10/27 紅と黄とみどりのマキオー
木曽路はすべて山の中である。その中枢たる福島から西に折れ、さらに山奥へ進むと、どん詰まりに一時「第二の夕張」とも呼ばれた王滝村が残存している。尤も我々のクラスタには、やたら長距離なスポーツイベントが色々あることで知られる土地だ。今日の第3回おんたけ湖ハーフマラソンは、その中ではかなりユルい方だろう。
前日から自転車でキャンプイン!とかいう構想もあったが、台風で開催が危ぶまれてたし、気温が低下しているし、長野マラソンの参加申込日だったし、そもそも現地でキャンプ出来るか分からないし…などと言い訳を並べて、けっきょく当日早朝にクルマで松本からレッツラゴー。あまりに眠いので途中で仮眠を取りつつ、7時に会場の松原スポーツ公園に到着した。気温3℃という冷え込みのなか、ゆっくりと準備を進める。驚いたのが駐車場のクルマ。名古屋、名古屋、名古屋、三河、尾張小牧、一宮…。さすが愛知県の水源地ということか、まさか松本ナンバーがマイノリティだなんて。
あろうことか参加通知書を忘れた。どうせ何とかしてくれるのだけど、その己のテンションの低さにちょっとショック。なんせ練習量が9月に20km、10月はこれまで75kmとあまりに少ない。自己ワーストとの闘いになるだろうが、一応1:35'を目標とする。ウェアは長袖レーシャツにハーフタイツ、軍手とやや重装備。シューズは決戦用ではなく練習用だが今年の主役(アディゼロ)マナちゃん。9時に号砲が鳴る。抑えて、抑えて…。
あれ、けっこう脚が回るな。気持ちのよいペースで走れている。御嶽山こそ雲の中だが空は晴れて、御岳湖は風光明媚の秋。去年もこの大会にエントリーしていたものの、前月の交通事故で欠場となった。その無念を晴らすランでもあるんだ。10km地点で42'29"、きっちり1:30'を目指すペースになっている。
だが牧尾ダムで折り返し後、復路の登り坂で脇腹痛が悪化し大きくペースダウン。朝食の摂り過ぎか、いや単なるトレーニング不足だろう。強気の競い合いをしていたライバルにも置いて行かれ、もはやこれまでか。脚にキている訳じゃないのに悔しい、粘れよ。
粘った。どうにかペースを取り戻し、ライバルに追い付き追い越す。公園への登り坂もこなし、ラストスパート。しかし他部門のランナーがゴールテープを切るところ、横から邪魔するのも無粋なので、ここはゆっくりと後に続いてフィニッシュ。それでも余裕の1時間29分06秒でゴールとなった。総合775人中で33位も悪くはない。全体的にはさほど苦しむことはなく、楽しいレースだった。
意外に走力の縮みシロが少なかったのは歳のせいか。だとすると伸びシロも少なくなっているのだろう。その点は焦る。
レース後の「どんなにゆっくりしても、どんなに食べてもいいよ」という開放感はハンパない。ぴょんぴょんと写真を撮り回ったり、ブース出店で食べ歩いたり。それでもやがて別れの時は来る。クルマで牧尾ダムに寄り、静かに御岳湖を眺めたら、さよなら王滝村。また来るよ。
疲れた体でのドライブは危険だし、塩尻などでやや混む箇所もあったが、無事帰宅。これで今年のランニングイベントはもう終了。膝の調子と相談しつつ、来年の長野マラソンに向けて練習していくことになる。予想タイム2:59'30"で申請してしまったから、その約束を守りたい。今日の結果に安心してはいられない。
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