6月12日 踏切の涙
「チャリで白馬までの往復なんて余裕だ」なんて昔公言したことがあったが、未実行なので今日やってみることにした。行きはLSDを意識してなるべく停滞しないように、木崎湖・中綱湖を華麗にパス。後立山連峰や雨飾山を背景とした青木湖はさすがに美しいが、それをも横目にしながら佐野坂峠を越え、2時間40分で白馬駅前に到着した。帰りのことを考えると、さすがにここは遠いと感じる。ジャスコのベンチでレモンコークをあおりながら、昨日買ったポッキーを貪る。
帰りは、普段見慣れない山々の写真を撮りながら進む。白馬の語源となった「代かき馬」の雪型もはっきりわかる。青木湖では岬の湖面に降りてみたりもした。さらに中綱湖をへて木崎湖に向かう。
その時である。周りに田畑しかない小さな踏切で、乗用車が脱輪しているという非常事態を発見。現場に駆けつけてみると、踏切を塞いで私の交通を妨げたことを詫びてきた。「押しても動かせないんですか?」と聞くと「はい、いま人を呼びましたし、列車も止めました」。…そんな、一生に一度あるかないかの不幸を、実に冷静に言ってのけるものである。まだ30代と思われるヤンパパで、幼い娘2人が事の重大さを理解せずに周りでぴょんぴょん遊んでいる。私はしばらくそこに留まることにした。いざ持ち上げるって時に男手が必要になるかも知れないことと、野次馬根性半分である。やがてJRのライトバンとJAFのトラックが到着して、ジャッキアップ。さて、どうやって前へ動かすの?
そこへ近所のオッサンが、営農サンバーを駆って鉄製のハシゴを持ってきた。これがGood Job!! 脱輪していた車輪がうまい具合にハシゴに乗り、乗用車は脱出成功。JR職員はケータイで列車運行再開を指示していた。私は退散。となりの海ノ口駅に寄ってみると、まだ出発できないでいる列車の中で、乗客たちが退屈そうにしている。もうちょっとだけ我慢してね。
アルプスの夕陽に見とれながら帰路を急ぐも、途中からナイトランになってしまった。スキヤでキムチ牛丼セット特盛を食らってから帰宅。
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