« 2010年7月 | メイン | 2010年9月 »

8/9 ヘイ 新潟 ハイジァラバウェー

Niigataminami 海沿いでのキャンプは蒸し暑かった。全身筋肉痛に鞭を打って秋田県の象潟駅で輪行、18きっぷで羽越本線上りの始発に乗り込む。酒田~村上間がキハ47なのがちょっと嬉しい。新潟での長い待ち合わせ時間は、駅前や電器屋をうろうろする。快速くびきの号で青海川眩しく、新井で信州色の普通列車に乗り換えれば長野県に帰れる。

今回の旅は往きの列車内でもコロコロ予定が変わったりした。川原毛なんて当日まで地名も知らなかったが、あの秘境感は東北サイクリングに持つイメージそのものだ。終わった時に全てが無駄に思えたらどうしようなんて考えていたけど、密度の高い旅の充実感は確かにある。そして、より高いレベルの自由が欲しければより高いレベルのトレーニングが必要だとも痛感した。ええっ、まだやるの?

8/8 チョーカイテイオー

8/8 チョーカイテイオー
鳥海郷を撤収して矢島駅前に移動すると、こっちにも裏手にテントを張れそうな広場があるじゃん。まぁいいや、ここまではウォーミングアップってことで。由利高原鉄道に乗りたい気持ちをグッと抑えて、鳥海バイシクルクラシックという自転車ヒルクライムレースの2ndステージコースを走り始める。時刻は7時半、気分はチャンピオンクラスだ。…が重荷と疲れでそうそうは進まない。コースには下りもありやがる。晴れて暑いし、時々休んで心拍を落ち着かせながら進むのがやっと。対向車の人が「さっき小熊がいたよ」と言うが、引き下がるわけにはいかない。空は曇ってきて丸々3時間、レースだったら失格→遺体収容車逝きのタイムで祓川にゴールした。

鳥海山五合目まで来たんだし、山頂まで行きたいではないか。しかしレースのついでに寄れる美ヶ原や乗鞍岳のような生易しい登山道ではない。時間が掛かるのを覚悟で歩き始める。七合目からはまた晴れて暑くなる。岩場や湿原、雪渓歩きなど変化があって明るい道だが、九合目からいよいよヘタって足が上がらなくなってきた。

矢島口の山頂が七高山。でもこれは外輪山で、内側の新山の方が数メートル高い。絶壁の外輪山を降りてまた登るのが一苦労で、岩が積み重なって出来た新山2236mにやっと立つ。下の空洞をくぐれるのが面白い。展望は、山麓が雲に隠れているので周辺の絶壁のみ。

解け出している雪渓を、多少濁っていても飲むのが山ヤの常識らしい。まぁ自分の腹でも大丈夫だろう。それより膝が耐えきるよう祈りつつ祓川まで下山し、往復5時間半掛かった。

鳥海山を振り返りながら象潟へ下りると、日本海の夕日に飛島が浮いている。キャンプ場にテントを張り、温泉は道の駅で。もう走らない。

8/7 地獄への階段

8/7 地獄への階段
朝5時半、須川温泉からの登山道を歩き始める。4kmなら30分で行ける、とタカをくくってたら90分かかった。登山競走のノリで計算すると大幅に狂うな。ともかく標高1627m、栗駒山の頂きに到着。南北に中央分水嶺が連なり、岩手・宮城・秋田3県の境界をなすこの山は、まさに奥羽山脈のド真ん中である。下山も別ルートで90分。

チャリを出撃させ、秋田県側を栗駒道路から降りてゆく。噴湯あがる小安峡を過ぎ、こまち湯っくりロードで登りに入る。沼が点在する木地山高原を過ぎ、もうひと登りすると泥湯。まさに秘湯の趣だ。さらに続く激坂には「有毒ガス発生中、立ち止まらないで下さい」という標識が。草津にもあったが、呼吸苦しいのにどうしろと。

やってきました川原毛地獄。昨日はパラダイスだったのに、今日は日本三大地獄の一つに来てしまった。観光客は少なく、より荒涼とした白い山。ここの階段とガレ石の遊歩道を押して降りて行かなくてはならないのが、まさに地獄の苦行? 島根の降露坂ほどじゃないな。

下からの道路の駐車場まで降りてチャリを置き、さらに遊歩道を降りると川原毛大湯滝。滝壺が温泉となっている、本州のカムイワッカ! レーパンのまま入って滝に打たれてみると、うおっ酸っぱい! 駐車場では秋田名物ババヘラを売っている。一本買ってこ。

集落まで下りて、やっとケータイの圏外を脱出。昨日分のブログを送信する。コンビニで遅い昼食をとり、院内駅を見て西への国道108号を登る。途中に院内銀山遺跡があるので寄り道。岩見銀山は世界遺産にもなってるくらいだし、ここも結構な遺跡なのでは? と思ったら人っ子一人居ない…理由が判った。夥しい虻がスクランブルで襲ってくるのだ。何とか数枚の写真を撮って逃げ帰る。

松ノ木トンネルまでに体力を使い果たした。道の駅鳥海郷に「テントを張って下さい」と言わんばかりの広い芝地があるので、ここまでにする。隣のスーパーへ買い出しに行くと、またパンしかねぇ。

8/6 マインマイン

8/6 マインマイン
3年前に廃止されたくりはら田園鉄道の遺構を巡る旅。若柳駅こそ動態車輌など色々保存されているか、線路は踏切毎に分断されてるし、駅舎どころかホームすら撤去された駅が多い。勇姿を見たかったなぁ、乗りたかったなぁ。

道草を食いながら、最果てが細倉マインパーク前駅。近くの『東京タワー オカンとなんたら』ロケセット地で時間を潰すと、いよいよマインパークの開園時間である。15年前の合宿で近くを通りながらスルーしたのが悔やまれた。廃線の影響でもう虫の息なんじゃないかと、心配で居ても立ってもいられなくなって、来ちゃった。門番のマイン坊やに恐れおののきつつ坑道に入ると、外の猛暑と打って変わって、たちまち汗がドン冷えに。ボタンを押すとうごめく坑夫。前後に他客がいないから、立ち止まって耳をすませば水の滴る音だけだ。

寒さをこらえながら歴史ゾーンが終わると、宇宙が創生される。ホソキュリアンの受胎空間は強烈。謎の神社、謎の壁画、謎の骨、謎の地殻変動。ホソキュリアンが物質文明に鳴らす警鐘とは? 最後は森の精となり、トンネルから排出される。やっとあったまる〜。お、アグネス・チャンや地方局「てれまさむね」のサインがある。てれますねぇ。昼には早いが併設食堂で日替りトンカツ定食600円を注文。さくさくだしトコロテンも付く。パートのおばちゃんたちが明るいし、案外ここは元気なのかも知れない。さぁ全国一千万のパラダイス・ハンターたちよ、細倉マインパークにカモンカモン!

鉄路にさよならをし、うねる台地のアップダウンを北へ進むと岩手県に入る。霜後の滝を経由し厳美渓に至る頃には、あまりの暑さで朦朧。スポーツドリンク2本と持参の梅チューブで意識を取り戻す。

ここから西へ栗駒山を目指す。アイスクリーム屋でダブルを食い、夕食と朝食を買い出しに最後のスーパーへ。…ろくなもん無い。残ってる菓子パンを漁るしか。まぁよくある話。登りは本番へ。

震災復旧工事をあちこちでしている。そんなニュース、記憶にあるようなないような。うわっ橋が落ちている。これは覚えているぞ、2年くらい前だ。この道が再開通したのはつい最近っぽい。にしても予想以上に長い峠道。一雨降った後らしく多少涼しいが、シャツは汗でびしょびしょ。心が折れて予備食の大福を食いつつ18時過ぎ、やっと峠の須川温泉に到着した。

話し掛けてきた従業員の方がとても気さくで、テントの有利な立て場所等いろいろ情報をくれた。露天風呂は広く、ライトアップされた奇岩と夏の星座を独り占めしながら疲れを癒す。白い強酸性の湯で溶かし尽くして。標高は1100mくらいで、テント内も涼しくて良い。

(峠一帯はケータイ圏外なため、翌日人里に降りてからこの日記を送信)

8/5 竹飾ること林の如く

8/5 竹飾ること林の如く
一時間しか寝てねー、とウトウトしながら18きっぷで松本始発の中央線に乗り、東北線方面へ。新宿から直で宇都宮まで行けるようになっているのは便利だが、そこから北は乗り継ぎが細かい。やがて浴衣の乗客が多くなる。七夕まつりは明日からだが、どうやら花火大会があるみたいだ。その仙台で改札を出てみると、もう華やかな竹飾りがいっぱい吊り下がっているではないか。

幼少の頃に読んでいた学研星座図鑑の裏表紙が、まさにこれの写真だった。古すぎる記憶が蘇り、ジンと来てしまう。列車乗り継ぎをすっぽかして、アーケードを歩きに行く。あ、こんな所にアップルストアを発見。自分の投稿動画をチェック…してる場合じゃないな。

もう少し北、宮城県内の石越で下車し、チャリを組み立てる。自炊用具なしの軽キャンプなので、食事は全て買い食い。適当な河原に設営するが、この暑さで眠れるか。

8/4 井の中の蛙 大会を予定せず

ガードレールの金属片 ジョギングはオフシーズン。しかし先月は距離より標高差を重視していたにも関わらず、走行距離が月間300kmを越えた。昨日も昼前の暑い中、薄川沿いを16.7kmジョギング。あ、ガードレールの金属片だ。今日は夕暮れ涼しくなってから田溝池へ10.7kmジョギング。暗くなると、オーロラでも見えないかしらと空を見上げながら走る。

この勢いで今月もいっぱい走る、というつもりはない。今秋は大会への参加を予定してないし、明日から数日はジョギングしないだろう。

またキューが溜まった感のある参戦記、今日は4月の長野マラソン分をアップした。部屋が暑いとは言え集中すれば半日で出来るのに、なんで何日も掛かるかね。この仕事の遅さが文字通り命取り。

8/2 おたねネタを

おたねの水 午後、チャリで松本から豊科カントリークラブのアップダウンを経由して安曇野を横断する。須砂渡の谷に入り、ほりでーゆ〜温泉の手前を左折。程なく“おたねの水”の案内があり、丸太橋を渡って細い沢沿いを歩き登ること300m、小さな祠に水が湧いている。よくこんな辺鄙なところに、昔の人は水を求めたものだ。「この水を味噌かきに使うと味噌はちがうことがないし」云々と書かれてあるが、意味が良く解らない。有り難くゴクゴク飲んで、チャリに戻る。

もう少し進んで舗装路を真っ直ぐ行きたくなる所を、左に谷を戻るようなダートに入る。林道大野沢線のはずだが、何の標識もないのでこれで良かったっけ?と不安になる。ガレてホイルスピンするので何度も足を付いてしまった。熊除けのつもりで暑苦しく歌いながら、東峠(ひがしとうげ)に到達。あとは三郷スカイラインの舗装路を展望台まで登ればおしまい。眺めはガスっているが、そんなに降るようには見えなかった。

帰路、梓川を渡って松本市に入るなりハンパない土砂降りに遭う。ポーチの中まで水浸しになりそうなので、ケータイをビニールの中に避難させる。やっぱ防水のが欲しいなぁ。あとは大粒のシャワーを気持良く浴びながら、川になった道路を遡って帰宅。

つぶやき

最近の投稿動画

相互ブックマーク

勝手ブックマーク

更新ブログ

他の所有アカウント

Powered by Six Apart
Member since 05/2005