7月13日 プロジェクタX

生活の乱れ極まり、夜更かし暁を覚えまくり。左足首は相変わらず使い物にならず、ならばチャリに乗ってみてはどうか。腰痛以外の万病を治す不思議なチャリ、大事にしていたランドナー。お庭で雨に濡れていた。17日ぶりにまたがってみる。チャリンコ人生でこれほどのブランクを空けたのは初めてで、久々の感触は何だか重い。だけど足首には負担が掛からないみたいで、ガンガンと大町市へ向かう。やがて緩い登りが延々と続くのだが小雨の中、完全ノンストップで標高1433m、扇沢に着いた。まだ朝8時10分である。
kurobe-rainbow実はここ扇沢からアルペンルート最高点の室堂までの往復が¥8,500¥5,770と安くなるクーポン券を後生大事に持っていたのだが、期限が明後日で切れるので是非使ってみたかった。天気悪そうだけどな。まずトロリーバスに乗り込む。バスなのにサウンドが電車だし、架線のあるトンネル内をけっこう飛ばす。頭の中には中島みゆきの「地上の星」がエンドレスに流れる。黒部ダムに着いて、左足をかばいながら展望台へのトンネル階段を登る。そこでむらよしが観た景色とは…?
tateyamaEケーブルカーを経由してロープウェーに乗り込む頃には、興奮のるつぼにあった。なんでチャリンコでちょっとの距離に住んでいながら、今までここに来なかったのかと。高度を上げるに従って、Tシャツ一枚じゃ寒くて耐えられなくなる。立山直下を貫通するトロリーバスの終点が室堂。実に標高2450mまで来た。でも足が悪いから軽く散策だけして帰ろうね。
・・・おい、ふざけるな。あこがれの3000m峰、立山山頂はすぐそこじゃないか。足に魔法を掛けてでも登れ。逆に悪化し始めた天候とスピードを競いながら、岩稜を制し私は一番高い所に居た。プロジェクタのスクリーンじゃお話にならない、全方位の繊細で雄大な地球を感じるか。空気は冷たいか。岩を掴む両手は痛むか。
MURODOfromFUJI魔法もクソも無い、左足首は一歩ごとに金切り声を上げる。おかげで下山には時間がかかり、扇沢への帰りは最終便になってしまった。混むんだろうなと思ったら、トロリーバス乗客オレ一人!? ロープウェーもオレ一人!? ケーブルカーも…。
17時51分、チャリに戻る頃には大雨。空腹が限界なので街へ下りた所のマクドに寄る。セットが安くなるクーポン券を後生大事に持っていたのだが、期限が明日で切れるので是非使ってみたかった。
松本への帰路は睡魔との闘いとなった。ともかく、チャリダーむらよし復活である。

6月26日 力ずくで得る幸せ

記録的な猛暑にやられ、刻々と悪化してゆく体調。暑いんだけど寒くて痛い、という風邪のような症状だ。朝までに治るよう祈りつつ、氷嚢をして寝る。

こうして6月26日の目覚めを迎えた。若干の症状は残るが、こんなものはなぁ、走ってるうちにどうでもよくなるんだ! 消化器官がまともに働くか分かんないけど、スパゲティ150gとVAAMチャージを腹に詰め込む。
asamastartレースが始まると、すぐに先頭集団に追い付くべくスタートダッシュをかける。この時はまだ入賞を諦めていなかった。沿道から「ランドナー速ぇ」なんて声がかかると余計調子に乗って、誰も通ろうとしないインコースからごぼう抜き。先頭集団のすぐ背後に迫る。かくして普段8分余かかる最初の激坂区間を7分余で通過。いくら何でも無理し過ぎだ。ここからは自重する。
やがて脇腹がキリキリ痛くなる。単にボトルのエネルゲンに体が拒絶反応を起こしただけの気もする。いよいよ締め殺されそうになったので、一旦止まるようなスローダウン。すぐに回復していつものペースに戻す。まだまだ頑張って、悔いのない強気の走りをしたい。それが楽しいんだろ!
終盤は腰痛とも闘う。息も足も気力もいっぱい。己は限界の苦しみを乗り越えて新たなる地平を見たか。ゴールして時計を見て、確かに私はガッツポーズをした。いや正直、もうちょっと上を狙えると考えていたのだが、今日の体調なりには力を出し切る事が出来たのだろう。昨日までの二ヶ月間は無駄ではなかった。
ゴール地点で、今大会で唯一の知り合いのS浦さんと会う。怪我を押してまで参加を決行したらしい。他の人は最初の激坂にビビってエントリーを見送った模様? まぁ都合もなかなか付かないだろうけどね。
lastslope私はゾンビのようにふらふらと歩きながら、写真を取りまくる。これはもはや趣味かも。日射が強烈で、足が進まないんだけど。今年は見事なレンゲツツジの咲きっぷりだ。

下界に降りて帰宅し、まず風呂。食欲が全然無いのでカロリーメイトをかじり、再び会場へ。焼けるようなアスファルトに尻餅を焼きながら座る。S浦さんのMTB女子入賞表彰を見届け、お楽しみの抽選会へ。ハイ残念。スーパーで甘い物を買って帰る。

とりあえずの短期目標を終え、目の前が真っ暗になって絶望してしまうかと思いきや、まだわりと充実した気分だ。

(詳しい参戦記は近日中にホームページの方にアップします。)

レース速報

入賞は大幅に逃すが去年より12分44秒早く、
3年前の自己記録も2分21秒更新。
1時間24分11秒。
ゴールの天狗の露地より。
050626_0939.jpg
(夕刻、細かい数字を訂正)

6月25日 熱いきつね

短期目標としていたツールド美ヶ原を明日にひかえ、直前練習として稲倉峠に出た。キツい走りはせず、メカチェックを主眼にギアチェンジを頻繁に行った。あっという間に峠に着いて、裏側へ降りる。キツネが前を横切った。(関係ないけど昨日からFirefoxでこのBlogを書いている。)
imanakaシャワーを浴びてからレース受付に行く。ルーフキャリアにチャリをくくり付けたクルマが、全国から松本浅間温泉に集結している。会場では有名な今中大介選手がステージを盛り上げていた。
見回してみると、クラス別のMTB以外はみんな超やる気マンマンのロードレーサーだが、数台のランドナー(旅行用自転車)も見掛ける。今年こそランドナー王はこの俺だよ(?)。
さらにあたりをキョロキョロと見回して、知った顔がないかと探してみる。いない。配布された参加選手名簿もざっとチェックしてみたが、去年妙に多かった筑大サイクリング部関係者はほとんど見当たらなかった。
それにしても猛烈に暑い。暑いというより熱い。最高気温35.9度だって。みんなやられちゃえばいいのに。

つーか自分がやられてるし。夜になってもバテが回復しないので、明日レ−ス後に食う予定だった板チョコを、我慢しきれずに頬張ってしまった。吉凶やいかに…。
まぁたかがホビーレースだよ。落ち着け、俺。落ち着け、俺。

6月23日 さあ野麦峠

わたしはまだまだ山へ籠らなければならない。ものすごくやる気無さげなペースで、野麦街道を西へチャリを漕ぐ。行き先はズバリ野麦峠。「峠の知名度ランキング」でもやれば五本の指には入りそうだが(他に碓氷峠、大菩薩峠、天城峠、鈴鹿峠あたりがライバル?)、おおまかにでも場所を知っている人は少ないだろう。
なるべく疲れを残さぬよう、決して「急ごう」なんて欲が出ないように時計もケータイも家に置いて来た。トンネル連続地帯がイヤだが、それを抜けると旧奈川村の、素晴らしく交通量の少ないド田舎を走る事ができる。沢沿いの明るい道を少しずつ登っていくと、腹が減って来た。このままじゃハンガーノックだけど停まりたくない。
そこで、チャリを漕いだままランチにした。フロントバッグからパンをまさぐり出して食う。どうせ誰も見ちゃいないよ。もう一個食う。ジュースも飲む。
出発から推定3時間半ほどで、標高1672mの峠に到着。飛騨が見える。3年前はトレーニングの仕上げとして、この峠を越え旅に出たものだ。今日は残念ながら引き返す。「あゝ野麦峠」は近日中に読んでみたい。映画版も観られるといいが。
nomugikawaura

6月22日 自転車男はつらいよ

パワー重視のトレーニングをする為、レース中間地点の第2チェックポイントまでとしてタイムアタック開始。浅間の激坂を必死に漕いでると、前方にロードレーサーの人を発見。小心者なので(と安全面から)相手は選ぶが、ともかく抜き去る。で、一度抜いたら返り討ちを喰らわないよう、全力で逃げる。おかげさまで、第1チェックポイントまで[3.5km350mUP+1.5km平坦路]を20分ジャストという好記録で駆け抜けた。
しかしその後は呼吸制限いっぱいを維持できたものの、いつものペースに落ちる。脳に血が回らず意識が薄れてつらいよ。でも全力を尽くす事ほど楽しい事もない。きっと本番は、そんな気持ちになれれば頑張れる。予定通り第2CPで時計を止め、さっき抜いた人に「こんな所で休んでんのかよ」と笑われないようにすぐ引き返す。急激に冷えた足がツリそうになった。
チャリで本気を出す練習は、今日で終わり。今日で終わり。今日で終わり。

densha昨日買ったカップラーメン(ああ確かに煮干醤油だね程度の味)を食って風呂に入って、身支度をする。山に蘢ってばかりいないで、たまには街に出て映画でも観ようと思ったのだ。折しも割引券が今日来たポスティング広告に付いてたし。タイトルはそう、「電車男」。脳に血が回らず、看護士役の女優の名がエンドロールまで思い出せない。物忘れがすっかり重症化してしまったものだ。
見終わったあと、何だか死神が襲って来るような恐怖感に震え、真っ先に外に出てしまった。そのままコーヒー豆を買いに行く。日常が還ってくる。

6月21日 涸れ井戸スコープ

12時間も寝てしまった。筋肉の芯に根強く残る疲労物質を放出するには良かったかも知れない。元気を取り戻したところで、レース前の最終タイムアタックに出る。
…が、前半は力が出ない。昨日の晩飯から時間が経ち過ぎているのが原因と思われる。さっき食ったスパゲティがエネルギーに変換されるのを待ちながら、徐々に足に力を入れてゆく。しかしペースが安定せず、油断するといつの間にか呼吸が緩くなる。このへん、ピコピコがあれば解決するのだろうけど、人類がコンピュータに支配されてたまるか。俺は、自分の心技体で己の限界を知りたいのだ。
utsukushi0621後半は何とか持ち直したものの、ゴールタイムは11日前の計測より遅くなっていた。練習の成果が出ていなくて残念だが、坂に対する恐怖心は克服できたと思う。
ゴールで足も着かずにUターンし、ケータイで写真を撮りながら女鳥羽川源流という湧き水まで戻る。しかし涸れていた。小雨はトレーニングには有り難いが、こういった弊害があるのか。農家も困っているらしいし。

6月19日 日本の中心で疲れたと溜息

体調から言えば今日は休むべきだが、日曜に休むってのが気に食わない。近場でゆっくりと、かつ長くチャリを漕げる“崖の湯”の坂を登っていく。道行くクルマから「がんばれー」などと声が飛ぶが、全く頑張る気などない。それでもちょっとは頑張らないと前に進めない、県内有数のキッツイ坂ではある。足をなるべく使わずに足を使うのは難しく、中間地点くらいで売り切れ感が満々だ。
どうにか山の按部に着くと、休日カメラマンのジジババ達がクルマを停めて、見頃となったレンゲツツジの写真を撮っている。一足早く天国にでも来た気分なのだろう。
hachibuserindoこっちの坂道地獄はまだまだ続く。鉢伏山へのピストンコースだ。下り坂もあるからなお精神的につらい。でも草で覆われてデンと構えた鉢伏山が近付いてくる絶景に励まされ到着。丸太に腰掛けて昼食のカロリーメイトを食う。ここも意外に観光客が多く、数十名に及ぶグループが行列をなしている。熊鈴を付けてるのはどういう勘違いだよ。
15分ほど歩いて標高1930mの山頂。空気が澄んでれば富士山や各アルプスのパノラマがまるで日本の中心に立っているかのような気分にさせてくれる山だが、今日はガス気味で、かろうじて諏訪盆地や松本盆地、美ヶ原が霞んで見える程度。まぁこの時期に雨が降ってないだけでもラッキー。よく登ってきたなという達成感は充分。
チャリで高ボッチ高原にも寄り、下りでは一般市民のミニバンや軽を煽って強引に追い越す。なんてむなしいんだ。

今夜はまたサッカーだのF1だのと中継番組があるが、そろそろ心を鬼にして生活を守らねばならぬだろう。レース本番まであと1週間だ。

6月18日 ゲソ売り切れ

だるいのはいつものことだからチャリで出撃した際は気付かなかったが、今日は明らかに足が回らない。昨日の疲れもあるけど、ここ数日バイオリズムがドン底にあるのだと思う。呼吸力の強化も兼ねてるから、苦しければ苦しい程いい練習にはなるのだが。400mUPの美鈴湖でもうイヤになり、さらに200mUPの渋池では止めるつもりでスローダウンしたが、タイム計測のためもう100mUPの第2CPまで頑張ってみる。もちろんタイムはズタズタで、しかも完全に足が売り切れた。トレーニングと言うより、坂への恐怖心を植え付けられた気がする。
misuzu0618ともかく美鈴湖まで下りて、遊歩道を歩いてみる。梅雨の晴れ間の土曜、やはり釣り人が多い。いつもは通過するだけのポイントだけど、まったりしてみると意外に、山に囲まれたひっそり感がいい。チェッカーズの「愛と哀しみのラストショー」が似合いそう(誰も知らないか)。

夜は電器屋に行ってDVDレコーダーのパンフを漁ってくる。自分は録画して観るほどテレビ好きではないので無用だが、実家の親父が「DVDってどうやって観るんだ」と嘆いている。いや別に、父の日にどうのこうのという訳ではない。だいいち今年の私にはそんな余裕が無い(以前はiBookを身内にばらまいてたのだが)。ただ、「もし買うならどれかなー」とパンフを眺めるのが趣味なだけ。でもDVDレコの歴史をちゃんと学んでこなかったせいで、どれがいいのかさっぱり分からん。好きなメーカーはPioneerなんだけど、東芝や松下あたりが簡単そう。

6月17日 雪渓に向かって走れ

深夜サッカーを観たあと豪快に眠ってしまい、またしても大寝坊だ。急いで生卵乗せカレーを食って気合いを入れ、チャリで出撃。近頃ダラけてるので、距離とアップの両方を稼ぐことを念頭に、まず大町市へガンガン向かう。
2時間弱で着いた木崎湖なんぞには目も呉れず、小熊山(林道小熊黒沢線)を登り始める。何でもインターネット情報によれば、この山からの景色が良いとのこと。ただし名前の通り熊が出るらしいから、念のためケータイのMP3機能を鳴らす。それまでの平坦な道から一転してぐんぐんと標高を上げて行くが、時々足を止めて写真を撮る。激ユルのCECILじゃなくて、QUEENのBICYCLE RACEみたいな、やる気の出そうな曲を入れておくべきだね。
途中、小熊山山頂へのトレッキングコース(片道20分)があるので、予定外だが歩いてみることにした。10mも歩くと、さっそく熊の足跡が…。やっぱやめた。
fromkogumaチャリでだいぶ登ったところで、目的地のパラグライダー場に到着。うわ〜、この俯瞰は凄いわ。写真じゃうまく表現できないけど、かなりの高度差感と広がりのある景色だ。大糸線の電車がチマチマと動いているのも見える。草地に座ってまったりと眺めるも良し。
帰りは、北側に下りることにする。北アルプス鹿島槍ヶ岳や五竜岳の雪渓に向かって走るとハイな気分。路上にたむろする猿たちを蹴散らして(いやどいてくれただけ)、スキー場まで下りると牛の放牧が見られる。夏のスキー場をサイクリングするのって妙に楽しいんだよね。ここからさらに西側に下りる。
あとはマクドで空腹を紛らわせ、アウタートップのハイスピードで松本に帰った。そんなに急がなくても雨夢最終回には間に合うのに。

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