集団Aブロックランナーの義務。小学生の元気過ぎる声援がスゴイ。高岡大仏に手を合わせ、路面電車までもウヤにして確保された街中コースを駆け抜ける。庄川の土手では凧揚げによる応援もある。珍しい。

さてジョギング練習量は9月に50km、10月も風邪で出遅れ120km。しかも体脂肪率21.4%にまでぷよぷよ膨れ上がった身体を、どうやって42.195km先のゴールへ運ぶかが難しい。去年、同様に練習不足で3:17'だった大阪マラソンよりマシなら御の字。欲を言えば「ボリュームゾーン」扱い基準の3:10'よりは早くフィニッシュしたいので、1kmあたり4'30"ペースを意識する。序盤は流れに乗り過ぎてオーバーペースになる場面もあるが、ライバルの背中を見送る判断も時々できるのは大阪の反省が活きている。

射水の新湊大橋は圧巻中の圧巻。左手に万国旗の海王丸や富山湾、右手に港湾の町並み、正面には美しい斜張橋を前景に劔・立山連峰がそびえ立つ。これまで参加したマラソンで一番の景色! アップダウンでペースは鈍るけど、下りるのが勿体無いほど。しまなみ海道の多々羅大橋みたいに鳴き龍現象が起こらないかと主塔部の真下で手を叩いてみたら、少し返ってきた。ここから先は富山駅までジョギングしたことがあるので、気持ちは楽。

独特なエイド給食がいろいろあるので、レース中にパワージェルなどつまらない物は持たない作戦にした。こんぶ、梅干、白えび天むす、新湊かまぼこ、プチトマト、チョコ、ますのすし、オレンジ、塩熱飴、杢目羊羹、創作和菓子パイ、甘酒まんじゅう…。特に天むすとますずしは外せない。こんなに常時お腹いっぱいで走れるマラソンも珍しい。ああ、しろえびせんべいは食いそびれた。33kmまでペースを維持し、3:10'切りが現実味を帯び始めたと油断したのも束の間、終盤の呉羽丘陵越えは甘くなかった。登り切ったところで余力を使い果たし、下り坂になっても脚がまるで回らない。「足の痛みなんて気のせいです」看板。お、おう…。

Goal順位は下げまいと5'/km前後のペースで粘り、もう駄目になりそうなラスト1kmだが、商業高校応援団の気迫に背中を押されるようにゴールへ一目散。腕を痺れさせまくりながら、3時間11分40秒でフィニッシュした。ネットタイムはそれより16秒引き。風景もエイドも、そして走りも全力で味わえた、楽しいマラソンだった。順位は出走10797名中290位で、Aブロックの面目は保ったか。でもちょっぴり悔しい。クレープを食べたり富岩運河環水公園をうろうろしたりして、会場を後にする。このぶんだと来年もし開催するなら一瞬で定員埋まりそうだ。

北陸地方は甲信越より輪をかけて車社会、マイカー信仰が激しい土地柄というイメージがある。「クルマの邪魔する奴は悪」くらいに思われてそうだが、今日そんな実感は無かった。ノーマイカーデーに対する反発はネット上で散見するが、少しずつ理解されたらなお良い。

実はもう一泊する。東横インにアーリーチェックインしてシャワーを浴び、歩いて街へ繰り出す。あれだけ食ったのに、さすがフルマラソン後は足が軽い。富山城址公園や総曲輪(そうがわ)アーケードを周り、駅前に戻るころ行列がはけた大喜(たいき)で富山ブラックラーメンを頂く。あれだけ走って汗をかいたのに、醤油味が塩っぱいぞ。

Murodo月曜は有休。雨だけど、富山と松本を結ぶ最短ルートと言えば立山黒部アルペンルートだ。時間と金は掛かるが、11月はチラシで2割引にできる。特に電鉄富山〜室堂間は未体験なので決行しよう。全完走者データ掲載の北日本新聞を買って富山地鉄のショボイ特急に乗り、立山駅へ。ソフトクリームを食ってケーブルカーで美女平駅へ。こんな日でも中国人観光客で混雑し、臨時便も多い。高原バスが行く弥陀ヶ原、天狗平の「未開の台地」感は広大で素晴らしく、室堂駅に着く頃には一面の雪景色となった。昨日見た立山連峰はどっちだ。トロリーバス、ロープウェイ、ケーブルカー、黒部ダム徒歩区間、トロリーバス、路線バスを経て信濃大町駅へ。あとは大糸線を松本まで乗れば、ぐるり一周、非常にバラエティ豊かな乗り物の旅だった。

これで今年のレースは終了。だがマラソンのシーズンはまだ始まったばっかりだ。ちょっと食事量を考えないと。

8/8分 はまなす旅 have a nice trip

金曜の仕事が終わり、それからほぼ完徹で旅支度を間に合わせた。早朝の松本駅で自転車を輪行し、まずは高尾行き。七日間有効の「北海道&東日本パス」による普通列車の旅が始まる。今年から長野以遠の信越本線が三セク化してしまい新潟回りの接続が悪くなったので、新宿回りのルートを選択した。湘南新宿ラインで直に宇都宮まで行けるのはありがたい。うとうとしながら黒磯、郡山、福島と乗り継いでいく。

例によって無線封止、つまりケータイ・スマホの類は家に置いてきた。やはり年に一度は、そうやって自分の時の流れをリセットしたい。ただ考え事をするだけの贅沢が延々と続く。仙台で一旦駅を出ると、街は七夕祭りの千秋楽。こんな都会も良い。暑くて水分・塩分が不足してるので、ラーメン苦手な私にしては珍しくラーメン屋に入る。焼き飯の旨い末廣。

普通列車だけじゃ間に合わないし、東北新幹線でまだ未体験の盛岡以遠も乗ってみたい。かつ、あまりタイトな乗り継ぎは嫌だ。その条件だと仙台から新幹線はやぶさを使うしかない。八戸を過ぎると車内はだいぶガランとして、八甲田山の下を抜けて行く。雪中行軍遭難事件の現場を避けて通るような線形が気になる。

Hamanasu自転車と家財道具一式を運んでいると、新青森〜青森の乗り継ぎは余計に面倒くさい。ともかく挙動不審なマニアたちで賑わう青森駅に到着。夜行急行「はまなす」。この昭和のブルートレインめいた客車列車もいよいよ廃止間近と噂され、指定席券は一ヶ月前の午前10時台で完売だったはず。自由席からあぶれた客がデッキを占領しに来る前に、自転車の積み込みに成功。

ドリームカーやカーペットカーなど多彩な車両が連結されるが、今回はB寝台下段を選択。お金は掛かるけど、もう寝台車に乗るなんて最後かも知れないし。せっかくだから備え付けの浴衣を着て、横になる。22時18分に出発すると、車内チャイム(ハイケンスのセレナーデ)が鳴る。

これで始まる旅が、楽しくない訳がない! いざ青函トンネルを抜け、北海道へ・・・(7日間ツーリング分のブログは、本日から一日おきくらいに更新していきます。)

2/13-15 大坂ビルの陣

木曜の仕事を終え、松本発の夜行バスに乗り込む。最近スマホのセットアップや操作習得のため睡眠すいみんスイミンすいみん睡眠不足♪だったのでグッスリ良く眠れた。

Umedasky金曜の朝、梅田に到着。今日は有休を取ってあるしゆっくりと、ヨドバシの9時半開店まで時間を潰そう。マクドWi-Fiでシャンシャンとゲームでもするが、いつまで居られる訳もない。外をぷらぷら歩いてみると、貨物駅跡の向こうに聳えるあの奇妙な建物が目についた。世界初の連結超高層ビルこと、梅田スカイビル。10時開場までさらに時間を潰してから、700円を払ってシースルーエレベーターと空中エスカレーターに乗る。地上173mを謳う空中庭園展望台からは、淀川の流れや大阪湾越しの淡路島など良い眺め。平日のこんな時間に観光してるのは他に、セルカ棒を手にした連中ばっかりだ。

Harukasnw阪神地下で御座候を食い、JR環状線の内回りに乗る。ドーム球場の辺りとか、大阪マラソンで走った道が車窓に見えると心にジンと来るものがある。天王寺で降り、見上げればあべのハルカス。むらよしと煙は高い所を好むもので、やっぱ登りたい! 1500円を払って天井の演出が星間飛行っぽいエレベーターに乗り、60階の天井回廊へ。時折雪が舞うが、やはり格違いの高度感。通天閣を遥か眼下に、大阪の全てが見えるよ。あと、男子ならここのトイレには絶対寄るべし。

Harukas300500円追加で屋上ヘリポートツアーがあるらしいので、平日の空いてるこの機会、もちろん参加。いざ地上300m、日本一の高さのビルの頂へ! ガラス越しではない景色を見に行こう。…ところがタイミング悪く、雪がたくさん舞ってくる。そして静電気で逆立つ、参加者たちの髪の毛。目の前の避雷針に雷ちゃん電ちゃんが落ちて来たらタダじゃ済まないのではと内心ビビる私だが、他の参加者やガイドさんたちはヘラヘラ面白がっている。御嶽山の噴火をデジカメで撮っているうちに亡くなった方々が脳裏をよぎる。一応ガイドさんが受付と無線連絡をしていたが「この現象の原因は良く分からないそうです」との回答。大阪では雪自体珍しいので、対応策がマニュアルに無いようだ。「この天候下でのヘリポートツアーは最初で最後かも」とも言っていた。死に近いほど生を感じるもの。オレ、生きてる! 貴重な体験が出来て良かった。(後で調べたらやはり落雷の前兆として、登山家にはよく知られた現象らしい。)

近鉄古市の親戚宅に泊まる。「どこも高校行かれへん」と嘆いていた姪に昨日合格通知が来たようで、祝いに私のと同じ格安スマホをプレゼントする。但し私のMVNO契約(70MB/日)に追加SIMでデータシェアする形で、通話契約はつけなかった。LINE登録のためSMSオプションは付けたが、それでも月に619円追加で済む。なんせ各種調査によれば高校生の9割以上がLINEをやっている。どデカい嘘を突き通したらそれは本当になっちゃったみたいな世の中、ガラケーでは辛かろう。様々な事情により私が動かざるを得ず、しかし与えるならこちらも一通りの知識が必要。最近急いで、柄でもなくスマホだのLINEだのに手を出していた所以である。入学手続きで居合わせた他の親娘たちにさっそく「いまどきLINEしてないの?」と突っ込まれていたらしく、タイミングとしては最期だった。これで一安心、ではなく依存症を起こさぬよう経過観察が欠かせない。人と会っている時はスマホを弄らない、など基本マナーが上手く伝わるだろうか。70MB/日の契約(うち10MB程を私が昼休みに使用)は丁度良い歯止めになるだろう。

土曜。古市から南河内サイクルラインをジョギングで、富田林の石川サイクル橋に向かう。山々には雪雲がかかり、金剛はティータイムどころじゃなさそうだ。復路は旧東高野街道で、計11km走行。

Harukasten昼過ぎには出発し、天王寺辺りを観光。大坂の陣激戦地である茶臼山を見て、ついでに真田幸村討死の安居神社もお参り。信州に帰りたくても帰れなかった彼に、これから帰る私が何を思っても嫌味ではないか? と申し訳ない気持ちになる。昨日ハルカスから見下ろして気になっていた四天王寺にも寄って、観光終了。新大阪から、がたんごとん、しんかんせ〜ん。名古屋の新幹線ホームは在来線ホームよりきしめんが旨い、との噂があるので食べてみる。うーん、確かに旨いような? あとは特急で帰松。

日曜は二年に一度の恐怖、車検。平成元年式のおんぼろアルトだし、見積もり20万を超えたら廃車にしよう。そうでなくてもどうせ預け整備になるだろう。…と思っていたら、ブッシュひとつ交換しただけでアッサリ終わった。込み込みで5万5千ほど。ジョギングで帰宅するつもりでランニングシューズを履いてきたのに、クルマで帰る羽目に。旅疲れもあるのでいいや、楽しちゃえ。という訳で走行なし。

2015/1/2-3 旅ゆけば 駿河遠江三河尾張の国に鉄の香り

日本海側は大荒れとの報に接し、予定していた鉄道旅行の方向を180度変えて、太平洋側で組み直す。基本は青春18きっぷ利用だが、身延線の普通列車はダルいのでそこだけ特急を使う。間近に聳える富士山って、やっぱ凄いな。富士から東海道線で西へ。清水〜静岡間は静岡鉄道を使い、ついでに小走りで駿府城を回る。天守閣は再建されておらず、堀に囲まれた広い公園に櫓ふたつ。

Futamata島田の工場火災に驚きつつ浜松でまたJRを降りて、遠州鉄道で北に向かう。連続高架や独自のIC乗車券など、割と近代化を頑張っている。終点の西鹿島(にしかじま)で下車。天竜浜名湖鉄道の乗換駅だが、ここは少し先の天竜二股駅までジョギング。遠回りして陸軍中野学校二俣分校跡地の記念碑を見ていく。5km走行。

天浜線の天竜二股以東は乗ったことがあるが、西側はないので今日がドキドキの初乗車。単行気動車の左手には浜名湖が、右手には三ヶ日(みっかび)のみかん畑が広がる。新所原からJRで豊橋まで移動すれば初日は終わり。だけど、せっかくだから路面電車も分岐線まで乗り潰しておこう。鉄分の濃い旅になってる。

 

二日目。ビジネスホテルのバイキング朝食をがっつり食べて、エネルギー充填完了。渥美半島へ向かう豊橋鉄道で、終点の三河田原まで移動する。ここからバスで直に伊良湖岬(いらごみさき)まで乗るつもりだったか、路線図を見たら伊良湖支線という南岸をゆくバスもある。面白そうなのでこっち!「田舎のバスはオンボロぐるま〜♪」ってほど古くないけど、客も信号も少ない風情が良い。

Irago海岸沿い最西の堀切海岸バス停で下車。ここから先はジョギングして行かねばならない。美しい砂浜沿いを走る渥美サイクリングロード脇にはサボテンが生えている。日出の石門(ひいのせきもん)で岩場探検…あんまり迷い込んでると時間やばいぞ。恋路ヶ浜を見下ろす所まで来たらもう一息。伊勢湾の向こうに雪化粧をした鈴鹿山脈を望み、突端の燈台まで回ってから伊良湖クリスタルポルト旅客ターミナル到着、約8km走行。

ここから知多半島への船便は、前々日が強風で運休だったので、今日も来て見るまで心配だった。どうやら通常通り運航していて一安心。多少は安定しているカーフェリーが最近廃止されて、高速船だけになっちゃったんだよね。最中アイスを買って食べ始めたところで出航、これが揺れる揺れる。つーか宙に浮いたかと思うと叩き落とされる、の繰り返し。体調が悪かったらイチコロだろうな。天気晴朗なれども波高し。旅情たっぷり篠島、日間賀島を経由して河和(こうわ)港で下船。

河和から知多武豊まで名鉄線で、武豊から大府連合首長国までJRのキハ25形気動車で移動(まもなく電化されるらしい)。もうこれだけ色々な乗り物を体験したらお腹いっぱいだよ。そういえば初詣がまだたった。ハイドライド3気分で熱田神宮のお守りが欲しい。大混雑で病気も怖いが、ごくたまには人間の匂いが充満している場所も良いではないか。どうにかお参りを済ませて前厄の御守りを購入。千種で駅きしめんを食って、あとは中央西線で松本に帰る。

今年は寝正月気味で旅はこれくらい。思い付きによる予定外の行動も多く、ジョギングを旅の手段に組み入れて、体力いっぱい楽しめた二日間だった。

8/14-15分 Seven days 右往左往

函館の街を名残惜しく写真に収めながら駅で輪行。ちょうど上野発の北斗星が入線してきて人だかりが出来ていた。あれのチケットを取れなかった悔しさはあるが、結果として無理のない良旅になっているかも知れない。自分は始発の特急スーパー白鳥に乗って、本州へ帰る。JR北海道&東日本パスは函館〜青森間において、特急券を別に買えば乗車券として機能する。18きっぷだと木古内〜蟹田間しか特急に乗れないから、その違いを活かしてみたかったんだ。

Aomori青森駅で輪行を解き八甲田丸の周りをぷらぷらして、そろそろスタート。信号停止したところに浅草焼の店があって、つい寄ってく。上田のじまん焼きより小ぶりだが65円は安いわ。2個食って今度こそスタート。長野マラソンのTシャツを着てジョギングしている人を見かけ、ちょっと嬉しくなる。

陸上自衛隊を過ぎて少し登ると、はじめての三内丸山遺跡。物々しい入口の建物だが、入場は無料だ。園内は、確かにあのデカい矢倉?は凄いが、あとはプチ吉野ケ里ってとこ。それよりミュージアムはなかなか良く出来てる。「縄文人もびっくり!」というキャッチに負けてソフト栗夢を食べてみたり。

Art新青森駅前を経て、羽州街道旧道で大釈迦峠(102m)を越えると津軽平野。右手に岩木山が見えてくる。左手には南八甲田と北八甲田の山々。黒石市の「こみせ通り」を通り過ぎると、伊那市・ひたちなか市と並んで「日本三大田舎っぽい市町村名」と思われる田舎館村に入る。往路の列車旅で田んぼアートの駅広告をちょくちょく見掛けていたので、気になってたんだ。まず道の駅併設の第2会場から。200円を払って展望台に登ると、結構な人だかり。昨夜の函館山ほどじゃないけど、またずいぶんミーハーな所に来てしまったようだ。一枚の写真には収まらないほど横いっぱいに、サザエさん一家が色々な品種の稲で描かれている。

次に田舎館村役場の第1会場へ。展望台に5時から登れる整理券を配布している。え?15時の間違いじゃないのか。さすがに2時間も待てず下から見るにとどめたが、何の絵かさっぱり分からなかった。さぁラストランは気をつけて。立ちくらみするくらいに旅の疲れが溜まっている。昨日今日は大した距離を走らず、JR弘前駅でサイクリング終了。

もう自転車はいい。弘前観光も以前やったのでスルー。風呂の支度をして電車に乗り、大鰐温泉へ。新しい入浴施設じゃ旅情が無さそうなので旧温泉街を歩くと、ひどく寂れている。だがそれがいい。最後のひと頑張りで茶臼山に登り降りして展望を楽しんだあとは、共同浴場の零湯大湯でゆっくりする。古いが三階建ての建物は立派。休憩室のソファーに3分と言わず、ずっとうだーってしていたい。でも戻らなきゃ。

Oowani復路は弘南鉄道大鰐線に乗ってみる。良く揺れるローカル電車で中央弘前駅まで乗り、牛丼を食ってJR弘前駅に戻る。東口公園で津軽三味線のやかましい発車メロディーを聴きながら、テント泊。

翌日、朝焼けが見えていたが、撤収を終えたとたんに雨が降ってきた。晴れ男の魔法もここまで。あとはずっとしとしと模様の日本海沿い輪行旅が続く。流れる車窓をぼーっと眺めながら、気の遠くなるような乗車時間、一年分はあるかという考え事をする。休むに似たり。

もっとずっと、ケータイやパソコンから解放された旅を続けたい気持ちもある。七日間のネット断ちで新たに得たものは何もないが、取り戻したものなら色々ある。世の中に背を向けたダメダメな感じが良い。そこには自分の時が流れるのだ。まもなく、仕事の前後に血眼になってニュースサイトや動画チャンネル、ゲームログインをチェックする日々が帰ってくる。時代ゆえの仕方無さはあるが、またこうやってプチ失踪を楽しみたい。

Mutsumap夜遅くに松本駅に降り立つと、雨は一時的に上がっている。その隙にさっさと組み立てて、24時前ギリギリに帰宅できた。おつかれーーー…。

8/9-10分 ほんまや、三厩

何もできないから、何もしなくていい。北海道&東日本パスという18きっぷに似た乗車券でのJR鈍行旅。廃人的な長距離輪行が松本から長野、新潟、庄内、秋田方面へ続く。期限は一週間。日常から離れる旅本来の雰囲気を蘇らせるため、ケータイの類はまた家に置いてきた。

盲腸線の男鹿線まで無駄に往復しつつ、追分で駅寝。俺みたいな人間が近付かないように、待合室のベンチは手すり付きになっている。始めは座って眠ろうとしたが苦しいので、床に銀マットを敷いて横になる。明日の天気以前に、無事に朝を迎えられるのか不安いっぱい。

…無事に8月10日が始まった。体調管理が甘くて少し喉が痛いのだけど。始発で新青森へ向かい、ハイブリットトレインの快速リゾートあすなろ龍飛1号に乗り換える。こんな日は客数少なく、サービスの三味線ライブもちょっと寂しい。

339という訳でやって来ました津軽線最果ての駅、三厩(みんまや)。頭の中はすっかり「雲のむこう、約束の場所」のBGMなんだけど、本降りの雨、どうしたらいいものか。こんな日にマラソン大会やってやがるし、負けるわけにはいかないな。

こんな日、こんな日…。そう、台風が絶賛接近中で風雨がキツいのだ。今年晴れ男の自分だが、台風には勝てなんだ。とにかく序盤は追い風に乗って北西の果てに向かう。岬が近づくにつれ突風になる。行き止まりになり、端島に渡ってみるも物凄い横殴りで潮ももろに浴びる。

それでも国道339号の「階段国道」は登らなくちゃな。スロープがあるので担ぎはあまり必要なく362段、標高差70mを押し上げた。灯台付近もモーレツな風で、最果ての景観はもうたくさん。階段とは別の戻り道を行くが、切り通しの部分はまっすぐ進めず何度も吹っ飛ばされそうになり、乗車は断念。時間は掛かるけど押し歩きで進む。

Takanoあじさいロードまで来れば一安心。向い風が強いけど、道の左右にせり出す青や紫のあじさいがキレイで和む。徐々に高度を下げ、三厩駅に戻る。ここからさらに松前街道を東へ進む。高野崎を過ぎると海岸沿いは本格的に向い風が強烈になり、「自転車は旧道を」という定石を破って内陸側の平舘バイパスでしのぐ。バイパスが終わればまた酷い風雨。まさに台風の中を突き進んでいる。こういう困難な旅ほど、後年記憶に残るものだ。らくらく観光旅行の、いかに印象が薄いことか。

蟹田町内のマエダストアで買い出しして、近くの公園に逃げ込む。何とか風を半分くらいしのげる場所を見付け、そこで炊事、設営を敢行。こんな悲惨なキャンプ今まであったっけ? あ、群馬遭難の時に比べればマシか。一応人里にいる以上、サバイバル感を楽しむ余裕はあるんだ。しかし一体いま台風はどこらへんを進んでいるのか、情報源がまったくない。

(お盆休みツーリング分のブログは多分一日おきくらいに更新していきます。)

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