美ヶ原が冬に閉ざされてしまう前に、チャリンコで登りに行こう。というわけで薄曇りのもと、まずは桜清水の激坂へ。もう28x28Tのインナーローまで落としている。もう1、2段軽いギアが欲しくなる絶望的な絶壁が続くが、ここばかりは足をつくわけにはいかない。
三城牧場まで来てしまえば、あとは黄葉のアザレアラインやビーナスラインを、写真を撮りながらのんびりアップダウン。この扉峠ルートは最後に、落合大橋からキツ目のつづら折りを登らなければならないのが重い。ふりさけみれば八ヶ岳の肩に、頭を雲の上に出した富士山。
終点の山本小屋でチャリを降り、美ヶ原ピーク群のひとつ牛伏山1990mに寄る。そういえばここ数年スルーしていた山だが、東信・北信方面の眺めが格別である。
暖かい秋が昨日に続く今日だが、この標高で風を浴び続けるとさすがに冷える。小屋前のベンチで風をしのげるので、そこで弁当を食う。普段職場に持って行くのと同様の、ご飯に肉野菜炒めを乗っけただけのシンプルなもの。
美ヶ原台上の砂利道は一般車両通行禁止。おそらく自転車もその範囲に入るから、おとなしく押して歩く。歩きのスピードで広大な風景を堪能できるのは良いが、どうしても時間を食う。王ヶ頭2034mを経て、天狗の露地まで75分。
ぽつぽつ雨に急かされつつツールド美ヶ原のコースを降りてゆく。標高が下がるほど林道は黄色に包まれる。数年前の大規模記念植樹も確実に赤い彩りを加えている。人肉館前を経て帰宅。里にも雨が降り出していて、慌てて洗濯物を片付けた。
夜もまだ雨が残るが、11月はなるべく毎日ジョギングしようキャンペーン続行中につき、岡田方面へ5kmだけ走行。少し体が軽く感じた。
山本茂実の著書「松本連隊の最後」がたまたま実家に転がっていたので読んだことがある。題名は悲惨そうだが、信州人が南方戦線でいかに生き残ろうとしたか、わりとポジティブに書かれてあり面白かった。ならば同じ作者の「あゝ野麦峠」も読んでみたい。
そうは思っても本屋というものが大の苦手で、探しても探しても見つからない。アマゾンに頼んでも封筒が開けづらそうだし、ここは当の野麦峠へ行ってみるのが一番だ。というわけで久々のサイクリングらしいサイクリングは一路、野麦街道を西へ。東京電力のダム湖群から見事な錦繍に染まる。
奈川渡で国道と別れてからは交通量がグンと減り、気持ちは楽になるが体は楽にならない。こんなに遠かったっけ? 標識から合算してみると、同じ松本市内なのに片道55kmくらいある。登坂力がゲッソリ落ちてて辛いけど、これが今一番やりたい事なのだから仕方がない。
出発から4時間近くかかってやっと岐阜県境、標高1672mの野麦峠に到着した。ああ、乗鞍岳が見える。毎朝まずカーテンを開けて乗鞍岳を確認するのが日課だから見慣れた山だけど、この角度、この近さは有り難い。今までここでスッキリ晴れたことがなかったからなお嬉しい。
さかた菓子舗のおやきを昼食にする。観光客のみならず地元民にも評判の絶品だが、スポーツ時の栄養補給とするには素朴すぎるかな。遊歩道を少し散策してから、「野麦峠の館」という資料館に500円で入館する。マネキンはよく出来ている。
土産屋の「お助け小屋」で、いよいよ目的の本を探す。どこにあるか聞いてみると返ってきた答えは「今は扱ってないです」。
松本奈川側の展望は、少し戻った鞍部から鉄塔巡視路を少し歩くと素晴らしい景色に会える。この標高でも風が気持ちいいほど今日は暖かくなって、下りは快適だった。他に寄り道する余力なくピストンになったが、暗くなる前に帰れれば今日は満足。
至上目標は1時間20分切りのチャンピオンクラス出場権レベルに復帰すること。近年はかつての自己ベストを追って自滅しているので、今年は途中の通過タイムを気にせず、体の声だけを頼りに走ることにした。朝のんびりしたせいでスタート行列は中団後方になってしまったが、序盤抑えるつもりなので丁度よいだろう。
会場ではkinottyさんやhoya_tさん、後輩のN君T君に会う。これほど同じ趣味の人と次々と会えるのは『全日本マウンテンサイクリングin乗鞍』だけ!
7時55分、一般男子Dクラス第1組のスタートが切られる。去年のような呼吸困難に陥ることがないよう、ライバルを探しながらも大事に大事に脚を運ぶ。第1チェックポイントを過ぎ、坂がキツくなってくるとそれまでのライバルは皆後方に沈んでしまった。タイムはやはり遅いようだが、好調に前を追っている。自分と同様にランドナーで挑戦している人には「頑張れ」と声を掛ける。
第2チェックポイントの位ヶ原山荘まで登ると剣ヶ峰が雲の間から姿を現し、思わず「すげぇ」と声が出る。直後に残り5kmの標識。このタイムでどうなんだ? 残り4km地点まで走って計算してみると、目標に対し非常に微妙なラインであることが解る。もうスタミナが切れる「一時間病」を気にしたり脚休めをする暇はない。坂が緩くならないうえ空気が薄いので、呼吸が目茶苦茶苦しくなってくる。残り3km、2km、1km、300m、ぎりぎりの攻防ラインが続き残り100m。
それまで大事にしてきた肺を「もうぶっ壊してもいい」と必死のもがきを入れる。フィニッシュ…手元の時計ではわずかにオーバーしていたような。まぁそれはチップ計測の結果待ちとしよう。それより今持てる力を存分に使い切った、レース展開で言えばベストに近い走りだった。日本の一般車道最高地点で、最高の気分だ。
チーム寿の面々と完走を労いつつ一休みし、裏手の魔王岳に登りに行く。ここからのゴール風景や乗鞍ピーク群のパノラマも壮観である。同輩Hが登山しているという槍穂高の様子は雲の向こうでうかがい知れない。
ほぼ最終組での下山を開始。しかし大雪渓の前で、ある人が路上中央で停止した挙句右に傾き、自分と接触して転倒した。危険を察知してもう少し間を空けておけば良かった。大事には至らなかったとは言え、さらに状況が悪ければ乗鞍山頂で三河島事故を起こしかねないインシデントだった。反省。
気を取り直してまた下り始める。猛虎参號さんの流す六甲おろしを聴きながら走ると、離れても脳内リピートがかかり口ずさんでしまう。所々で休憩し景色を眺めつつ、スタート会場まで戻ったらスイカのサービスがある。
タイム速報が貼り出されているので自分のを探してみると、「1:20:00」…。うわあ、まさか1秒に泣くことになるとは。悔しいけど、練習量そのものが足りなかったということだろう。今月はツーリングの他は一回軽めのタイムアタックをしただけだったからなぁ。また来年!
宿の温泉と昼食を頂き、自走で下界に降りるのが最終難関。慎重にトンネル地帯を抜け、波田支所からの大渋滞はいわゆる波田高速で回避しつつ、無事帰宅できた。こんな日の夕食は万両の肉味噌ラーメンで、疲労回復を急ごう。今日は思いっきりぶっ飛ばしたよ。
松本空港近くでの休日出勤は昼で上がらせて貰った。腕や手指がクワンクワンのクッタクッタに疲れているが、そのままチャリで山形、波田、安曇、そして乗鞍高原に登る。「機材」を積んだクルマが次々抜いていく。天気はまずまず良好で、一番の心配だったトンネル地帯もあまり渋滞の先頭状態になることなく抜けた。
会場入りするなり、美ヶ原で声を掛けてくれた方や同宿のnorikura1059さん、後輩のI君に会う。先輩のhoya_tさんはすでにテント入りされたとのことで、一ノ瀬園地でソフトクリームだけ食っていく。ずっと排ガスを被ってたのでこの辺の空気は貴重だ。深呼吸。
チーム寿の面々が泊まる寿家に到着次第、無整備チャリをひっくり返す。やっと弄れる。タイヤがなかなか均等に嵌まらず困っていたが、チームのKさんが直してくれた。さすが、こういう集まりは頼もしい。
夕食をいっぱい食った。古き良きサイクリング部ノリの、楽しい時間が流れる。ブログ打ってる時間が勿体ないよ。
そして明日はお祭りが…始まる!
自転車の後輪タイヤを軽量タイプに換装し、浅間野球場から第2チェックポイントまでタイムアタックしてみる。そういう走り方は久々だしテンションも低かったのに、前走車を見つけると俄然脚が回りだす。下界は曇り、美鈴湖以上は霧雨で涼しかったお陰で、辛うじて大台を切る39分39秒。終盤は息がゼェゼェと嫌な音を上げ、一週間後の乗鞍で去年と同じ症状が出るのではと不安になる。しかし走り終えたあと無意識に「気持良かった〜」と呟いていることに気が付いた。大丈夫、ヒルクライムを楽しむ心は残っている。
夕方は普通に田溝池浅間温泉ルートのジョギング、に南洞まわりを追加で13km。ハーフマラソンを三週間後に控えて、ずいぶんのんびり走りばかりしているが大丈夫か。
テントにフライシートを被せたおかげか、単に疲れているのか、また夜中に冷え込んだけど前日より寝付きは良かった。
ここから先は自転車も入れないので、ジョギングで進む。場所的に戸隠連山の裏側にあたり、乙妻山、高妻山が朝日に映える。奥裾花自然園内は外周を走行。手前側の池が多い辺りは熊避けのフライパンが設置されているが、奥の方はない。鈴を持参しといて良かった。誰にも会わぬままキャンプ場に戻り、8km走行。また水芭蕉の季節にゆっくり歩きたい。
朝食後さっさとずらかって、国道406号に戻る。遷都伝説による西京(にしきょう)、東京(ひがしきょう)という地名があるが、東京のど真ん中でもケータイは圏外だ。ここから西へ、国道とは思えない狭い田舎道を登って行く。残念ながら鬼無里の湯は営業時間前。
「トンネルを抜けると、そこは白馬連峰であった」と云われる景色を初めて目の当たりにする白沢峠。稜線こそ雲に隠れど、やはり北アルプスのインパクトはさすがだと思う。ここから県道33号に繋いで峠を越え、ぽかぽかランド美麻で温泉に入る。すっきりしたし、早めに昼食も済ませてしまおう。奮発してぽかぽか御膳ご飯大盛り1600円。ずっとおにぎりやパンだったから、やっとまともな物が食える。これだけ食っときゃ家まで持つだろう。
暑さに苦しみつつ、県道31号で大町市の中山高原に登る。スキー場は閉鎖されてしまったが、朝ドラ「おひさま」のロケ地として一躍脚光を浴びている。鹿の食害によって菜の花は全滅したらしいが、いまは蕎麦の緑がしっかり根付き、期待以上に見応えがあった。
松本盆地に入り、まっすぐ飛ばせばあと一時間余りで…、と思うが蛇足として安曇野の西縁にある「山麓線」を走る。おひさまのロケ地をあと二つ観ておきたい。ひとつは中房川堤防、だがこれはよく分からなかった。今日も少し雨に降られつつ、もうひとつは須砂渡入口近くのロケセット。ここは中山高原同様に巡礼客が多く分かりやすかった。道祖神と小さな水車小屋があり「ここはあのシーンで使われてたね」などと会話が聞こえてくる。
帰路フィナーレはあづみ野自転車道で松本まで。長野県北部の一部を走るだけでも壮大だった二泊三日のサイクリングは無事完了し、あとはいろいろ乾かすのみ。これだけ楽しめたんだから、輪行不可しばりがあって良かったかな。でもいずれ直さなくては。

寝袋なしはきつかったか。寒さで目を覚ます度に着込みつつ、やがて朝を迎えた。正面に鳥甲山が明るく輝いている。サイクリングの旅はさらに秋山郷の最深部、切明に向かう。川原に温泉が湧き、利用者は川の水と混ぜて温度調整しながら入る。カムイワッカや川原毛のような豪快さはないが、ここも野趣満点である。
いよいよ今回のツーリングの大ボス、雑魚川林道に入る。明るく開けた舗装路を登ってゆく。最高の天気で最高の事をしている。何の不満足があろうか。
大滝に寄り道して時間を掛けつつ、奥志賀林道に繋いで高原のスキーリゾート地帯へ。やっとケータイの電波を掴み、昨日分のブログを送信できる。高天ヶ原が鞍部で、あとは渋峠からの国道292号と合流して中野市街まで一気に下る。やっぱ低地は暑いわ。しかも後輪にスローパンクの呪いがかかる。
昨日寄りそびれた善光寺をお参りし、そばクレープを食って一休み。さあ、北信濃でもう一つ訪ねたかった奥裾花に向けて、国道406号を西へ登る。今日も夕立に降られたが、鬼無里で買い出しして更に奥へ。
斜めの岩と垂直の岩が川に落ち込む、ちょっと日本離れした景色を抜け、暗くなる直前にキャンプ場に到着。虻の多さにてこずりながらチューブを交換し、テントの中に逃げ込む。ちなみに自炊用具は持たず全て買い食いで済ます軽キャンプだ。んでやっぱりケータイは圏外。
(という訳で翌日送信)

寝坊して松本出撃が9時になってしまったが、それだけの睡眠が必要だったんだと納得して北へサイクリング。国道19号を急行し回復運転を図る。長野市内に入り、長野マラソンのスタート地点を逆に進むと何があるんだろうと寄ってみるとスーパーがあった。ここで昼飯にし、夏の必需品である梅チューブも確保しておく。
さらに飯山市、震災による路面の歪みが残る栄村を経由し、新潟県津南町で夕方の買い出し。
自転車が整備不良につき輪行が出来ない状態でも、それなら長野県内にもまだまだ未訪の場所があるじゃない。それならまず秋山郷を目指そう。そう思って中津川を遡るように国道405号を走ってる訳だが。
これが意外に遠いし登り降りが大きい。一雨降られたが山肌を翔ける雲が秘境の趣。これどこかで見たことある。九州の五家荘だ。
やがて再び長野県側に入り、暗くなってようやく「のよさの里」に到着した。テントサイトは予約でいっぱいだと言われ絶望しかけたが、「もう走れないです…」とごねてみたら広場の隅に許可を貰った。ありがとうございます。
温泉はぬるいけど気持ちいいし外は涼しい。明日も頑張ろう。
(ケータイ圏外につき翌日送信)
先日焼け落ちた人肉の館を横目に、美ヶ原方面へチャリで登る。寝坊して昼前の出撃となり、こんな猛暑で登ろうなんてまさに坂バカの極み。でも走り始めてみれば案外気持ち良いものだ。日帰り旅のつもりで人と争う気など毛頭ないが、他の大勢のサイクリストと抜きつ抜かれつしていると、つい脚に力が入ってしまう場面も。
女鳥羽川源流で水を汲み、自宅から1220mアップで武石峠。ここまででも十分ヘビーなヒルクライムだが、今日は思い切って峠から向こうの巣栗観光センターまで下りる。県道464号を美ヶ原高原美術館まで登るのだ。14年前のキャンプツーリングで下りたことはあるが、道の記憶なんて無いし登るのは初めて。標高差870m。あとどれくらい登るのか見当がつかない。カーブ毎に「第38カーブ」とか標識があって数字が減っていっているから、あれがゼロになるまで走れば良いようだ。…遠いな。
白樺平の平坦路を過ぎてあと一頑張り。おもちゃ箱をひっくり返したような屋外美術館がグンと迫り、鞍部に到着した。ここから少し東へ歩いて物見石山1984.9mに登頂。これで美ヶ原のピーク群のうち通常立ち入りできるものは全部制覇したことになる。眺望は浅間山、蓼科山、八ヶ岳、霧ヶ峰、三峰山などのほか、振り向けば美ヶ原の台地がワイドに広がる大パノラマを堪能できる。
美ヶ原高原美術館と言えばかつてフジテレビが猛プッシュしていたので、関東人にとっては上田市や松本市より有名な存在だった。一応売店の建物に寄ってみると、誰もいなかった物見石山と打って変わって大変な人混みであり、駐車場も満杯だ。財布を忘れて愉快なので館内には入らず、積雲が乱れる前に下山することにする。
ビーナスライン側に下りて、扉峠を経て松本へ。盆地が空鍋を炊いているが如くカラカラ熱くなっている。もっと高原でゆっくりしていくべきだったか。しかし帰って動画のエンコード作業に戻らねば。
というわけで、先月のツールド美ヶ原映像を等倍速編からようやくアップロード。新マウントはフレームへの固定が強すぎるのか却って路面の凹凸を拾い易くなり、手振れ補正を強めに掛けてもちょっと観づらい映像になってしまった。終盤で録画が途中終了してしまった分は、後日撮り直した分をくっつけて何とか形にはしたが、来年はもっとしっかり撮りたい。
→zoome: ツールド美ヶ原2011自転車載映像(等倍速)前半編 38:32
→zoome: ツールド美ヶ原2011自転車載映像(等倍速)後半編 48:04
最近のコメント