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5/24-26 わんこが宮田 コマガーネ

金曜未明から松本市内で火災煙が発生し、大気汚染物質の異常値と外出を控えよとの通達が出ている。にもかかわらずフル装備のランドナーで出撃。善知鳥峠で盆地を脱出する頃には、だいぶ喉が痛くなってしまった。だいじょばないか?

という訳でやって来ました上伊那郡宮田村&駒ヶ根市の駒ヶ根高原。平日に来たからには、軽食喫茶ガロのソースカツ丼を食う(土日は激混みなので)。今回はエビフライも乗ったミックス丼。予想以上に海老の味が強い。

Camp駒ヶ根キャンプセンターに連泊の手続きをとり、お湯を沸かしてスティックコーヒーを飲む。キャリア等を外した空荷チャリでまた出掛け、中央アルプス・ヒルクライムの受付へ。グランフォンド軽井沢と同じ運営なので、GRANFONDのフラッグがいっぱい立っている。参加賞は養命酒さんの提供が無くなった代わりに羊羹とホテル千畳敷のタオルが付く。近くの温泉に入ってねという配慮かな。去年は二日目のみの参加だったが、今年は初日からのダブルエントリーにした。体力は持つだろうか。

Wankoわんこ寺こと光前寺にお参りし、早太郎おみくじを引くと末吉。街へ下りて西沢スーパーで食材を買い出しする。と言ってもレトルトばかりだが。また登り返して早太郎温泉の宮田村側にある「こまゆき荘」に入浴。アルカリでぬるぬるする、いわゆる美人の湯が心地よい。

こまくさ橋を渡ってキャンプ場に戻り、米を炊いて夕食。暗くなるとさすがの星空で、おおぐま座がちゃんと大熊に見える。

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土曜、高原の朝は冷える。少しウォーミングアップしてちょうど良くなった。宮田村文化会館が宮田高原ステージの会場だが、少しパレードランをして、林道寺沢線の入口あたりが実際のスタートになる。朝7時から30秒ごと10名ずつスタートを切って行く。

Tera自分は中ほどのゼッケンなので2分後。いきなりの激坂におののいている間に同時スタートの連中はほとんど先へ行ってしまう。おっそろしいなあ。コースプロフィールは10.7km890mUPで、狭く変化が少ない。それでも登る程に時々、左手には停まって写真を撮りたくなるような風景が現れる。痛ジャージ勢のボス(?)武蔵野アニメーションやヤマノススメ、なつまちの青いの、しぶりんあたりは抜いたが、諏訪姫やなつまちの赤いのにはとうとう追い付けず。呼吸に気を付けつつラストスパートしてフィニッシュ、最低限目標とした50分は切れた模様。

保育園メダルとアクエリアス、預け荷物を受け取り、キャンプ場の炊事場では何とEAT&JOYさんが焼きたてのピザを振る舞ってくれる。状況をみて複数回オッケー。今年は開催時期を早めたためレンゲツツジの群落は観られないが、丘を歩き登ると宮田高原山頂の展望所に到達する。

Miyada!!……ここまで感動するのはいつ以来かと思う絶景。左手に浅間山や八ヶ岳、伊那美篶の河岸段丘、正面から右にかけ南アルプス自慢の名峰群と水鏡の伊那谷。後ろは明日登る千畳敷カールや宝剣岳が間近である。参加者のほとんどがピザに群がりっぱなしで山頂まで来ないのは、勿体なさ過ぎないか?

集団下山もまったりと進む。縦一列チドリ隊列を守らないと違反で失格だけど、たまに調子良く抜いてく人たちがいる。特にあの赤いチーム・・・急いだところで、先導車の後ろに馬鹿が団子になるだけだよ。「ふるさとみやだー♪」と村のイメージソングが流れる会場では、エビフライとソースカツの弁当とドリンク、菓子等が振る舞われる。この旨さがサプライズ。さすが期待以上のサービス感あるイベント、表彰式を見て解散。自分の成績は49'09"で完走66名中33位、ちょうど半分か。

Oonumaル・ノール・リヴィエールのアイスドーナツも旨い。キャンプ場に戻り、午後は丸々ヒマ。強制的に発生するヒマって良いもんだね。たらふく食べた分のカロリーは消化したいが、もうチャリは疲れた。暑いので街に下りたくもない。仕方がない、高原を走ろう。肺に負担を掛けない程度の超スロージョギングで家族旅行村、光前寺の裏を回って大沼湖など1時間。

さらに日陰のパノラマ遊歩道も小一時間歩き、スキー場の上からの展望や山歩きを楽しむ。筒井商店のりんごパイやすずらん飲むヨーグルトがこれまた旨い。あとはお馴染み「こまくさの湯」でまったり。同じ早太郎温泉でもこちらはさっぱりな湯。夕日が沈み、キャンプ2泊目。

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程よい筋雲、朝凪の駒ヶ池に映る山々が美しい日曜。中央アルプスヒルクライムは最終日の駒ヶ根高原ステージを迎える。参加者は約100名弱、去年より少し減ったか? 広報さんもっと呟いてよ。痛ジャージはろんぐらいだぁす!、ゆるキャン△、エヴァ、ラブライブ等増えた。今日の自分は黒森峰学園のジャージを来てクロモリ重戦車気分。実際、昨日の疲れが残り脚が重い。

Shirabi7時の2分後スタート。コースプロフィールは9.3km779mUPで昨日より少しだけお気楽極楽。またしても同時スタートのトレインには置いていかれるが、思ったほど後続に抜かれまくってはいない気がする。普段は路線バスと関係車両しか走れない狭い険道、深い谷の向こうに雪渓の山々が見え隠れする。

相変わらず心肺に負担を掛けられず、ケイデンスを上げるよりパワーで何とかしようとしがち。ラストスパートポイントは逃さず、力を出し切る気持ち良いフィニッシュでしらび平駅に到着した。チャリは下山トラックに預け、ドリンクと完走証を受け取る。

1000jouさあここからが本番だ。恥ずかしながらロープウェイ始発の前面にかぶり付き、千畳敷駅まで7分半の旅を楽しむ。標高2612m、ホテル千畳敷でドリンクとソースかつ丼弁当を受け取り、まったり昼食…じゃなくて朝食? 外に出ても、日なたは暑いくらいの陽気。左手に残雪たっぷりの千畳敷カーーーーール!と宝剣岳、右手に伊那谷と南アルプス、ちょこっと富士山も。サングラスを忘れたのを後悔しつつ、カールを軽〜く一周する遊歩道で別天地の雪上散歩を満喫する。ここまで来る参加者は3人くらい。ホテルからでも絶景が拝めるのでそんな無理しなくて良い。

Houken表彰式も和やかに終了。下りのロープウェイも前面にかぶり付くボク、お子ちゃまですいません。シャトルバスに乗り継ぎ駒ヶ根高原でチャリと再会、成績表を受け取る。44'32"で去年より18秒遅くなっちゃったが、これが2ステージ制の難しさか。完走87名中36位、二日間総合で46名中24位となった。イベントは基本ひとりぼっちの○○参加だが、ツイッター等で繋がりのある人に結構お声がけ頂いたのはとても嬉しい。「動画が役に立った」とか、最高の褒め言葉ありがとうございます。

すずらんソフトクリームを食べて自宅、じゃなかったキャンプ場に戻りテント回収。自走で帰る気力は残っておらず、駒ヶ根駅から輪行で松本に帰る。これも旅のうち。松本駅前はAACR参加者の輪行風景がみられる。中央アルプスの参加者が減った原因はこれと被ったせいか? 盆地の空気は元に戻っているが、市内は相変わらずキチガイじみたマイカー大渋滞。

6年前に参加した鳥海山以来のステージ制レースを、無事乗りきれてホッとしている。どちらも満足度では日本最高峰(多分)、これからもみんな頑張れ。

追記:ニコニコ動画向けダイジェスト↓

5/18-19 この素晴らしいプラネタリウムに広報を!

先月後半からイベントやツーリングが続いたので、自宅でゆっくりする週末は久々に感じる。とは言えちょっとは出掛けよう。土曜はチャリで山辺の松本市教育文化センターへ。ここのプラネタリウムは長らく半端なデジタル式(メディアグローブ)だったが、先月末に光学式のオルフェウス投影機を核とするハイブリッド式に生まれ変わった。

Orpheus11時はたっぷり星座解説オンリー回。プラネタリアンさんが新システムを使いこなせるのか?などと心配していたが、適宜録音された音声解説も使いつつ、とても分かり易く進行する。時間が短いと「知ってる話」ばかりになりがちだが、40分もあれば初耳な星座エピソードもそれなりに織り交ぜてくれる。そしてオルフェウスさんの表現力は星の数、色、またたきなど素晴らしいの一言。現状オーバースペックとも言えるが、光学式はなかなか陳腐化しない(明石のイエナさんは半世紀以上を経てなお美しい)から永きにわたって頼もしい。長野県内では佐久市子ども未来館にもオルフェウスさんが居るけど、あちらはさっさと子供向け配信番組に切り替わってしまうのが難。松本は大人向け番組回もあるし、毎月とは言わんまでも季節毎に見に来る価値はある。

問題は場所が辺鄙すぎて、90席のうちせいぜい十数席しか埋まらないこと。観覧料収入で運用費を賄うビジネスモデルじゃ無いとは言え、この素晴らしさを市民のほとんど誰も知らない状況は(税金が)もったいなさ過ぎる。広報、がんばってね・・・。

隣りの旧山辺学校校舎も観覧していく。昨日国宝になることが決まった旧開智学校については「高価で住民を苦しめた」と軽くディスり、「こちらはコストダウンを図り現実的であった」と胸を張る解説文が面白い。

Yamabe近くのスーパーで昼食後、山辺の奥へ向かう。斜度15%のコンクリが延々続く「桜清水坂」は、あまり時間を掛けたくない時に最も効率的なトレーニングが出来る。区間35'53"、うう遅い。帰りに宮原の道祖神に寄ってみると、抱擁像がユニークだ。彫られたのは天明の大飢饉の頃、繁栄への切実な思いが刻まれている。自分はちゃらちゃら走りまわったり食いまくったり、何だか申し訳ない気分。

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日曜は月例のギターサークルで、美鈴湖畔ピラータへジョギング往復。アンサンブルの練習が進捗してきたし、そろそろソロも考えなくては。

むらよしギムナシオンに、去年の中央アルプス・ヒルクライム駒ヶ根高原ステージ参戦記をアップ。今年は開催日が前倒しとなり、もう次の週末だ。前日の宮田高原ステージとダブルエントリーしたので、ちょっと大変だけど超楽しみ。

5/11-12 浅間山とカレーめん

Toast土曜の昼、輪行で小諸駅に降り立つ。自転車を組み立て、ティーサロン寿徳で小倉クリームトースト&紅茶を頂く。小諸に来たらこれは食いっぱぐれたくないもの。

爽やかな天気のもと、浅間側の坂を登っていけば信州青少年の家、前日祭会場である。ちょっとした補給食やクーポン券、勇者の証、あとキャラクターオプションとしてヤマノススメを追加してあったのでそのTシャツなども受け取る。今回ロゲイニングめいたイベントはないのでケバブを食ったりしてまったり、三宅大志さんらのトークショーは音響難で半分聞くくらい。

本番のビンゴ大会はお馴染み東城咲耶子さんの進行で。手持ちのカードがわりと早く揃ってくれてまだ高額賞品もよりどりみどりだったが、planetarianのバッジがあるなら私が頂かなくてはなるまい。

街へ下りて古久清食堂で夕食。スーパーで朝食を買い出しして、そこら辺の草地でゲリラキャンプ…毎年このパターン。そういえば何で三年連続で同じイベントに申し込んだんだろう。運営さんがネクロマンサーに扮したキービジュアルに惹かれた訳じゃないぞ?…でも小諸に来れば何か良いことがあるってイメージがあるんだ。夜空を見上げればうしかい座、おとめ座、しし座といった春の星座たち。

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Start日曜の朝、ちょっと冷えるが今日も良い天気になりそう。信州青少年の家に続々集まるオタクな青少年たち(ほぼおっちゃん)。実数は不明だが、値上げにも関わらず去年よりだいぶ増えたらしい。影山ヒロノブさんのゼッケンが340だからそれくらいかな? オタクの大群が公道を堂々駆けるイベントはレアだからな。キャラクタージャージもびっくりするほど多彩で、特にゆるキャンおじさんが増えたなー。けもフレは絶滅。走り易さを度外視したコスプレさんもちらほらいらっしゃる。あんたら優勝。

見た限りランドナー乗りは私ともう一人だけで、その人と昔話をしているうちに開会式、そしてグランフォンドKOMOROが7時の一斉スタートを迎える。パンツァーフォー! 序盤の1000m林道なら長蛇の列も無問題(?)。乗鞍仲間のKさんGさんらとだいたい同行して軽井沢エイドへ。ここからは北へ、峰の茶屋越えなので完全にばらける。

Tsuma楽に1イベントを完走することより、私が維持増進したいのは旅を楽にするための体力。今年も「クロモリ重戦車ゆるキャン△仕様」と銘打ってフルキャンプ装備を貫きつつ、登り坂は出来るだけ攻める。戦車は重い方が強い。去年との違いは、サイドバッグにガルパン黒森峰ワッペンを、フロントバッグにゆるキャン△ワッペンを夜なべして縫い付けてあること。マップケースやサコッシュはラブライブとプラネタリアンで飾る…いったい私は何おじさんなのか。

群馬県に入り、雄大な浅間山を望む北軽井沢エイドを経て、干俣のしみずにはキュアエイドが登場。わぁいぷいきゅあシールもらっちゃった。少し先には、かつて小串鉱山へ通じていた毛無道の入口を見つけ、いろんなことを思い出す。

Megumin嬬恋エイド前後のキャベツ畑が広がる風景も素晴らしい。雨には雨の良さがある、と思うけどやっぱり晴れているに越したことはない。いよいよ体力の残りが心配になってくる地蔵峠への登り。暑くてボトル水も心配になった、絶妙な位置にキュアエイドが再び登場。私設とのことだが完走率を10%くらい押し上げたに違いない。長野マラソンで壊した肺が完治してなくてちょっと苦しいが、どうにか最高標高地点1732mの湯の丸エイドに到達する。

Curry_2エイドのカレーライスだけだと重戦車には燃料不足なので、おもむろにガソリンストーブで湯を沸かし、カレーかぷめんを作って食う。もう一つ持ってきていれば、ゆるキャンなでしこコスプレの人にご馳走できたのになー。

長野県に戻り、霞んではいるが八ヶ岳・蓼科山の眺望も広大。運営サイドが「最も見てもらいたい景色」だろう。悪魔おじさんさんのエールを受けて最終難関のDevil's slopeも攻略。小諸エイドからほんの少し走れば100kmゴール。去年の苦情を受けてか「これでもか!」ってくらい分かりやすく表示してあって、同日開催のグランフォンド軽井沢の人達が間違って入り込むほどだった。

Hishino_2雨でひたすら先を急ぐしかなかった去年に比べると30分以上遅い。それだけ長い時間楽しめたのだから良しとしよう。ピカッとオジ☆チャンどもの背中を見るためのイベントなのだから、ボリュームゾーンの真ん中にいるのが一番おトクだ。しゃかりきにペダルを回した後はちるちるのジェラート。コスプレ組に準じるくらい目立つ格好をしていたので、道中たくさんの人に声を掛けて頂いた。こんな嬉しいことがあるか。名残惜しくお別れし、小諸駅に下りて輪行。駅の階段が凄くキツく感じられるほど、脚を使い切った一日だった。

最近話題のルール&マナー面は、さすがみな嫁を背負ってるだけあって大人しい。ドラフティング前提の声掛けが過剰にも感じられたが、無いよりは良いのだろう。それよりおクルマ様の気持ちを考えて隊列を短くするなど、背中に眼が付いているかのような背後に至るまでの気配りが大切ではないかな。まぁ、たまには皆でうわーっ!て走るのも楽しいね。

5/5 うちぼーい!

Rise明るくなる前に目が覚め、動き出す。人間本来の生活サイクルを取り戻せるのがキャンプ生活の魅力と言えよう。パッキングを終えて浜に出ると、太陽が水平線から顔を出したところ。さあ今日は走るぞ。行け、行く先は館山だ。

千倉を経て最南端の野島崎へ。岩場の探険が大好きで、つい時間を掛けすぎてしまった。館山市に入った所にあるのが安房一ノ宮の安房神社。白い鳥居に砂利の参道が映える。社殿は鉄筋コンクリートだけど、早朝の雰囲気や良し。

Awasunoもう一つ、洲崎神社(すのさきじんじや)も参拝。こちらの方が一ノ宮であるという主張が激しい気がする。長い石段と、富士山遥拝所が特徴。これで旅の名目である房総一宮巡りは完了した。洲崎灯台から内房の海沿いを北上する。

館山の砂浜は昔水泳合宿で来ていたので懐かしい。お陰で、カナヅチだけど「一重のし」だけは出来るようになった。ジャスコで早めの昼食、落花生焼酎「ぼっち」もここで買っておく。

がんがん漕いで、道の駅保田小学校に侵入。恐ろしくごった返しているが、入浴利用は私一人でラッキー。こうしてぎりぎり、金谷港1225発の東京湾フェリーに間に合わせた。鋸山が遠ざかって行く。さよなら千葉県、予想以上に濃い魅力があって周り足りない。また来るよ。

Kanaya久里浜港で神奈川県に降り立つ。ここからJRに乗ってしまえば帰りが楽なんだけど、途中の鎌倉から大混雑が予想される。あとちょっとだけ走るんじゃ。あ~ブルーライトヨコスカ~♪ 横須賀で記念艦三笠を外からだけ見て、シェンムー聖地のどぶ板通りを押し歩き、逗子で相模湾側へ。浜はすっごい人手、ここはヘウンデか。

由比ヶ浜からは猛烈な渋滞。もうね、ばっかじゃないの。自転車はロード乗りの流れに乗りますが…。前方にはうっすら富士山。南鎌倉高校女子自転車部のテーマを脳内に流しながら、江ノ島前を過ぎるとようやく走り易くなる。しかしもう体力的にへろへろだ。

EnoJR茅ヶ崎駅でサイクリング終了、今日の走行は128kmくらい。輪行して相模線~中央本線~篠ノ井線で松本に帰る。GWはあと一日あるけど、テント干しや休養に充てる。それでも元々2泊の予定だったのを一つ増やして、がっつり旅を楽しめた。坂がないので翌週に控えるグランフォンドKOMOROに向けたトレーニングとしては物足りなかったか?

5/4 そとぼーい!

Sotobo大多喜駅の駐輪場にチャリを置き、いすみ鉄道の始発に乗る。単行列車に客一人の旅情。終点の手前でやっともう一人乗ってくる。

大原駅で乗り換え。JR外房線は生まれて初めてだろうか。車両は房総色の209系つまり京浜東北線のお下がりだが、先頭車両はセミクロスシートに改造されていて、きらきら眩しい海を眺めながら南へ進む。安房鴨川駅からは内房線となり、館山から北へ向かう。こちらの海もなかなかだ。工業地帯が見えてきて、君津でスカ色のE217系に乗り継ぎ。

Nakano五井駅で房総ちらし弁当と房総横断乗車券を買ったら、さぁ小湊鐵道。昔の京成電鉄のようなカラーリングのキハ200形が3両編成で運行される。都会の近くながらドローカルっぷりが味わえるし、さすがGWという盛況で鉄子や立ち客も多い。トロッコ列車の始発駅である上総牛久で若干降りるが、養老渓谷を経て終点の上総中野駅まであまり状況は変わらなかった。

銚子で買ったぬれ煎餅をふにふに食べ、もはや懐かしい感じすらする菜の花カラーのいすみ350型に乗り継ぐ。こうして房総の南半分を鉄道でぐるり一周、昼過ぎに大多喜に帰って来た。いつかマンドリン・ギター列車とやらにも乗ってみたいね。昨日寄ったショッピングセンターではBOSO娘という【ろこどる】がライブをやるらしいが、一応これはサイクリング旅、うしろ髪ひかれ隊思いで先を急ごう。

2f昨日成田空港あたりで見掛けた風景ポスターが気になっていた。調べると大多喜町にあるようなので、養老渓谷にちょっと寄り道する。やってきました共栄・向山トンネル。2階建てトンネルとも言われ、出口が上下二段になっているという奇景である。さらに近くの遊歩道を進むと弘文洞跡という、これまた奇景が拝める。いわゆる映えるのはこの二つだが、夕木川沿いに国道に戻る道が狭いの、地層剥き出しな素掘りトンネルが3つありの、猿の群れが出現しいのと秘境感バツグン。思わぬ旅のハイライトとなった。

Tatsuta久留里線終点の上総亀山は、なんでこんな所に駅があるのかしらという風情。ここから南へ、いつの間にか峠を越える。鴨川市も何かアニメの聖地だった気がするが激しくスルー。明日の旅程がタイトなのでなるべく先へ進みたい。南房総市に入り、道の駅和田浦で夕食とする。せっかくだからクジラ料理を食べよう。肉と魚の中間のような味? 商業捕鯨再開ってこの街に恩恵はあるのかな。

降水確率0%とは何だったのか、雨が降ってきた。雨雲レーダーを確認すると、当面は激しい雷雨が断続的に襲ってくるようだ。もう、ここでいいや・・・。雨をしのげる場所を見つけてテントを張り、次の朝を待つ。

5/3 今すぐイスミー

99テントを叩く雨音に目が覚める。晴れる筈では? ほどなく止むが、濃霧スタートの一日となった。眼鏡がすぐ曇るから困る。内陸の芝山町に入り、成田空港A滑走路を望む「ひこうきの丘」で一休み。霧の影響か7時を過ぎてようやく離着陸の音が聞こえるようになったが、風向きが悪くこっちからはさほど見えない。

芝山はにわ道を飛ばし猿尾トンネルを抜けると、下総台地から九十九里平野に出る。道の駅蓮沼でも一休みして、砂浜へ。あぁ〜九十九里浜〜♪ 長らく長野県に住んでいると、こんな景色が有り難いのだ。県道30号を南へ、前を走るロードを追っているうちに白子温泉街、宗教都市長生を抜け一宮町に入る。

Hadashi玉前神社(たまさきじんじゃ)も香取神宮のように黒い拝殿でカッコいい。奥に「はだしの道」という砂利敷きがあり、靴と靴下を脱いで三周すると御利益があるとのことでチャレンジ。これがとんでもなく痛くて、本当に三周するのがやっとだった。上総一ノ宮と言えばこれ、強烈な印象を残した。

佐原市から100kmあるが、坂らしい坂がないため昼過ぎには目的地の大多喜町に到着してしまった。ここを舞台にした「アクションヒロイン チアフルーツ」というアニメがあり、濁点のないタイトルのためか存在感は今ひとつだが、豊作と言われる2017年でもトップクラスに面白い作品だったと思う。私は佐賀より先にここに来る必要があったのだ。

Sankuchi今すぐいすみ鉄道に乗りたいが、それは明日のお楽しみ。鉄道社員の一人がアニメに理解があり、聖地巡礼マップを制作・配布してくれている。これを頼りにまずは三口橋で城と列車の写真を撮り、続けて大多喜城に攻め込む。初代城主が本多忠勝とのことで、そこに藤岡弘、が居そうな雰囲気。天守閣は鉄筋コンクリート製だけど。

房総中央鉄道館も見ていく。採算は取れないだろうが、趣味でこういう展示ができたら最高だろうな、と思わせる模型群が楽しい。町を一回りしても、まだまだ夕方前。駅前の食事処「番所」の行列が捌けているし、早めの夕食にしちゃおう。猪十六丼が旨い。最終的にはビビンパのような食べ方をする。

4x416しかしこの店、近々バイパス沿いに移転するという。諸事情あるのは理解できるが、駅前から活気が無くなるのは悲しいな。今は何でもかんでもおクルマ様、おクルマ様だ。

そのバイパス沿いにあるショッピングセンターで時間を潰し、暗くなってから公園でゲリラキャンプ。

5/2 銚子をそろえてペダリング・ペダリング・ペダリング

Ckd実家近くの常磐線金町駅から輪行スタート。輪行袋とフロントバッグを新しくしたのだけど、同じ型番でも昔のより余裕を持って作られている感じがする。キツキツじゃない。

千葉県に入り、我孫子駅からの成田線はたぶん初乗車。スマホなんて弄ってる場合じゃない非日常空間が始まる。10両編成は単線を突っ走り、だんだん水郷めいた車窓に変わっていく。成田駅で6両編成に乗り継ぐと、ますます鄙びていく。銚子駅でいよいよ銚子電気鉄道の2両編成に乗り継ぐと、車内はレトロだしアナウンスは面白いし、やれるだけの努力は感じる。ぬれ煎餅を購入していこう。

Inubou終点の外川駅で下車し、自転車を組み立てサイクリングスタート。犬岩で屏風ヶ浦を遠望してから、最東端の犬吠埼へ。青空に映える白い灯台だが、中は混んでそうなので入らず。一人旅は淡白なのだ。少し進むと、ゆうなぎという食堂を発見。ここで近海まぐろ丼を頂く。たっぷり満足、空いてて良かった。港の観光地あたりはどこも大行列で大変そう。

Ootone利根川河口を背に、西へ走る。途中から大利根自転車道があって、広々とした景色が気持ち良い。自分のサイクリングの原点って江戸川だったから、それに近い感覚が蘇る。右手には鹿島工業地帯、正面には筑波山がうっすら近づいてくる。

下総国の一ノ宮、香取神宮へ。クルマの人は駐車場待ちの列。境内もまるで初詣?ってくらい賑わっている。もしかして令和の初詣ってノリなのか。黒漆塗りの拝殿は、今まで見た神社の中で一番カッコいいかも。そう言えば昔ピッチャー鹿取っていたよな、関係ないけど。

Katori佐原市街地に入ると古い町並みと、舟運を模したミニ客船が人気を集めている。そういえばここ観光地だった。伊能忠敬記念館はもう閉まる時間かあ、下調べしておけば急いで来たかもな。柳湯という昭和レトロ過ぎる銭湯に入り、スーパーで夕食と朝食を調達して近くの公園でゲリラキャンプ。自炊用具のない軽装備サイクリングで、今回の旅は千葉県(下総・上総・安房)の一ノ宮巡礼を名目とする。

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